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JR京葉線 朝夕夜の快速取りやめ 知事市長「容認できず」 JR側の狙いとは? 2024年春ダイヤ改正

  • 2023年12月18日

JR東日本は、2024年3月のダイヤ改正の詳細を発表しました。

千葉では、京葉線で朝と夕方以降に快速の運行が取りやめられます。これについて熊谷知事は、「容認できない」と不満を表明しました。なぜJRはこのような判断に至ったのか、千葉支社長に聞きました。

また、ダイヤ改正では、房総半島を走る特急は全車指定席になるほか、「255系」が定期運行から外れることに。「成田エクスプレス」の料金なども変更されます。

(※2023年12月25日に記事を更新しました)

京葉線 朝夕夜の快速“運行なし”

東京~蘇我を結ぶ京葉線は、朝と夕方以降の時間帯で快速・通勤快速がなくなり、すべて各駅停車となります。

京葉線

快速が運行されるのは平日・休日とも午前10時台~午後3時台だけとなり、1日の運行本数は59本→24本に減少します。現在、朝夕のラッシュ時に1日4本が運行されている通勤快速は廃止されます。

現在の快速・通勤快速による東京~蘇我間の平均所要時間は次の通りです。

快速43~46分前後(朝夕・上下線とも)

通勤快速42分(朝・上り線)、37分(夕・下り線)

ダイヤ改正後は通過待ちがなくなるため、各駅停車の所要時間は2~3分程度短くなりますが、東京~蘇我の各駅停車の所要時間は50分~1時間ほどで、最大で20分ほど長くなります。

これに対し、熊谷知事と千葉市の神谷市長は、12月21日の記者会見でいずれも「容認できない」との考えを示しました。

熊谷知事

朝夕のラッシュの時間帯に通勤快速や快速がなくなることは、沿線の住民生活や事業活動などに大きなマイナスがあり、県としては容認できない

ホームの混雑解消を含めたさまざまな良い面もあると思うが、今後JRに対して強い形で申し入れを行いたいと思う。

神谷市長

極端な対応ではないか。とても容認できない

京葉線を長距離で利用している千葉市民と千葉市以南の利用者に対して、東京への速達性のあるサービスをやめるということで、市民生活を支えてきた広域交通の構造自体が変わることを懸念している。

海浜幕張などは、都市機能を単独で持っているエリアで、ほかの駅と一緒に各駅停車で扱うということは、幕張新都心の都市としての価値を下げてしまうことになってしまうのではないか。

一方、JRは、京葉線のダイヤ改正には主に3つの目的があるとしています。12月22日、JR東日本千葉支社の土澤壇支社長が記者会見で明らかにしました。

JR東日本千葉支社 土澤支社長の記者会見
土澤支社長

①快速の混雑を緩和すること、

②快速が停車しない駅の利便性を高めること、

③各駅停車が快速の追い越しを待つ必要がなくなり、所要時間の短縮につながることなどが目的です。

また、通勤快速は乗客が各駅停車の7割ほどにとどまっているため、快速の混雑緩和とともに乗客数の平準化を図りたいと考えています。

京葉線を便利に使いやすくするための改正ですが、厳しい意見があることは承知しています。

県や市への事前の説明が足りなかったと思うので、狙いや背景を丁寧に説明し、ご理解をいただきたいです。

これについて蘇我駅で利用者に話を聞きました。

20代男性

新浦安に通勤していて、快速で職場まで行けるので蘇我でひとり暮らしを始めました。

距離も長いので、通勤時間に影響が出てしまうのではないかと思っています。決まったのであれば仕方がないので、早起きしようと思います。

40代女性

夫と娘が通勤や通学に使うので、時間がかかるのは困ります。

都内まで出やすいことから引っ越してきたので、ニュースが出たときは家族で驚きましたし、会社でも話題になっています。

房総特急 全車指定席に 料金設定も変更

来春のダイヤ改正では、このほかにもさまざまな変更が盛り込まれました。

東京~安房鴨川などを結ぶ特急「わかしお」、東京~君津などを結ぶ特急「さざなみ」、東京~銚子などを結ぶ特急「しおさい」

これらの特急は、2024年3月のダイヤ改正から全車指定席に変更となり、特急料金は、現在の自由席と指定席の料金の中間に設定されます。

具体的な料金設定の例は次の通りです。

【東京~千葉/蘇我】
●現在:520円(自由席)、1050円(指定席)
●改正後:760円(きっぷ)、660円(チケットレス)

【東京~成東/茂原/君津】
●現在:950円(自由席)、1480円(指定席)
●改正後:1020円(きっぷ)、920円(チケットレス)

【東京~銚子/安房鴨川】
●現在:1360円(自由席)、1890円(指定席)
●改正後:1580円(きっぷ)、1480円(チケットレス)

特急「わかしお」
(画像提供:JR東日本)

わかしお・さざなみ「E257系」5両のみに

特急「わかしお」「さざなみ」は、いずれも「E257系」5両での運行に統一されます。

E257系
(画像提供:JR東日本)

現在は「255系」9両のほか、「わかしお」は「E257系」10両での運行も行われていますが、2024年春以降は、すべて車両編成が短い「E257系」5両で運行されます。

JR東日本
千葉支社

現在の運用では空席が目立っているケースもあるので、車両を減らすことにしました。

また、駅によっては、ホームの長さの問題で長い車両編成では乗降できない車両がありましたが、今後はすべての駅ですべての車両から乗降可能になります。

「しおさい」に「成田エクスプレス」車両を導入

東京~銚子などを結ぶ特急「しおさい」には、現在、特急「成田エクスプレス」で使われている「E259系」が投入されます。

E259系
(画像提供:JR東日本)

「成田エクスプレス」で長年親しまれてきた「E259系」

2023年4月以降、デザインがリニューアルされ、前面にあしらわれていたロゴが「N'EX」から「E259」に変更されています。「空港アクセス特急に限らない、多様化したご利用目的に合わせた都市間輸送特急」を目指すとしています。

これに伴って、特急「しおさい」は新たに投入される「E259系」と、従来からの「E257系」で運行されますが、いずれも車両編成は短くなります。

また「255系」は、今回のダイヤ改正で、千葉県内での定期運行から外れることになりました。

255系
(画像提供:JR東日本)
JR東日本
千葉支社

旅客数に対して適正な輸送力とするため、変更を決めました。現在の利用状況では、「E259系」6両でも必要な輸送力が確保できると考えています。

「E259系」は、「255系」よりインターネットや電源など車内の快適性が向上しています。

「255系」は、運用を始めてから30年以上が経過して老朽化が進んでいます。一部の編成は千葉支社に残すことにしていますが、具体的な運用については今後検討していきます。

「成田エクスプレス」 運行・料金が変更に

特急「成田エクスプレス」の運行については、次の内容などが変更になります。

● 東京~成田空港は、午前7時~午後7時の時間帯では、おおむね30分間隔での運行に。

● 新宿~八王子での運行が取りやめに。八王子発着だった便は新宿発着に変更。

E259系
(画像提供:JR東日本)

また、「成田エクスプレス」の特急料金も変わります。

東京~千葉など、成田空港を含まない区間で利用した場合、これまで「しおさい」よりも特急料金が高く設定されていましたが、同じ水準まで値下げされます。

また、シーズン別の特急料金は廃止され、通年で同じ料金となります。

JR東日本
千葉支社

複雑だった料金体系を分かりやすくするため、変更を決めました。成田空港を利用する方以外にも、「成田エクスプレス」を広く利用してもらいたいです。

「より快適に、より使いやすく」を心がけて、今後も随時、運行のあり方について検討していきます。

  • 渡辺佑捺

    千葉放送局記者

    渡辺佑捺

    2021年入局。県政・経済・鉄道担当。

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