各地のすてきな温泉や銭湯を発掘するコーナー「#いいお湯見つけました」。
今回訪ねたのは、東京杉並区にある昭和28年創業の銭湯。5年前(2018年)に全面リニューアルした銭湯には、親子連れが続々とやってきます。
3代目の井口雄太さんは、4人の子どものお父さん。「子どもが楽しめる銭湯」にしたいと、子育ての経験をいかし、こだわりの浴槽を作りました。
「こどもぶろ」と名付けられた浴槽は、深さ40cmほど。親の目が行き届くよう、浴室の中央部分に配置され、温度も0.7度から1度低くなっています。さらに、公園で見かけた遊具をヒントに作った「ししおどし」の仕掛けも。
床は、細かな凸凹があり滑りにくくなっていて、子どもたちに楽しくゆっくり安全に銭湯で過ごしてほしいという思いにあふれています。
ほかにも、風呂上がりの親子時間をゆっくり過ごしてほしいと取り入れた「ソフトクリーム」に、2階の休憩室には絵本やおもちゃにすべり台が用意された「キッズルーム」も。(※コロナ禍の現在はクローズ中)
髙橋さん親子
常連の親子、髙橋里さんと息子の海翔さんは、海翔さんのサッカーの練習後などに利用するそうです。平日は仕事でゆっくり子どもたちと話す時間が少ないという髙橋さんにとって、週末の銭湯が家族のコミュニケ―ションの時間になっているといいます。
井口雄太さん
井口さんは、「今の子どもたちが大きくなって親になったときも、この銭湯に来てほしい」と、親子3世代で楽しめる銭湯を目指していきます。