12月21日から22日にかけて、千葉県東方沖を震源とする地震が相次いで発生し、千葉県では震度2の揺れを4回観測しました。専門家は千葉県東方沖は地震活動が活発な地域なので、改めて地震の備えを確認してほしいと話しています。
気象庁によりますと、千葉県東方沖では12月21日の午後8時29分ごろと午後11時4分ごろ、22日の午前1時12分ごろと午前5時45分ごろにマグニチュード5前後の地震が相次いで発生し、千葉県内では震度2や1の揺れを観測しました。
いずれの地震でも津波はありませんでした。
このうち21日午後11時4分ごろの地震では
震度2の揺れを千葉市中央区、銚子市、松戸市、東金市、旭市、市原市、鴨川市、浦安市、匝瑳市、香取市、山武市、いすみ市、大網白里市、東庄町、九十九里町、横芝光町、一宮町、睦沢町、長生村、白子町、長南町、鋸南町で観測しました。
震源の深さは20キロ、地震の規模を示すマグニチュードは5.3と推定されています。
銚子地方気象台によりますと、震度2の揺れを観測した地震が起きた22日朝以降も、体に感じない地震が散発的に発生しているということで、気象庁は地震活動の監視を続けることにしています。
千葉県東方沖ではしばしば強い揺れを伴うマグニチュード5や6の地震が発生しているということです。銚子地方気象台は、今後の地震活動に注意するとともに、日頃から地震の備えを進めてほしいと話しています。
関東は地下構造が複雑で、地震を引き起こすひずみがたまりやすいとされています。関東がある陸側のプレートの下に、東から太平洋プレート、南からはフィリピン海プレートが沈み込んでいるためです。
銚子地方気象台によりますと、このうち千葉県東方沖でも、過去には強い揺れを観測する地震が発生しています。
2023年5月には、マグニチュード6.2の地震が起きて銚子市と旭市で震度5弱の揺れを観測したほか、3年前の2020年6月には、マグニチュード6.1の地震で旭市で震度5弱の揺れを観測しました。
また、1987年にはマグニチュード6.7の「千葉県東方沖地震」が起きて倒れたブロック塀の下敷きになるなどして2人の死者が出ました。
地震学が専門の東京大学の平田直名誉教授は、「千葉県東方沖は、ふだんから地震活動が活発な地域だ。揺れたときに家具が倒れてこないように固定するなど改めて地震への備えを確認して欲しい」と話しています。