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東京・小平市でオープンガーデン巡り!愛情たっぷりの庭訪ねて

  • 2022年10月21日

秋の行楽シーズン、散歩におすすめなのが「オープンガーデン」。
イギリス発祥のオープンガーデンは、個人の庭を開放し見学できるというものです。小平市では、2007年から取り組みはじめ、今では個人宅や店舗など27か所が登録されています。
こだわりのお庭を訪ねると、オーナーそれぞれの思いに触れることができました。

訪ねたお庭

1.芝生が自慢・さまざまな世代が集まるガーデン

芝生が中心に広がり、周りには樹木や彩り豊かな秋の花が植えられた庭。
主の柴山たづ子さん(74歳)は、9年前に他界した夫の洋(ひろし)さんとこの庭を作りました。

庭づくりのきっかけは、洋さんの海外赴任。12年間過ごした南アフリカのヨハネスブルグでオープンガーデンの文化に出会いました。帰国後、その庭を洋さんと再現。今では、ゆっくり過ごせると常連のお客さんも多いといいます。

この夏は思いがけないお客さんも訪れました。近くにキャンパスがある武蔵野美術大学の映像学科の学生です。ドラマ制作の授業のロケ地として使いたいと依頼があり、快くお庭を開放。さまざまな人たちとの交流を楽しんでいます。

柴山たづ子さん
「オープンガーデンをきっかけに今まで知らなかった方に会えて、若い方たちとも交流できることはうれしいです」

2.バラが美しい・元小児科医の癒しのイングリッシュガーデン

住宅街の中にあるバラが美しいイングリッシュガーデン。色とりどりの秋バラや、季節の花や鉢物などが鮮やかに咲いています。
庭の主は、35年小児科医として地域の子どもたちを診てきた中山康子さん(73歳)。

小さい頃から花を育てることが大好きだった中山さんは、こどもたちや保護者の休憩スペースにもなるようにとこの庭を作りました。こだわりは少し曲がった道。こどもたちに、奥には何があるんだろうとワクワク感を味わってもらいたいとデザインしたといいます。

ことし(2022年)3月に閉院した病院の診察室の窓からは、庭を正面に見ることができます。仕事や子育てと多忙な日々を送る中山さんにとって、窓から見える景色が癒しとなっていました。

中山康子さん
「お花は咲かせるだけじゃなく世話をすることも癒しです。仕事や子育てで十分にできなかったので、思いっきりお花と遊んでみたいと思っています」

3.市内最大級・地域の人や家族で守るナチュラルガーデン

玉川上水の緑道沿いにあり、その広さ1000坪。この庭を守るのは、森田光江さんです(77歳)。背の高い秋の植物や、足下には毎年咲く宿根草など、野に咲くお花畑のような庭です。

もともと兼業農家で夫の武さんと野菜などを育てていて、畑のすき間を見つけるとすぐに花を植えていたといいます。武さんが15年前に亡くなり家にこもる日々が続きましたが、自然と咲き誇る花を見て勇気づけられたという森田さん。次は訪れた人に元気を届けたいと、たくさんの花を植えるようになりました。

その思いに共感し、今では中学の同級生が月に2回ほど来て土を耕したり木の剪定をするなど、森田さんを支えています。さらに頼もしい助っ人が、ひ孫の葉生(よう)くん。案内役を務めたり、水やりなどの手伝いも積極的にしたりしています。みんなで守るガーデンは、訪れた人を温かく迎えてくれます。

葉生くん
「土をほったり芽がでるのを待つとか、水あげをしたりする。これからもっと楽しい庭にしたい」

森田光江さん
「よく水をあげて手伝ってくれます。葉生くんにとっても私にとってもこのお庭は生きがいの場所。健康で長生きして、みんなが楽しんで来られるようなお庭にしたいです」

見学の際の注意点

小平市のオープンガーデンの運営に携わっている「こだいら観光まちづくり協会」に、見学にあたっての注意点を聞きました。

●場所によっては開放日、開放時間が異なる
●庭のオーナーに事前に連絡が必要な場合もある
●植物などに許可なく触れたり持ち帰らない
●基本的にガーデン内での飲食、トイレはNG
●原則として駐車場はなし

そのほか、ゴミは持ち帰るなど、オーナーの皆さんの指示を守ってお互い気持ちよく、見学するようにしてください。花の開花時期によって実施していない場所がありますが、今(10月)は10か所ほど見ることができます。

【問い合わせ先】
・一般社団法人こだいら観光まちづくり協会
042-312-3954
・オープンガーデンマップはこちらから
https://kodaira-tourism.com/greenroad/opengarden/

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