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千葉・木更津で循環型農業 音楽プロデューサー小林武史さん

  • 2021年11月24日

Mr.Childrenなどの音楽プロデュースでも知られ、30年以上にわたって日本のポップミュージックをけん引している小林武史さん。その小林さんが手掛ける農業体験施設が、千葉県木更津市にあります。小林さんは、持続可能な開発目標・SDGsが国連で採択される2015年よりずっと前から、木更津で循環型の農業を続けてきました。多忙な音楽活動の一方で、手がける循環型農業とは、どのようなものなのでしょうか。

小林武史さんが語る「循環型農業」

木更津市の農業体験施設で今月、「未来のために私たちができること」をテーマに行われたイベントです。小林さんは、トークセッションで熱く語りました。

音楽プロデューサー 小林武史さん
「ゴミという考え方、ここからここまでは自分の範囲で必要なものだけど、ここからそっちは自分には関係ないものだっていうことが、いずれなくなっていくのではないかという気がします」

東京ドーム6個分の敷地に農業体験施設

小林さんが代表を務める会社が運営する農業体験施設。東京ドームおよそ6個分の広大な敷地で、野菜の栽培や家畜の飼育など循環型農業に取り組んでいます。

太陽光パネルで施設の電力を賄ったり、動物の排せつ物を堆肥化したりするなど、取り組みを通じて、訪れる人に環境に配慮した農業のメッセージを発信しています。

音楽プロデューサー 小林武史さん
「すべて循環していることが当たり前になることを、夢みているところもあります。そうした方が正しいとか、よい行いとかいうよりも、気持ちがいいという感じがするからです。来る人たちに何か心地よさ、気持ちよさのようなものが響いていくのではないかと思って農業をやっています」

木更津で2010年から「循環型農業」

自ら参加する、持続可能な社会を目指す非営利団体の活動もあって、農業への関心が高まったという小林さん。2010年、東京からのアクセスもいい木更津のこの地を切り開いて、農業を始めました。

音楽プロデューサー 小林武史さん
「最初はもう荒野ですから、何をやりたい、何をやろうとしているんですかと、周りのスタッフから言われました。人間と自然が共生して営みを作っていくことをやるために、木更津のこの場所がすごくふさわしいと思っています」

人間と自然が共生するために

今月、施設では「人間と自然が共生」するための様々なワークショップが開かれました。こちらは、生ゴミから堆肥を作るワークショップです。

音楽を自然の中で「人間も自然の一部」

施設でのイベントでは、自然に囲まれたステージで音楽の演奏も行われました。自然の中で音楽を奏でることで、「人間も自然の一部」であることを改めて実感したといいます。自然の中の体験を通じて、循環型農業をもっと好きになってもらおうとする小林さんの挑戦が続きます。

音楽プロデューサー 小林武史さん
「自然を媒介に、自然が間に入って演奏できるって、より自然で豊かなんだっていう思いがありました。身をもって音楽人として味あわせてもらった、楽しませてもらったなって感じです」

取材後記

こちらの農業体験施設がオープンしたのは、2年前の11月のことです。その2か月前の9月、自然の猛威が安らげる場所を奪っていった「台風15号」が千葉県を襲いました。こちらの施設でも、10日ほど停電を余儀なくされたそうです。そういった経験もあって、小林武史さんは「電力を自給できる仕組みに変えていかなければ」と強く思ったということです。その直後から、太陽光パネルで施設の電力を賄えるよう整備を急ピッチで進め、1年余り後には天気が良ければ自給できるようになったそうです。そういった形で自給された電力を使って、秋晴れの下、今回のイベントでは自然に囲まれたステージで音楽の演奏も行われました。演奏直後、小林さんはこうおっしゃっていました。「自然は厳しい側面も持っているだけに、きょうはこんなに晴れたことに本当に感謝しています」。今回のリポートでしきりに、小林さんは「自然」という言葉を使っていらっしゃいました。「このGIFTから始まっている僕らの営み」とも、おっしゃっていましたが、自然と真剣に向き合い続けている小林さんだからこそ響く言葉だと思いました。(千葉放送局アナウンサー 新井信宏 )

  • 新井信宏

    千葉放送局アナウンサー

    新井信宏

    2001年入局。主にラジオ制作やSNSを担当。前任の東京ラジオセンターでは、ディレクターとして『今日は一日“小林武史”三昧』や『うたことば』などの音楽番組を制作

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