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鈴木陽介 四街道新市長に聞く 選挙戦の勝因や今後の抱負は

  • 2022年02月28日

任期満了に伴う千葉県四街道市の市長選挙が2月20日に行われ、3期務めた現職を抑えて、新人の鈴木陽介氏(38)が初めての当選を果たしました。28日、四街道市役所に初登庁した鈴木新市長は「市民の命と暮らしを守り抜くという責務を痛感している。課題が山積する中、自分が培った全ての力を四街道市の発展に使いたい」と述べました。今回の選挙で、当時の現職のおよそ3倍となる2万3000票あまりを獲得した受け止めや、新たに市長として重点的に取り組みたいことを聞きました。

選挙を振り返って

当選時の様子(提供 鈴木陽介事務所)
佐々木記者

「相手候補のおよそ3倍となる2万3000票あまりの獲得という“圧勝”でしたね」

鈴木新市長

「今回の選挙は、30代40代の同世代、現役世代がとにかく動きに動いた選挙でした。そこに私をずっと支えてくださったベテランの方々も相まって、すごくいい雰囲気の選挙になりまして、自分でも想像した以上の結果が出ました。やっぱり、四街道を変えたい、変えなきゃというちょうど転換点に、私という若い候補が出てきて、有権者も私に入れやすかったのではないかと思います。結果が出てうれしいのと同時に、これだけの票を頂くと、やっぱり自分が担う責務の重大さと重さに、身の引き締まる思いです」

佐々木記者

「現職は強いとよく言われますが」

鈴木新市長

「改革を進めるために、とにかく2万票を目標にしようと陣営でまず目標を立てました。そうすると、とにかく投票率を上げないと話にならんということで、ユーチューブを頑張ったり、ラインも駆使したり、最後までSNSで拡散しやすいツールをちゃんとつくって、みんなに私の名前と顔を知ってもらう取り組みをやりました。そういうこともあって、投票率は前回と比べて7%上がりました。今の時代、どの選挙も投票率が落ちている中で7%上がった選挙は、県内でもあまりないと思っています」

佐々木記者

「勝利を確信したのはいつだったのでしょうか」

鈴木新市長

「正直、選挙戦を通して追い風だったと思います。今、全国的に若い首長さんが増えていて、結構改革をしているんですね。それをみんな見て、聞いて、浸透しているから、自分のまちにもこういう青年市長を誕生させるべきだっていう考え方が年々高まっていて。それとちょうど、市議や県議を10年やってきたという私のいままでキャリアが合致した感じがします。あとやはり、3期12年やられた相手候補は、4期目というのは多選ですから、ちょうど変えなきゃ、変えたほうがいいというのがうまく重なったんだと思います」

鈴木新市長 “情報公開と市政の透明化が必要”

佐々木記者

「いまの四街道市政の課題は何だと考えていますか」

鈴木新市長

「いろんなデータもどんどん示すべきですし、予算編成とか政策作りも定期的に公開していくべきだと考えています。これまでは市長からの情報発信はなく、SNSのアカウントもないので、市長自身がもっと動いて、情報を見えるようにすることと、市政を透明化することが必要だと思います。予算作りや政策作りについて、市民の皆さんに参加していただいて、どんどん情報をオープンにしていく。市民の皆さんに見てもらって、まちづくりを一緒に考える材料をちゃんと提供する事を進めたい。いまは、ホームページに載せるだけになっていますので」

鈴木新市長初登庁(28日)

鈴木新市長「私は自分のまちに危機感をもっています。今、どんな小さいまちや村でも挑戦しているんですよ。スマート農業を頑張っているところもあれば、デジタル化を頑張っているところもある。でも四街道は何もしなくてもそれなりに人も来るし、安定している。まず先に手を挙げるようなまちを作りたいっていうのが私の思いです」

ゴミ処理施設の問題は

佐々木記者

「ごみ処理施設の建設予定地で大量の汚染残土が埋められた問題は、今回の選挙で大きな争点になりましたね」

鈴木新市長

「汚染残土が埋められた問題は、行政プロセスがちょっとおかしかったんですね。正式なプロセスを経ずに、業者に汚染残土を入れられてしまい、結局、何十億円という税金の無駄を生んでしまいました。ごみ処理という市民全員に関係する行政が遅れに遅れて、いま本当に止まってしまっているわけです。そういうものを見てきて、市民は嫌気がさしている。広域化も含めてあらゆる可能性を検討し、早くこの問題は解決したいと思っています」

市長になって取り組みたいこと

佐々木記者

「そのほかには、どんなことに取り組みたいですか」

鈴木新市長

「例えば、これから高齢化がもっと進みます。やっぱり交通の手段をちゃんと用意してあげなきゃいけない。地域によっては、車返しちゃったらもうどこにも行けない、なんにもできないという人いっぱいいるんですよ。孤立している高齢者を支えていくというのは、行政の一番やらなければいけないことのひとつだと思います。災害時などの対応を先手先手で考えて、高齢化に対応できる課題解決のモデルを四街道市でつくっていきたいと思います。

佐々木記者

「いまお子さん2人を育てていらっしゃいますね」

鈴木新市長

「はい。教育費負担も減らしたいと思っています。今、世帯収入下がっていて、子どもを育てるのが大変なんです。給食費の無償化など、少しでも教育費、教育にかかるお金、子どもにかかるお金を減らしていきたい。あとはやっぱり居場所ですね。市内に子どもが身を寄せる居場所を作りたいです。公園や図書館の機能を高めるのは、それはわかりやすい事例ですが、いま、子ども自身が悩んでいたり、厳しい状況に追い込まれているケースも結構多いです。そういった子どもたちが相談しやすい物理的な居場所や、SNSで24時間相談できるような仕組みなどを作りたい。とにかく子どもたちが学校だけではなく、どこか身を寄せるところ、居場所を用意してあげたいと思っています」

就任後の初記者会見(28日)

鈴木新市長「また私の長男は医療的ケア児で、医療の助けが必要です。うちの子は訪問看護の方が来てくれるので保育園が預かってくれています。そうした子どもたちが育つ環境の整備を、保育園と家族だけがやるのではなくて、市役所がフルにバックアップしてあげる体制をつくりたいです。保育や教育の現場にそういった大変な作業を押しつけるのは、やっぱりよくないと思います。現場は現場で子どもたちと向き合う時間を確保してほしいんです。行政にはそこを助け、支援していく積極性を持たせたいと思っています」

取材後記

選挙では、「現職は強い」とよく言われます。しかし今回の四街道市長選では、新人の鈴木氏が、自民党や千葉維新の会といった組織が推薦する当時の現職候補に対し、およそ3倍の得票で圧勝しました。投票率も前回より7ポイント上がり、市民の関心の高さをうかがわせます。「終始、追い風を感じていた」という鈴木氏。これから鈴木氏に求められるのは、結果です。ごみ処理施設などの問題に加え、高齢化や新型コロナなど課題が山積する中、新しい市長にかけて“刷新”を求めた市民の思いに、しっかり応える市政運営ができるのか、取材を続けたいと思います。

  • 佐々木風人

    千葉放送局成田支局

    佐々木風人

    新聞社を経て、2018年入局。成田空港だけでなく、空港周辺地域の話題も発信していきます。

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