ページの本文へ

  1. 首都圏ナビ
  2. ちばWEB特集
  3. 千葉市『みくみくにしてあげる♪』 初音ミクとコラボで魅力PR

千葉市『みくみくにしてあげる♪』 初音ミクとコラボで魅力PR

  • 2022年03月09日

「なんでモノレールに初音ミクが?」
NHK千葉放送局に赴任した去年、市内を走る千葉都市モノレールで「初音ミク」のラッピング車両を見て疑問に思いました。なぜ千葉市と初音ミクがコラボ?
初音ミク好きの記者が調べてみました!

似ている?

みなさんこちら、見たことがありますか? 街のシンボルマーク、千葉市の市章です。

千葉市の礎を築いたと言われる、桓武天皇の血を引く関東の名族、千葉氏の家紋が由来です。月と星、千葉の「千」という字が組み合わさってできています。

街の人に聞いてみました。

渡辺記者

「これ、千葉市のシンボルマークなんですけど、何かのキャラクターに似ていると言われているんですが、何か分かりますか」

大学生

「全然わかんない」

渡辺記者

「ここが頭でここが髪の毛になっています」

大学生

「ああ!初音ミク?」

大学生

「おお~~~!」

大正解!

実は、市章と初音ミクの形が似ていると、かつてネット上で話題になったそうです。

高校生

「無理矢理感も否めないです(笑)」

大学生

「もう初音ミクにしか見えない(笑)」

きっかけは5年前。

千葉市は、美浜区の幕張メッセで開催された初音ミクのイベントの後援をした際に、▽ポップカルチャーを応援するということと、▽市章と初音ミクが似ているとネット上で話題になったことから、「千葉市×初音ミク」のコラボレーション事業を始めました。

このため、千葉都市モノレールでも、初音ミクデザインの車両が走っていたというわけです。

「初音ミク」とは?

ところでみなさん「初音ミク」って何か知っていますか。
私は当然、みんな知っているものだと思っていましたが・・・。

先輩記者

「初音ミクってアニメのキャラクターじゃないの?」

渡辺記者

「えっ、違いますよ!!」

意外と知らない人が多いことにびっくりしたのです!

「初音ミク」は、音声合成ソフトウエアです。

歌詞とメロディーをパソコンのソフトに打ち込むことで、誰でも彼女に好きな歌を歌わせることができます。

この「初音ミク」は「VOCALOID」、通称「ボカロ」として国内外で人気を集めていて、このほか「鏡音リン」「鏡音レン」など、多くのソフトが開発されているんです。

これらのソフトに歌を歌わせて楽しむ人もいれば、歌にあわせてPV=プロモーションビデオを制作するクリエイターもいて、アマチュア・プロを問わず、たくさんの人たちが初音ミクをはじめとするボカロのプロデュースを楽しんでいます。

私もそんなボカロのファンの1人です。

「バーチャル・シンガー」と言われる初音ミクたちは、今やキャラクターとして社会に浸透しています。幕張メッセなどで開かれているイベントでは3D映像の初音ミクたちがライブを行っているんです。

ちなみに3月9日は「ミクの日」と言われています。毎年ファンがネット上などでメッセージやイラストを掲載して、この日をお祝いします。

街なかに「初音ミク」が!

初音ミクのデザイン市章は、いまモノレール以外にも市内で見つけることができます。

ここは幕張メッセ近くの路上です。

初音ミクデザインの市章がプリントされたマンホールが設置されています。去年、市政100周年を記念して制作されたものです。ついつい足を止めて見てしまうかわいさですね~。看板などの目印があるわけでもないので、私も発見したときは感動しました。

そして、JR海浜幕張駅にある観光情報センターでは初音ミクデザインのマンホールカードが配られています。去年11月から配布が始まり、初日は3000枚が配られたそうです。1人1枚、誰でももらうことができます。もちろん、私もいただいてきました!

千葉市下水道計画課 梛野友宏さん「ふだんは見えないけれど生活に密接している下水道について、これを機に興味をもってもらえればと思い、マンホールを設置して、カードを配布することにしました」

初音ミクのマンホールは「35.649090,140.034621」と地図アプリなどで検索すると、そのピンポイントで場所を示してくれるそうです。みなさんぜひ探しに行ってみてください。

「初音ミク」だけじゃなかった!

千葉市がコラボしているのは、「初音ミク」だけではありませんでした。

渡辺記者

「また別のキャラクターがデザインされたモノレールがホームにやってきましたね」

アニメ「俺の青春ラブコメはまちがっている。完」、通称「俺ガイル」のラッピング車両です。いつも乗っている車両と違うのでとても嬉しく、そのまま車両に乗り込みました。

車内アナウンス「次はスポーツセンター、スポーツセンターです」

いつも聞いている音声案内とは違う声です。音声案内をするのは、アニメに出てくるキャラクターの声優さん。しかも通常のアナウンスにとどまらず、千葉市動物公園や加曽利貝塚、千葉公園の大賀ハスなど、千葉市内の観光地についても解説をしてくれるので、ついつい聞き入ってしまいます。内装が「俺ガイル」仕様になっていることも相まって、自分がアニメの世界に入り込んでいるような気持ちになりました。

では「俺ガイル」と千葉市の関係は何なのでしょうか?

「俺ガイル」は千葉市を舞台にしたアニメだったのです。アニメの中では市内の風景や、モノレールが走る様子も描かれています。

そして、モノレールについて調べていくうちに、千葉都市モノレールでは10年ほど前から、アニメのラッピング車両を運行していることが分かりました。

渡辺記者

「なぜ、アニメのラッピング車両を走らせるようになったのですか?」

露﨑さん

千葉都市モノレール 運輸部営業課 露﨑卓也さん「ファンの方から『千葉のモノレールがアニメに出ているよ』と教えてもらったことがきっかけでした。見てみると、本当にアニメのなかの風景の1つとしてモノレールが走っていたり、主人公たちが乗っていたりして、これはきっと何かできると思いました。そこでアニメの制作会社に話をして、このような事業が実現したのです。モノレールが新車両になったときは、新車両をアニメの作中に走らせてほしいとお願いもして、実際に走らせてもらいました」

渡辺記者

「それで実際にコラボが実現してしまうとは、すごいですね。ちなみに車両のアナウンスがとても面白くてついつい聞き入ってしまうのですが、アナウンスは誰が考えているんですか」

露﨑さん

露﨑さん「実は私です(笑)。私が台本を作って、アニメの制作会社や原作者さんにも見てもらって話し方をキャラクターに寄せてもらったものが、音声案内として流れています」

若者に向けて街の魅力をアピール

主に通勤通学車両として利用されることが多い千葉都市モノレールですが、県内外からこれらのモノレールに乗るために訪れる人たちが増えたのだそうです。

千葉都市モノレール 運輸部営業課 露﨑卓也さん「高校生や大学生の若者を中心に、遠方からも千葉市にきてもらっています。こうしたコラボをきっかけに市の魅力をみなさんに感じてもらいたいと思います」

千葉都市モノレールの初音ミクデザイン車両は3月9日まで、「俺ガイル」デザイン車両は3月末まで運行しています。毎日運行している時間が違ったり、音声案内がない車両もあったりするので、ホームページの時刻表を確認してみてください。

取材後記

NHK千葉放送局に赴任するまでは、千葉市と初音ミクの関係性について全く知りませんでした。まさか市章を、私も好きな初音ミクに見立てているとは思わず、素敵な発想だと思いました。

初音ミクは「バーチャル・シンガー」として国内外で活躍を続けています。こうしたポップカルチャーによる町おこしは「聖地巡礼」のように国内外のファンが街をおとずれるきっかけになると同時に、市の魅力にも気づいてもらうことに繋がっています。キャラクターやアニメ文化を活用した日本らしい観光PRは、これからも若者を中心に多くの人たちに届いていくと思いました。

  • 渡辺佑捺

    千葉放送局 記者

    渡辺佑捺

    2021年入局。警察・司法取材を担当。千葉市内を散歩しているときに市章を見かけると、もう初音ミクにしか見えなくなりました。「鏡音レン」推し。

ページトップに戻る