コロナ禍の外出自粛は私たちの姿勢にも変化をもたらしている。運動不足により、筋力が落ちているのだ。中でも姿勢と関係が深いのが“背筋力”。
背筋が衰えると、頭を支えられずに前に倒れ、背中が曲がる。肩こりや腰痛の原因にもなる。しかし、筋肉は何歳からでも鍛えることができる。
“背筋力”を鍛えて、丸まった背中を伸ばそう!
背筋の作用は大きく4つ。
1.首を後ろに反らせる作用
2.頭を後ろに持ち上げる作用
3.背中を伸ばす作用
4.骨盤を肋骨に引き付ける作用
この4つがそろってはじめて背中をまっすぐに保つことができる。
■首から腰ストレッチ「寝返りゴロゴロ」
仰向(あおむ)けに寝て、左足を右側にひねって倒す。ゆっくり戻して、右足を左側に倒す。10~15分繰り返す。
■背筋上部を鍛える「あごうかせ」
うつ伏せに寝る。あごは床につけて前を向く。あごを床から持ち上げるように浮かせ、3秒間キープする。10~20回行う。
難しい場合は、両手のひらを床につけて上半身を支え、あごを持ち上げる。
■背筋下部を鍛える「上半身起こし」
机と椅子を使って行う。背もたれのある椅子に座り、上半身を倒してテーブルの端に手をつく。背中を伸ばしたまま起き上がり、背中全体で椅子の背を押す。10回ほど行う。
■しなやかさアップ「バンザイひねり」
椅子に座った状態で両手を上げてバンザイ!しっかり背筋を伸ばす。次に、椅子の背もたれを少し引っ張るように持って体をねじる。左右交互に5~10回行う。
◆出演
東京慈恵会医科大学附属病院副医院長 リハビリテーション科診療部長
安保雅博さん