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競技用車いす「レーサー」開発への挑戦

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五輪・パラ
首都圏ネットワーク
東京
2019年5月21日

パラリンピックでは、バスケットボールやラグビーなどで車いすを使った競技が10以上ありますが、陸上競技では「レーサー」と呼ばれる3輪タイプの競技用車いすが使われます。サイズは大きいですが、重さは9キロしかありません。多くの素材は炭素繊維が使われていて、強度も抜群。東京パラリンピックを目指して作られた「レーサー」を取材しました。《飯島徹郎アナウンサー》

■走るマシンから「勝つためのマシン」に進化

東京・お台場で、先日開かれたスポーツのイベント。障害者スポーツを紹介するブースで披露されているのが、3輪の競技用の車いす「レーサー」です。

このレーサー、ある1人の選手にとって最もフィットした作りになっています。伊藤智也選手、55歳。北京パラリンピック、車いす陸上400メートルなどの金メダリストです。東京パラリンピックでもメダルを目指しています。

伊藤選手
「走るマシンから、勝つためのマシンに変わったなという気がしますね」

■最新技術を活用 「最高のレーサー」が完成

伊藤選手とレーサー作りに取り組む杉原行里(あんり)さんです。杉原さんは、埼玉県寄居町で、モータースポーツや宇宙関連の機器などを作る会社を経営しています。従業員は30人ほど。伊藤選手の熱意に応え、このプロジェクトを進めています。

「すばらしいタイムが出てきてくれれば、僕たちはうれしいなと思っています。いかにサポート、支えられるかっていうのは、非常に大きな意味を持っていると思います」

杉原さんの工場が持つ最新の技術がレーサー作りに生かされています。その一つが、モーションキャプチャー。動きに合わせて、光の点で体の位置を測定できます。

体のどの動きがレーサーをいちばん速くすすめることができるのか。指先から、腕、肩までの膨大な位置情報を数値化。さらに、座る位置を前後に数センチ単位で動かしながら、データを集計します。その結果、後ろに移動して、力を車輪に伝えられる形のデザインを導き出しました。工場にある最新の3Dプリンターや、どの角度からも数ミリ単位で精密に金属を加工できる機械を使い、そのデザインに形作ることができました。

構想から1年半。伊藤選手にとって、現時点での最高のレーサーが仕上がりました。

今後も試作を繰り返し、東京パラリンピックを目指します。

杉原さんは「圧倒的に金メダルを取っていただく。その圧倒的っていうのも、単純に金メダルを取るっていうわけではなくて、技術と身体、その二つが融合したときに、どういう化学反応がでるか、僕たちはものすごく期待しているんですね」と話していました。

■一般用の車いすにも技術の応用を

今回、ご紹介したレーサー。まずは、2019年11月にドバイで行われる、世界パラ陸上競技選手権大会で使われることになっています。

レーサー作りの技術は、東京都や東京都中小企業振興公社などが助成事業に採択していて、車いす陸上の競技人口を増やすことにつなげようとしています。

さらに、杉原さんたちは、この技術を広く生かしていこうとしています。競技者だけでなく、一般の利用者にとっても、車いすの最適な座り位置などを計測する装置を開発しています。

今よりも少ない力で効率的に動かせる車いすや、長時間座っても疲れを抑えられる車いすなどを、将来作ることに役立ててもらおうとしています。

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