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心の内を見つめる3冊

  • 2020年9月9日

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戦後75年の節目にグラフィック版でよみがえる「アンネの日記」。老若男女からの人生相談に、哲学者が答える問答集。「日常」の延長の「非日常」が描かれる、9つの短編集。心の内を見つめる3冊を紹介します。

【番組で紹介した本】

『[グラフィック版]アンネの日記』
著者:アンネ・フランク
翻案者:アリ・フォルマン
イラストレーター:デイビッド・ポロンスキー
翻訳者:深町眞理子
出版社:あすなろ書房

第二次大戦下、ナチス・ドイツによるユダヤ人迫害を、少女の視点で記録。
500ページ近い原作が、アンネ・フランク財団監修のもと、150ページのグラフィック版で刊行された、絵で見て読む「アンネの日記」です。
2年間の潜伏生活や、アンネの心の内が、分かりやすく表現された、子供にも大人にもおすすめの一冊。

中江さんポイント
アンネの潜伏生活の辛さや心の内が手に取るように分かるグラフィックの力。
戦後75年が経ち、戦争を経験している人が減っている中で貴重な記録。
この機会にもう一度、アンネの日記に触れてほしい。

 

『二枚腰のすすめ 鷲田清一の人生案内』
著者:鷲田清一
出版社:世界思想社

老若男女から寄せられた人生相談に、哲学者が答える問答集。
どん底でも押しつぶされずに持ちこたえるための温かく厳しい助言で、悩む人々の背中を後押しする一冊。

中江さんポイント
悩みの無い人はいない。
特に今は感染症対策の影響で孤立し、一人で悩みを抱えがち。
しかし、皆が同じように悩んでいると思うとほっとする。
悩みを解決するだけでなく、どう生きていけばいいかというところに踏み込んでいる点が面白い。

 

『サキの忘れ物』
著者:津村記久子
出版社:新潮社

アルバイト先に忘れられた一冊の本。
高校を中退し本を読むこともなかった主人公が、その本を手にしたことで、緩やかに人生に影響を及ぼしていく…
表題作のほか、趣向の違う9つの物語を収めた短編集。

中江さんポイント
一見奇想天外な視点やシチュエーションだが、引き込まれるのは、私たちが誰でも経験したことがある「日常」の延長の「非日常」だから。
見慣れた景色から違う世界に連れ出される面白さが詰まっている一冊。

 
【案内人】
☆女優・作家 中江有里さん

1973年大阪生まれ。1989年芸能界デビュー。
2002年『納豆ウドン』で第23回BKラジオドラマ脚本懸賞最高賞受賞。
読書家としても知られ、NHK-BS「週刊ブックレビュー」で長年、司会を務めた。
近著に小説『残りものには、過去がある』(新潮社)、『トランスファー』(中央公論新社)など。

 

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