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わら人形で新型コロナの第6波 退散を

  • 2021年10月13日
資料 君津市の「鹿島人形」

君津市で、江戸時代から伝わる疫病の退散を願うわら人形「鹿島人形」を作る催しが行われました。参加者は新型コロナウイルスの第6波が起こらないよう願いを込めていました。

疫病・災い退散の神様「鹿島人形」

君津市に江戸時代から伝わる「鹿島人形」と呼ばれるわら人形は、手を横に広げて槍や刀を持つ姿をしていて、疫病や災いを地域に侵入させない神様とされています。

第6波が起こらないように願いを込めて

君津市の山合いにある11世帯35人が暮らす稲鹿地区で、新型コロナの第6波が起こらないように願いを込めて鹿島人形作りが行われました。住民は公民館に材料のわらを持って集まりました。人形の胴体を作る人たちと、飾り物を作る人たちの2つに分かれて、わらを編んだり、束ねたりしていきました。

ふところのお菓子を食べて病気を防ぐ

男の人形と女の人形の2体が作られ、隣接する神社の鳥居に立てられました。いずれも高さ180センチほどの大きさで、男の人形はちょんまげ姿で槍を持ち、女の人形は長髪でなぎなたを持っていて、疫病や災いを退散させると伝えられるように力強い外見をしています。
 

手に持っているのはお菓子

人形のふところには袋詰めのお菓子が入っていて、住民がお参りしたときにこのお菓子をもらって食べると、病気にならないと伝えられています。地元の稲鹿地区は、少子高齢化が進み、現在、子どもの数は3人だけですが、鹿島人形が完成すると、早速、2歳の男の子と中学生の女の子、その家族がお参りにきていました。

参拝した中学2年 都筑愛莉さん
「鹿島人形の力で、新型コロナの感染が広がらないでほしいです」

鹿島人形作りを伝えている石井米夫さん
「人形作りは、江戸時代からずっと続いていますが、ことしは新型コロナの感染が広がらないように願いを込めました。農家が減って材料のわらが少なくなり、高齢化も進んでいますが、地域の伝統行事をできるだけ守っていきたいです」

取材後記

今回の取材は少し早めに現地へ向かいました。こうした地域行事に集まる方々は、早めに集まることが多いと思ったからです。皆さんポツポツと早めに集まり、お互い軽い挨拶をしたあと当たり前のように準備を始めました。集まった住民10人は、慣れた手つきで、誰にも指示を受けることもなく、淡々とわらを束ねたり、編んだりしているのがとても印象的でした。長い間続けられてきた伝統行事の力のようなものを感じました。この地域にとって、疫病や災いから地域を守る「鹿島人形」は、特別なものではなく、住民と一体となったとても身近な、とても親しい神様だと思いました。

  • 大西 純夫

    千葉放送局 房総支局

    大西 純夫

    地域の人々の暮らしを伝えたい

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