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“離職を防げ” 発達障害者の試み

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まちの未来
ともに生きる
おはよう日本 関東甲信越
東京
2018年4月10日

4月(2018年)から、企業や行政などに障害者の雇用の機会を拡大することが義務づけられました。一方で、障害者は就職したものの環境に適応できず短期間で辞めていくケースも少なくありません。その課題を乗り越えようと動きだした発達障害の大学生のグループを取材しました。《佐々木海ディレクター》

■働きやすい環境を整備して発達障害の人を雇用

東京・渋谷にある、大手IT企業では、5年前(2013年)から、発達障害の人などが働きやすい環境づくりを進めてきました。両側に仕切りをつけたブースは、周囲の音が気になってしまう発達障害の人が集中できるように設けました。また、専用の休憩スペースも、感覚が過敏で疲れやすい人のために作りました。

こうした環境をアピールし、この会社は今年、17人の発達障害の人を採用。障害者採用担当の古原広行さんは「ハンデが埋まれば、健常者と同じように働ける。いかに働きやすい場を提供するかに力を入れていく」といいます。

■発達障害者の1年以内の離職率は約30%

企業が採用を増やす一方、発達障害の人は「雇用が長続きしない」という課題があります。就職後、1年間で離職する割合は、およそ30%。理由の多くは「指示された業務が上手くできない」「人間関係が上手くいかない」などです。

専門家は、発達障害の人は相手の意図をくむのが苦手な人が多く、職場で孤立しやすいと指摘します。

東京大学先端科学技術研究センターの、近藤武夫 准教授は「『適当に』 『いい感じに』みたいな、あいまいな指示に、大きな負担を感じてパニックになる場合がある。コミュニケーションが不全の職場になって、結果として辞めてしまうこともある」と指摘します。

■発達障害の当事者同士で集まれる場を

どうすれば、離職せずに仕事を続けていけるのか。学生のうちから、準備を始めている人たちがいます。

「僕の場合、自律神経が乱れると頭が回らなくなっちゃう」

発達障害の大学生などからなるグループ、『BeU(ビーユー)』です。社会に出た時にどうすれば周りとうまくやっていけるのか、当事者同士で考えてきました。

自分たちの経験をもとに、苦手なことをどう改善できるのかを考えるシート。「アルバイトで全く仕事ができなかった」ケースを見ると、上司からの指示や客からの注文が相次ぎ、頭が混乱したのが原因でした。それに対して「事前に混雑したときの注意点を周りに聞いておく」という対応を考え、みんなで話し合いました。

BeU代表の名田憲史さんは、発達障害の当事者同士で集まれる場を作りたいと、去年3月にこの会を立ち上げました。

「仕事について、自分は何ができて 何ができないのか。そういうことを早い段階から考える必要がある」

■先輩たちの経験談を聞き就職活動に生かす

名田さんたちが力を入れてきたことの一つが、先輩たちの経験談を聞くことです。この日の会合では、就職活動中の4年生に、話を聞きました。

就職活動ではどういうことに気をつけたらいいのか・・・

「最初のうちは、全く分からなかった。企業が、独自に障害者枠の説明会を開いているケースも多い。そういうところに自分からアプローチして、情報を得るという方法が、いちばん正確で早い」

企業の、発達障害の人に対する方針や配慮などについて、自分たちから積極的に情報を集めることの大事さを教えられました。

名田さんはこうした活動を続け、発達障害の学生たちと社会を結びつけていきたいと考えています。

「同じような特性を持った人との対話で気づいていけることがあると思う。どうするか、一歩先まで考える話ができたらいい」と話していました。

今後、名田さんたちは企業に対して、発達障害の学生をインターンとして受け入れてもらうプロジェクトを計画しているということです。

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