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2013年8月12日 防げ! 熱中症 に“夏の冷え症”徹底対策だ!

熱中症の対策としては、こまめに水分をとり、多くの汗をかいた場合は塩分を補給すること、そして、屋外では帽子や日傘で直射日光を防ぐなどの工夫をし、屋内では室温が28度を超えないよう冷房や扇風機を使用して、体を冷やすことが重要だと言われます。
ところが、そこには重大な落とし穴がありました。
知られざる熱中症と“夏の冷え症”の知識と対策をお伝えします!

(2013年7月22日OA「ゆうどきネットワーク『生活向上委員会』」より)

 

 

熱中症のかげに冷え症あり!?

冷房での室温調整や飲み物での水分補給は大事だけど「冷やし過ぎ」は禁物!

寒い室内と暑い屋外とを行き来するうちに、体の冷えが強くなり、体温がうまく調節できなくなることがあります。

俗にいう「冷房病」です。冷房は必要ですが、使い方に気をつけましょう。

シュト子「難しいわねー。実は私も冷え症なの。冷房をつけると、首や肩が凝ったり、頭痛がしたり、それに目が乾いたりすることもあるわ」
シュト子
「難しいわねー。実は私も冷え症なの。冷房をつけると、首や肩が凝ったり、頭痛がしたり、それに目が乾いたりすることもあるわ」

 

医薬品に関連する会社が4年前に行ったアンケートでは、女性のおよそ4人に3人が「冷え症」だと答えています。

サーモグラフィーの女性も冷え症です。下半身のほうがあきらかに冷えているのがわかります。

冷房などで体が急激に冷えると、血管が収縮して循環が悪くなり、熱が供給されなくなって体が冷えます。

すると筋肉が固くなってしまい、凝りが生じてしまいます。

シュト子「冷えが凝りを生み、凝りが冷えを生む悪循環なのね。でも、体が冷えるなら熱中症にならなくていいんじゃない?」
シュト子
「冷えが凝りを生み、凝りが冷えを生む悪循環なのね。でも、体が冷えるなら熱中症にならなくていいんじゃない?」

 

それは大間違いで、冷え症は熱中症のリスクを格段に高めるのです。

体温調節ができないということは、熱中症のリスクが高まるということです。

特に体温調節に関しては、たとえば汗がでにくくなる、つまり熱を逃がせない、

もしくは必要以上の大量の汗をかいて、水分や塩分が大量に失われるなどの事態が起きるおそれもあります。

さらに、体温が低下するとホルモンの分泌や免疫機能に影響が出て、熱中症への耐性も低下しかねません。

シュト子「冬の冷え症は着込めば対策できるけど、夏はそうもいかないわね。暑さに対抗して体を冷やそうとするから、クーラーで身体は簡単に冷え込んでしまうのね」
シュト子
「冬の冷え症は着込めば対策できるけど、夏はそうもいかないわね。暑さに対抗して体を冷やそうとするから、クーラーで身体は簡単に冷え込んでしまうのね」

 

 

体温調節を司るのは自律神経

熱中症や冷え症の原因には、自律神経の不調が大きく関わっています。体温の調節に重要な働きをしているのは、実は自律神経なのです。

自律神経は交感神経と副交感神経の2つが補いあうように働いています。交感神経が緊張すると血管が収縮して血流が減り、副交感神経が緊張するとその収縮作用を弱めてくれます。

2つの神経がバランスよく働くことで血液が体中に流れて体温が維持され、自律神経のバランスが崩れると血液の流れが滞り、冷え性にも熱中症にもなってしまうリスクが高まります。

 

 

自分の体の冷え症タイプを確認!

シュト子「でも、冷やさなければ熱中症、冷やせば冷え症。 一体どうすればいいの?」
シュト子
「でも、冷やさなければ熱中症、冷やせば冷え症。 一体どうすればいいの?」

 

それには自分がどういうタイプの冷え症か知って対策を打つ必要があります。

冷え症には大きく分けて4タイプがあり、タイプによって対処法もちょっと変わります。

 

  • ▼手と足先が冷える四肢末端型
  • 下半身だけ冷える下半身型
  • 体の内部内臓が冷える内臓型 
  • 体全体が冷える全身型  の4つです。

 

なまネコ「それでは、上の4つのタイプ、どれに当てはまるかの診断をするので、簡単な5つの質問に答えてニャ!」
なまネコ
「それでは、上の4つのタイプ、どれに当てはまるかの診断をするので、簡単な5つの質問に答えてニャ!」

 

 冷え性・タイプ診断 

 

 

 

 

 

 採点方法 

点数は問1が2点、問2から問5は各1点で、A,B,Cのなかで最も点数が高いのが自分の冷え性のタイプです。

 

 

代謝が少なく、交感神経優位の人が多い。血液が身体の中心に集まり手足が冷たくなっているので、まずは自律神経を整え、血液の流れを調整する必要がある。また、代謝が落ちているので、食事を通して体温を上げるエネルギー源となるタンパク質をしっかりとっていくのを心がける。冷房を使うと室内では冷たい空気が下にたまるので、足先を温めるのも有効。

 

下半身が冷えていて、上半身に熱が全部上がってしまっている。全体的な熱容量は健康な人とほとんど変わらないが、“冷えのぼせ”ともいえる状態。のぼせているので顔とか上半身によく汗をかく。男性に非常に多い。足先を温めるのが有効。

 

代謝が少なく、副交感神経優位の人が多い。四肢末端型と反対に、内臓型は身体の中は寒くなっているが、表面に熱が移動するので表面は温かい。まずは自律神経を整える必要がある。内臓型はどちらかというと食事よりも運動をやっていくといい。

 

四肢が冷えることもあるし、その上、代謝が非常に落ちこんでいるため、体温そのものが落ちてしまう。体温を上げるために食事で体温を上げるエネルギー源となるタンパク質をとるのが有効だ。

 

 

冷え症と熱中症 その対策は?

冷え症、熱中症対策のスペシャリスト伊藤剛臨床准教授にも対策を聞きました。

北里大学 東洋医学研究所 臨床准教授 伊藤 剛さん

北里大学 東洋医学研究所 臨床准教授 伊藤 剛さん


 

 対策1  室温測定(全タイプに対応)

まずは室温についての注意が必要です。自分のいる場所の温度を実際に測ってみましょう。

冷たい空気は低いところにたまる傾向があるなど、部屋が均一に冷えるわけではないんです。

扇風機をエアコンの通風口にむけるなどすれば、空気を全体に行き渡らせることもできます。

シュト子「設定温度をうのみにはできないわね!27度に設定したのに、実は30度だったなんてこともありえるのね!」
シュト子
「設定温度をうのみにはできないわね!27度に設定したのに、実は30度だったなんてこともありえるのね!」


 

 対策2  ストレッチ(四肢末端型・下半身型に対応)

交感神経優位の四肢末端型・下半身型の人に、即効性のある自律神経を整える方法を教えます。
まずは、ストレッチ。自律神経で交感神経が優位となっているタイプは血管が収縮してなかなか広がらない。これを強制的に広げるんです。

 

  1. まず座り、片足をもう片方のひざの上にのせる

     

  2. 次に足の甲と逆の方向に指を5秒曲げて、

     

  3. パッと離す

     

これを1分間行います。すると、体が驚いて血管を開く物質がでるんです。

冷えている人はこれをやると痛みを感じますが、問題ない人は多少痛くてもやったほうがいいでしょう。

熱の供給があると効果が高いので、入浴の前後がお勧めです。指の血管をしめるもう一つの原因である筋肉の凝りをとる効果もあるんです。


 

 対策3  62(むに)呼吸(四肢末端型・下半身型に対応)

自律神経のバランスを整える速効性のある方法がもうひとつあります。それが62呼吸法です!

伊藤先生 「いってみれば、座禅の、心を無にする呼吸法です。心を無に むに 62・・・シャレです。」

伊藤先生
「いってみれば、座禅の、心を無にする呼吸法です。心を無に むに 62・・・シャレです。」

 

  1. まず、6数えながら息を吐いてください。

     

  2. それから2吸う。(合計約10秒)

     

  3. これを6セット、1分間ほど繰り返してください。

     

吐く息を長くすることで副交感神経を誘導するので・・・


 呼気 

  • → 副交感神経優位/リラックス(血管開く)

 吸気 

  • → 交感神経優位/緊張(血管収縮)

 

 

 対策4  ぶらんぶらんウォーキング(全タイプに対応)

歩くことで自律神経のバランスをとるんです。歩き方などいくつかポイントがあります。

  1. 肘を曲げず、伸ばして大きくふる
     
  2. 歩幅を普段より広めにして片足で立つ時間がすこしできる程度にして歩く
     
  3. 荷物を持っているときはやらない

     

時間は夕方がいいでしょう。体温が一番上がる時間帯なので、他の時間帯よりも負担がなく、夜も熟睡しやすくなります。

歩くことで、強制的に交感神経と副交感神経のバランスをとらせる効果があります。自律神経が整えば、体温調節ができるようになるので熱中症予防にもなります。
歩くと胸郭もひらくので、呼吸が楽になり、息を吐けるようになってリラックスできるので、副交感神経が誘導されやすくなるのです。
さらに、腕をふることで肩甲骨周りの筋肉をつかうので、肩こりも治せるし、第二の心臓とも言われるふくらはぎを刺激することで、全体の血流も改善できます。
伊藤先生によると、普通の歩き方よりは大分体力を使うので、歩く時間は10分から15分で十分だということです。

夕方でも気温の高い日があるので気をつけてください!

シュト子「歩き方をちょっと気をつけるだけで、相当に効果があるのね!やってみるわ。伊藤先生、ありがとうございました!」
シュト子
「歩き方をちょっと気をつけるだけで、相当に効果があるのね!やってみるわ。伊藤先生、ありがとうございました!」

 

 

ここまでは、自律神経を整えることで、熱中症をいかに予防するかを紹介してきました。でも、周りの人が熱中症になったときはどう対応すればいいのでしょうか。

消防署の救急隊員の人に教えてもらったので、自分が熱中症になったときの参考にもしましょう。

(2013年7月22日OA「首都圏ネットワーク」より)


 

 対応1  意識がない場合

症状が重い場合はすぐに救急車を呼ぶ!


 

 対応2  意識がある場合

 

  1. 呼びかけて意識がある事を確認した上で日影に運ぶ
  2. 上体を起こし、少しずつ水分をとらせる。※ただし、この場合も意識のないときに無理に水を飲ませると体調を悪化させるおそれがあるので注意!
  3. 体を冷やす

 

水分をとらせたあとは横にして服をゆるめ、こもった熱を逃がす。
首の周りや脇の下、足の付け根などに保冷剤などをあてて体を冷やしましょう!

 


 

熱中症では、特に1人暮らしの高齢者が危ないのです。

外では、小さい子どもやベビーカーの赤ちゃんも照り返しで大人より高温にさらされています。
周りの人や環境にも注意して、みんなで“熱い”夏を乗り切りましょう!

 

 

環境省熱中症予防情報なども参考に!

他にも熱中症の危険性を示す指標に「暑さ指数」があります。気温や湿度などをもとに全国841の地点で算出され、環境省のホームページで発表されていますので、こちらの情報も参考にしてください。
http://www.wbgt.env.go.jp/(NHKサイトを離れます)
さまざまな熱中症対策の情報ものっていますので、ご参考ください。