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新潟県の人口減少 なぜ若者は県外に

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まちの未来
地域の選択
新潟ニュース610
新潟
2017年4月26日

人口が減り続けている新潟県。
県内では今、何が起こっているのか、その原因は何なのかを、お伝えします。

■減少続く新潟県の人口、原因に若者の県外流出

(飯島徹郎アナウンサー)
こちらは、県の人口の推移を示したグラフです。
平成29年の県の人口は、227万8000人あまり。1年間で、1万8000人も減少しました。人口の最も多かった平成9年からだと、20万人以上も減っています。

左から、飯島徹郎アナウンサー、黄在龍記者

取材にあたった黄記者です。
グラフを見ると、ずっと減っていることが分かりますね。

(黄在龍記者)
総務省によりますと、新潟は平成28年の人口の減少率が全国で7番目でした。山形や岩手に続いて、人口が減る割合が大きかったんです。

(飯島アナウンサー)
なぜこんなに減っているのでしょうか?

(黄記者)
大きな原因となっているのが、若者たちの県外への流出です。
こちらは、県内に入って来た人と出て行った人の差を示したグラフです。真ん中の水色の部分、20歳から24歳の若者の割合が圧倒的に多いです。全体の8割近くに上ります。これぐらいの割合で若者が、毎年県内を離れています。
こうした若者の流出が長年続くと、生まれてくる子どもの数、出生数にも影響してきます。出生数が増えなければ人口が増えていかない、“負の連鎖”に陥ってしまいます。

■県外での就職を考えている学生たちの思いは

(飯島アナウンサー)
なぜこんなにも県外へ出るのでしょうか。

(黄記者)
こうした若者たちのほとんどが「就職」で県外に出ていっています。

県内出身で県外の就職を考えている学生たちに話を聞いてきました。

サービス業に就職を希望する学生
「やりたい業種が新潟には少ないことが一番で、新潟県以外の企業も考えるようになりましたし、あとは生活環境ですね。東京には、いろいろな地域からいろいろな人が集まる地域なので、それだけ人との出会いが多いと思っています。新潟に比べて情報の行き届きが早い、最先端の情報が得られるという面で、仕事に対してすごくメリットがあると感じています」

保険・金融業に就職を希望する学生
「新潟をもともと希望していたのですが、海外で活躍する人になりたいと思って、グローバル展開している企業を中心に探していたら、東京にそういう企業が多かったので、東京でも就職活動しています。ずっと新潟県で育ってきたので愛着もありますし、新潟県に貢献したいとも思っているのですけれども、いまは悩んでいるところです」

(飯島アナウンサー)
学生の皆さん、やりたいことや挑戦したいことが新潟には少ないと思う一方で、生まれ育った新潟へ愛着もあるということで、その気持ちの間で悩みながら就職活動をしているのが伝わってきますね。

(黄記者)
自分のやりたいことを、新潟では十分に満たせないという思いがあるようです。

■危機感を抱く県が計画する人口減少対策事業

(飯島アナウンサー)
ただ、このままでは人口減少に歯止めがきかなくなってしまいますが、こうした現状を県はどのように受け止めているのでしょうか?

(黄記者)
県の担当者は次のように話しています。

松田隆志 課長(新潟県 新潟暮らし推進課)
「このままのスピードで人口が減り続けると、私たちの生活に直接影響を及ぼすのではないかという強い危機感を持って取り組んでいます。若い方々が就職を考えるときに、いろんな夢とか希望を抱いて選択をしていくというのは自然なことで、これを押し止めるのはなかなかできない。新潟県を選んでいただくためには、暮らしやすさや子育てのしやすさ、学びやすさ、働きやすさ、そうした新潟県の総合力を高めていくことが重要になってきます。今後はそうしたことが対策の基本になっていくと考えています」

(飯島アナウンサー)
少なからず危機感は抱いているということですね。
具体的には、どのような対策をしているのでしょうか?

(黄記者)
こちらは平成29年度の県の人口減少対策です。
「にいがた子育て応援企業」は、子育てに関して独自の有給休暇制度を設けた企業に奨励金を支給したり、認定された企業の会社員に対し、子育てに関連して金融ローンでの優遇措置を設けることを計画しています。
また、「イクメン応援宣言企業」は、子どもが生まれて2か月以内に2週間以上の育児休業を取った場合、企業と本人に5万円の助成金が支給されるというものです。つまり、県が企業を後押しすることで、子育てをしながら働きやすい環境づくりを進めています。それが、ひいては県全体の魅力につながると考えているんです。

■専門家「産業政策と地域に対する教育が重要」

(飯島アナウンサー)
ただ、それでもまだ対策としては不十分な面もあると思ってしまうんですが、今後を担う若者たちが、この新潟で働きたいと思ってもらえる街にするには、どうしたらいいのでしょうか?

(黄記者)
専門家は次のように話しています。

田村秀教授(新潟大学)
「産業政策というのが1つあると思います。全国の中でも若者の流出率が高くなっているというのは、学生からみて就職先として魅力的な企業が県内にあまり多くないということもあると思います。必ずしも、今の学生は大きな企業ばかりを望んでいるわけではなくて、その組織の中でいろんなことをできるとか自己実現できるとか、そういったところの魅力を伝えるという十分なマッチングがされていないという感じがします。
もう1つは、やはり教育ですね。地域に対する教育を小中高とパッケージでやっていくことは必要だと思います。たとえば隣の長野県では、少し前から“信州学”というものを高等学校で必修にしたり、地元のことを若いうちからしっかり学ぶことが、将来、東京に出ても、また帰ってくるというインセンティブになると思うので、こういった事例を参考にしたほうがいいと思います。地元の宝を探していく、深掘りしていくことが必要だと思いますし、そういったことが他の地域より秀でることになると思います」

(飯島アナウンサー)
企業の魅力をしっかりと学生に伝えていくことが重要で、マッチングの難しさというのが伝わってきました。
一方で、学校教育の現場から郷土を学ぶということが新鮮でしたし、やはりなんといっても産業の活性化が重要なんですね。

(黄記者)
人口は東京や首都圏にどんどん集中しており、新潟県にとっても“待ったなし”の状態です。県で対策会議が始まったのが4年前のことで、まだスタート段階というのが正直なところです。今後、新潟県の良さを十分に引き出すための施策をどのように打ち出していくかが、大きなカギになると思います。

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