MIRAIMAGINE

Menuメニュー
Clip

メニューを開きます

MIRAIMAGINE

Menuメニュー
Clip

メニューを開きます

リニアまで10年 アクセスの課題

クリップ
ページを保存しました。画面右上から保存したページを一覧でみれます。
まちの未来
地域の選択
Newsかいドキ
山梨
2017年11月8日

左から、横山太一記者、岩野吉樹アナウンサー、田中友栄キャスター

東京・名古屋間を結ぶリニア中央新幹線の開業まで10年、現状や課題をお伝えします。今回は、甲府市に新たに建設が予定されているリニア新駅と周辺の公共交通とのアクセスの課題について考えます。

■新駅を中心につくる「リニア環境未来都市」構想

(岩野吉樹アナウンサー)
取材にあたっている横山記者とともにお伝えします。まず甲府市に建設が予定されている新駅について、どんなものになるのか教えてください。

(横山太一記者)
新駅が計画されているのは、甲府市南部の郊外、大津町の水田が広がるエリアです。周辺にはイベント会場として使われる「アイメッセ山梨」があるほか、中央自動車道も通っています。甲府市の中心部、JR甲府駅からは南に直線距離で6キロあまり離れています。

県はリニア中央新幹線の経済効果を波及させるため、この地域に商業施設や企業の研究施設を集約させ、「リニア環境未来都市」をつくる構想を描いています。

(田中友栄キャスター)
具体的にはどんな構想なのでしょうか?

(横山記者)
こちらが駅周辺の整備方針です。駅に直結する形で中央自動車道のスマートインターチェンジが設けられます。駅の北側には広さ3万平方メートルの駐車場。そして南側には商業施設や研究施設、観光交流施設をあわせた「観光交流・産業振興エリア」が整備される計画です。県は来年度以降、具体的な整備の基本計画を策定し、このエリアにどんな施設をつくるのか、企業誘致などを含めて検討を進めていく方針です。

(岩野アナウンサー)
スマートインターチェンジがあるとはいえ、人や企業が集まるのかという心配がありますけれど…

(横山記者)
ひと言でいいますと、駅の利便性を高めることができるかどうかです。そのために重要になるのが「アクセス」です。新駅を利用するためには、自家用車のほかJR甲府駅からバスを利用することが想定されます。

そのバスルートとして県が検討しているのが、国道358号線、いわゆる「平和通り」を通るルートです。実際にJR甲府駅からどれぐらい時間がかかるのか検証してみました。

■甲府駅からのアクセス、時間帯によっては激しい渋滞が

午後4時半ごろ。JR甲府駅を出発し、新駅方面に向かいました。夕方の時間帯、県庁や甲府市役所の近くは交通量が多く、なかなか前に進むことができません。

その後、中心部を抜けたあとは渋滞もなく順調に行きました。リニア新駅の建設予定地までのおよそ8キロの道のりでかかった時間はおよそ20分でした。

一方、こちらは朝8時半ごろの「平和通り」です。JR甲府駅方面に向かう車線は、激しい渋滞が起きていました。このように時間帯によっては、駅と駅の移動でさらに時間がかかります。

県は渋滞対策として「平和通り」の交差点を順次拡幅し、右折の専用レーンなど設ける方針です。

■経済効果には新駅へのアクセスの向上がカギ

(岩野アナウンサー)
リニアに一旦乗ってしまえば、甲府から東京・品川まで25分。名古屋までは40分ということですが、JR甲府駅と新駅の間の時間どれだけ短縮できるかが利用を促すために重要になりますね。

(横山記者)
こちらは新駅まで車で30分圏内の地域を示した地図です。県のデータをもとに作成しました。現在計画されている幹線道路の整備が完了したうえで渋滞が無い状態を想定し、かかる時間を試算しています。北は北杜市から南は身延町の下部温泉、そして峡東地域も含まれています。

県の試算では新駅に停車するのは1時間に1本程度とみられ、県は1日およそ1万2300人が乗り降りすると推計していますが、実際にそうなるかどうかは新駅へのアクセスの向上がカギを握っていると言えそうです。

(田中友栄キャスター)
駅の利用が進まなければ、県が想定したような経済効果も薄れてしまいそうですね。

■北陸新幹線では新駅の利用が進まなかったケースも

(横山記者)
実は新駅の利用が進まず、地域経済への波及効果が思うように進まないケースは各地でみられます。

2年前(2015年)に開通した北陸新幹線の富山県にある新高岡駅は、市の中心部にあるJR高岡駅からおよそ1.5キロ離れた郊外にあります。

私は前任地の富山放送局時代、開業から新高岡駅の利用実態を取材してきましたが、開業から1年たった2016年3月は1日平均の乗り降りした人の数が4778人で、その1年後の2017年3月は4746人と伸び悩みました。

その理由の1つとして金沢駅と富山駅という規模が大きい駅に挟まれている上、駅そのものが中心部から遠く利便性が悪いことなどがあげられていました。10月、JR西日本は新高岡駅にとまる臨時便の減便を決めました。また駅周辺の土地は、価格が下落に転じているところも出ています。

■バス専用レーンの検討・模索が必要と専門家は指摘

(横山記者)
甲府市の新駅とは単純に比較できませんが、専門家は市中心部とのアクセスを向上させることが県内経済への波及効果を高める第一条件になると指摘しています。

加藤義人主席研究員(三菱UFJリサーチ&コンサルティング)
「山梨の(リニア)駅はまず高速道路・環状高速のインターチェンジが駅に結節していますので、そういう意味ではリニアの駅とそれから高速に乗り換えて、県土広くアクセスするというスタイルは確立できると思います。リニアの駅を有効に活用するには、やっぱり甲府に集積している都市機能とリニアの駅がなるべく一体化することが望ましいと思います。リアリティーが高いのは、(バスの)専用レーンを作ってストレスなく走れることを検討・模索していくことが必要ではないかと考えます」

(横山記者)
リニア中央新幹線の効果を県内全体に波及させるためには、まずは利用しやすい環境を作ることが重要なのは間違いありません。駅へのアクセスを向上させ、甲府市の新駅に降りるきっかけをどう作っていくのか、県のブランド戦略も問われていくことになります。

しんげん君甲府放送局ホームページ別ウィンドウで開く

関連のページ

首都圏NEWS WEB 関連記事

人気のページ

Twitter公式アカウントで更新情報をチェック

@nhk_shutoken

別ウィンドウで開く

※NHKサイトを離れます