1. NHK
  2. 首都圏ナビ
  3. ひるまえほっと
  4. 乗り切ろう!コロナ禍の夏バテ・夏冷え

乗り切ろう!コロナ禍の夏バテ・夏冷え

  • 2020年8月4日

8月に入り、暑さで疲れるだけでなく、冷房で冷えも感じる 両方の悩みが生まれるのが夏の体調管理の難しい所です。コロナ禍では「夏バテ」そして「夏の冷え」も甘くみてはいけません。ことしはコロナ禍で特に注意すべき要因もあります。専門家を招きその対策を紹介します。

いつもと違う!?夏バテ要因

夏バテとは、夏の暑さで体調を崩すことによって現れるさまざまな症状のことです。
暑さで食欲や体力が低下したり、汗をかいて水分・ミネラル不足になるなど、暑さは想像以上に体にストレスを与えます。
新型コロナウイルスの影響で、ことしは一層注意したい夏バテの要因が3つあります。

1.のどの渇(かわ)きを感じにくい
普段からマスクをつけているとマスク内の湿度が上がり、のどの渇きを感じにくくなる傾向があります。放っておくと脱水症状に陥り、だるさ・めまい・頭痛などを引き起こしてしまいます。
特にもともとのどの渇きに気づきにくい高齢者は、一層注意が必要になります。

2.運動不足による筋肉量の低下
筋肉は体に水分をためるもっとも大きな臓器です。外出自粛で運動などができていないため、例年よりも水分を体にためられず、脱水を起こしやすく夏バテも起こしやすいのです。

3.特に鉄不足には要注意!
夏は、汗で鉄が流れ出ていってしまい鉄不足になりやすくなります。
鉄は血液中の酸素を運んでくれるヘモグロビンを作っているので、鉄不足になってしまうとヘモグロビンが減ってしまいます。
もし、新型コロナウイルスにかかり、肺炎まで発症してしまった場合、臓器への酸素を運ぶ量が一層減り、臓器不全のリスクが高くなります。
酸素運搬のヘモグロビンを作る“鉄”を積極的に摂取することが大切です。

スープで乗り切ろう!コロナ禍の夏バテ

夏バテ予防に取りたい栄養素
・ヘモグロビンの材料となる「鉄」
・鉄の吸収率をアップさせる「ビタミンC」
・筋肉を作るための「たんぱく質」

『夏野菜の冷やし豚汁』

夏の暑さで体が疲れている時にぴったりの夏野菜たっぷり冷やし豚汁です。
タンパク質や鉄分、ビタミンCが豊富に含まれているので、一杯でバランスよく栄養を取ることができます。水分もたっぷりとれるのでおすすめです。

<材料(2人分)>
・豚ロース薄切り肉…120g
 (しゃぶしゃぶ用、豚もも肉でもよい)
・なす…中1本80g
・オクラ…3本
・ミニトマト(赤・黄 赤だけでも)…4個

・酒…小さじ2
・オリーブ油…小さじ1
・顆粒(かりゅう)だしの素(もと)(和風)…小さじ1
 (だしパック1つ入れて加熱後に取り出してもよい)
・みそ…大さじ1と1/2
・白すりごま…適量
・水…150ml
・氷…150~200g
 (好みの温度や味に調整する。氷の代わりにお湯や水を入れたり、水をまぜて冷蔵庫で冷やしてもよい)

<つくり方>
1.オクラはヘタを取り斜めにひと口大に切る。なすはヘタを取り たて4等分に切り、斜めひと口大に切る。ミニトマトはヘタを取る。
2.耐熱ボウル(レンジ対応)に、豚肉、酒、オリーブ油を入れて豚肉をほぐしながら混ぜる。オクラ、なす、水、だしの素を入れ、ふんわりとラップをかけ、600wの電子レンジに5分ほどかける。
 ※肉にしっかり火が通ればよい
3.ラップをはずし、ミニトマトを加え、みそを溶き、氷を加えて混ぜ、すりごまをふる。


『マグロとモロヘイヤの冷製レモンスープ』

鉄たっぷりのマグロと、ビタミンB群たっぷりのモロヘイヤを、レモンの風味でさっぱりおいしくいただけます。

<材料(2人分)>
・マグロ赤身(刺身)…100g(8切れほど)
 (マグロの代わりにサーモン、ブリの刺身でもタンパク質・鉄がとれる)
・モロヘイヤ…40g(1/2杷)
・レモンスライス…4枚(レモン汁小さじ1でもよい)
・水…150ml
・氷…150~200g(湯や水で薄めてもよい)
・酒…大さじ1
・顆粒(かりゅう)だしの素(もと)(洋風)…小さじ1
・オリーブ油…小さじ2
・塩…小さじ1/3
・こしょう…少々

<つくり方>
1.マグロは1cm厚さの薄切りにする。モロヘイヤは茎の硬い部分を切り落とし、2cm幅ほどのざく切りにする。
2.耐熱(レンジ対応)ボウルにマグロを入れて酒をかける。モロヘイヤ、水、レモンスライス(種は除く)、だしの素を加え、ふんわりラップをかけ、600wの電子レンジに4分ほどかける。(マグロに火が通ればよい)
3.ラップをはずし、オリーブ油、氷を加え、塩・こしょうで味を調える。

夏の“冷え”対策

ことしは「夏の冷え」にも注意が必要です。
テレワークで座りっぱなし、冷房のきいた部屋にずっといるという人も多いと思います。
新型コロナウイルスの自粛生活による冷えの要因が2つあります。

1.血液が冷えてしまう
冷房が効いた場所に長時間いると体の「表面」の皮膚が冷やされてしまいます。そうなると、皮膚から温度を受け取る血液が冷やされて、体中が冷えてしまいます。露出が多いので、手や足先だけが冷える冬と違い、全身が冷えやすくなるのが夏の冷えの特徴です。

2.血流が悪くなって滞ってしまう
リモートワークで涼しい部屋に座りっぱなしの人は、筋肉を動かさないので熱が作られません。平均体温が下がり、血液が滞って むくみの原因にもなります。

血管と細胞の間にある間質液は、血管から水分と塩分がしみだしたり、血管に戻ったりして、適度な水分量を維持しています。
しかし、血管に戻る量が減ってしまうと むくみになってしまいます。
原因は冷えによる血行不良や、血液を押し戻す筋力低下などです。水分を摂取するたびに間質液は増えますが、増えた分の水分が血管にうまく戻ってくれなくなります。
しかし、熱中症を予防するためにも水分摂取を控えてはいけません。

スープで乗り切ろう!コロナ禍の夏冷え

夏の冷え予防にとりたい栄養素
・血行促進が期待できる「ビタミンE」
・筋肉をつくる「たんぱく質」
・むくみ解消に効果があるとされる「カリウム」

『ふんわり卵とアボカド・エリンギのしょうがスープ』

<材料(2人分)>
・卵…1個
・アボカド…1個
・エリンギ…1本
・しょうが(すりおろす)…小さじ1
・水溶きかたくり粉…かたくり粉小さじ1+水小さじ2
・しょうゆ…小さじ1/2
・塩…小さじ1/3
・こしょう…少々
・青じそ…2枚
・水…300ml

<つくり方>
1.アボカドは種、皮をのぞき、1cm厚さほどのいちょう切りにする。(やわらかければスプーンで一口大にすくってもよい)エリンギは長さ半分の細切りにする。
2.鍋にエリンギ、水、しょうがを入れふたをして強火で煮る。沸騰したら火を弱め、水溶きかたくり粉を入れて混ぜ、薄いとろみをつける。アボカドを加え、溶いた卵を回し入れ、弱~中火(静かに沸騰するくらいの火加減)で卵がかたまるまでふたをして煮る。火を止め、しょうゆ、塩、こしょうで味を調える。
3.器に盛り、青じそをちぎってのせる。


『ひよこまめのハリラスープ』

<材料(2人分)>
・ひよこまめ(缶詰・水煮)…90g(缶汁も使用)
・たまねぎ…1/2個
・にんにく…1/2かけ
・トマトジュース(食塩不使用)…300ml※食塩入りなら塩を減らす
・パセリ(みじんぎり)…大さじ1
・顆粒(かりゅう)だしの素(もと)(洋風)…小さじ1(昆布だし、コンソメなど好みのもの)
・オリーブ油…大さじ1
・塩…小さじ1/3
・こしょう…少々
・クミン(粉末)、シナモン(粉末)…各小さじ1/2

<つくり方>
1.たまねぎは1cm角に、にんにくはみじん切りにする。
2.鍋にオリーブ油、にんにくを入れて温め、たまねぎを加えてしんなりするまで炒める。ひよこまめ、トマトジュース、だしの素を加えて混ぜ、ふたをして たまねぎが柔らかくなるまで煮る。
3.火を止め、塩、こしょう、クミン、シナモンで味をととのえ、パセリのみじん切りをかける。
※ひよこまめの代わりに大豆でもOK。そのほか、ひき肉や小さく切った肉(鶏肉、牛肉など)
をたまねぎと一緒に炒めて煮込んでもよいです。
クミンとシナモンは代謝アップし体を温めるスパイスで、辛味がないので使いやすい点がおすすめですが、スパイスを入れず、こしょうを多めにしたり、カレー粉を使うなどなど、味つけはお好みで。
パセリは鉄、ビタミンCなど栄養価が高いのでおすすめですが、ほかのハーブ(パクチー、バジルなど)や乾燥ハーブでもOK。なければ入れなくてもよいです。
 


◆夏バテ・夏冷えの解説

済生会横浜市東部病院 患者支援センター長/栄養部部長 医師 谷口英喜さん

◆料理レシピ紹介

管理栄養士 中村美穂さん

ページトップに戻る