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「鎌倉殿の13人」を代表作に 北条政子役 小池栄子さん

  • 2022年01月24日

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で主人公・北条義時(小栗旬)の姉であり、鎌倉幕府の初代将軍となる源頼朝(大泉洋)の妻・北条政子を演じる小池栄子さん。役が決まるまでの裏話や共演する大泉洋さん、新垣結衣さんらとの撮影の様子を首都圏ネットワークの高井キャスター相手に楽しく話してくださいました。

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2度目の大河は「和気あいあい」

高井キャスター(以下、高井)
撮影が始まって半年ぐらいたったということなんですが、どんな雰囲気で撮影は進んでますか。 

小池栄子さん(以下、小池)
前に一度だけ巴御前という役で「義経」という大河に短期間出演させていただいたんですけど、その時は大河が初めてという緊張もあって、ほとんど記憶にないぐらいの毎日で。スタッフさんがベテランの方が多いし、レギュラーメンバーのチームワークがいいから居場所がない。「しんどいなー」という記憶があったんですけど、自分も年を重ねて、今回は長期間出る役で大河に挑ませてもらうと、全然景色が違って見えて。スタッフさんも近い年齢の方も多いですし、意外に民放のドラマと変わらないところもあって、すごくフレンドリーに、和気あいあいと現場は進んでますね。かしこまるじゃないですか、時代劇っていうだけで(スタッフの)重鎮たちがいろいろ各部署にいて、怒られるんじゃないかみたいな(笑)。そういうこともなく、すごく楽しく毎日過ごしてます。

高井
今回はちゃんと記憶に残る撮影になりそうですね。

小池
そうですね。

10代から演じます 大河はファンタジー

「鎌倉殿の13人」の主人公 小栗旬さん演じる北条義時

高井
撮影が始まる時のコメントで「政子と心中する気持ちで演じたい」とおっしゃってましたけど、どうですか、政子役と心中できてますか。 

小池
今のところまだ、寄り添ってるぐらいの感じです。自分が役を演じる時に、大河に限らず、いつもそういう気持ちでやろうとは思っているんです。撮影終えた後に「無事成仏してください」と言えるような、そういう意味の心中する気持ちということなんですけれど。政子と義時は(ドラマの)最後までいますからね。歴史上では義時より長生きしてますし、政子は。 でもやっぱり、一人の人物を長く演じられるというのは初めてに近いので、楽しみとプラス不安、ちょっとまだ不安の方が勝ってるかな。 

当たり前ですけど、自分の年齢を越す年代も演じていかなきゃいけないわけで、そういう経験もないですし。登場の時は10代とか20代なんですよ、実は。でも、実年齢は結構上じゃないですか。 自然とみんな声が高いんですよね(笑)。 

高井
若いから声が高い!

小池
そう!それぐらいしか、もう変化をつけられないって言って「義時13歳とか、もうそんなの無理だよ。俺(小栗旬さん)だってもう30歳過ぎてるし」みたいな(笑)。

でも、ある意味ファンタジーな部分あるじゃないですか。そんなことはみんな分かっているけど、視聴者のみなさんを楽しませる、というところで、何かできることと言ったら、思いっきり笑うとか声を高めに作るとか、そういう事だねと言ってやってます。政子はお化粧が変わっていったり、着るものでだいぶ変わりますけど。あとはやっぱり、経験していく中での人間的な 厚さであったり、膨らみみたいなものはここからいろいろ(と出てくると思います)。いまは、戦に出て行く男たちを待っている、女性たちはちょっと脇に控えていることが多いんですけど、 この先どんどん中心の方にいくと思うので、どこまでそういう(人間的な)厚みが出せるのか、まだちょっと不安ですかね。 

政子役は三谷幸喜さんからの課題

高井
我々が知ってる北条政子は、いわゆる女将軍みたいな強い女性のイメージですけど、ここまで小池さんが演じている政子は頼朝にぞっこん。ちょっと乙女な部分が幅を利かせているというか。

小池
そうですよね。わざとそういうふうに(脚本の)三谷(幸喜)さんが書かれているのか、それとも三谷さんの目線では「政子はこんなチャーミングな女性だと僕は思ってる」ということなのか。でも、私は「この役を演じることによって、あなたが足りないことを学びなさい」と三谷さんに言われてる気がして。

高井
小池さんに足りないことって何ですか。 

小池
なんだろう。強さだけではない女性としての、特有のチャーミングさみたいなもの。特に自分は若い頃、もうガツガツ前に出て、とにかく強さ強さ強さっていうのを目標にやってきたんです。 そういう姿を、(当時)接点はなかったですが三谷さんが感じて、私に足りないものと思ったんじゃないかなと思います。三谷さんがなぜ私に北条政子を委ねて下さったのか、真意はあんまり聞いてないですけど、台本読むたびに「政子から学びなさい」と言われている気がします。

「鎌倉殿の13人」の脚本家 三谷幸喜さん

高井
三谷さんとは役柄については何か話をされたりするんですか。 

小池
もうほんとにサクっとですね。クランクインする時に、「小池さんの代表作になるように頑張りましょう。僕も頑張ります」と言われました。 

高井
すごい事言いますね。 

小池
そうなんですよ。私も「えぇ」って思って「私も頑張ります」って、それしか言えないじゃないですか(笑)。「政子はこういう人ですから、ここをこういうふうに細かくやってください」みたいなことは一切言わないですね。でも、(三谷さんとはこれまで)三度ご一緒したので、多分そのときに感じた自分の持ってる部分で良いところと、それこそ補いなさいというところが、(三谷さんが)描きたかった北条政子にエッセンスとして含まれてるんだと思うんです。だから、すごく三谷さんに課題を出された感じがします。 

舞台公演がオーディション!?政子抜擢の舞台裏

小池
一緒に三谷さんの作・演出の舞台をやってる時に、中日ぐらいだったと思いますけど、「実は大河をやるんです」「ああ、そうなんですか」としゃべっていて、「こうこうこういう物語で、僕の中では北条政子は小池さんと思ってるんだけれども、周りがあんまり首を縦に振らない」と。

高井
それを小池さんに言うんですか。 

小池
そんなことをね(笑)。いや、とっても正直な方ですよ。「俺どうにか今回の舞台にプロデューサー、お偉方を呼ぶから、そういう気持ちで頑張って」と言われて、私、残り半分オーディションみたいな。

「大丈夫でした?」と聞くと「大丈夫だったよ」って三谷さんはおっしゃるんですけど、(大河関係者が)すごくほめてたとか、そういうことじゃないんですよ。「僕はやっぱり良いなと思うんだけど、これ僕の一言で決まるわけでもないから」「なんせ誰も首を縦に振らない」って。

高井
複雑な気持ちになりますね。 

小池
だから、すごいうれしかったんですよ、オファーがきた時。「あぁ、良かった。オーディション勝ち抜いた」と思って(笑)。 

高井
なるほど。大泉洋さんも「頼朝は大泉さんが良いと思うんだよね」と三谷さんからのつぶやきがあったって言ってましたよ。

小池
本当ですか。大泉さんと三谷さんのタッグは、もう安心して見れますもんね。大泉さんとお仕事した時に、三谷さんから「今後10年、君の世話をする」みたいなことを言われたとうかがって、それぐらい大泉さんにほれ込んだんだと思いますけど。欲しいですね、その言葉。(私もその言葉をもらえるかどうかは)この大河の出来によってだと思います。ほんと頑張るしかないですよね。

息ピッタリ!大泉さんとの夫婦役

高井
今、大泉さんのお話出ましたけど、夫婦役をおととし公開の映画でも演じられて、その経験から今回やりやすいなというのはありますか。

小池
とってもやりやすいです。偽の夫婦役だったんですけど、そこには愛がある話でしたし、そういうものを一度やっておくと、とても素直に自分が相談しやすいですね。大泉さんも「ここ、もうちょっとああしたらいいんじゃない」「こうしたらいいんじゃない」とすごく言って下さるので。 

三谷さんの脚本はコメディ要素も結構入ってるんですけど、その加減がすごく難しくて、私は迷うんですよ。「これ、こういうふうにやったら、笑わせにいってるみたいでお客さん引いちゃうよね」みたいなところで。 でも、リハーサルでご一緒してると、(大泉さんは)悩んでいるのを感じ取ってくれて「こっちのパターンの方がいいんじゃない。これだったら、真剣にやっているのをお客さんが滑稽で笑う画になるよ」みたいな言葉を下さるので、すごく頼りにしてます。 

大泉さん、他の人の芝居もよく見ていて、相手が不快に思わないような言い方で「こういう感じでもいいんじゃない」とさりげなく言っているのは見ますね。でも、ふと「それは自分が輝くために言ってる可能性もあるな」って思う時もあるんだけど(笑)。 

高井
ちょっと信じきれないみたいな。 

小池
うん。「ちょっとお前出るなよ」みたいなことを言ってるんじゃないかなって。遠くから見てて疑う時があります(笑)。 

政子と頼朝は小池さん理想の夫婦像

高井
頼朝と政子の関係と、お二人の関係ってどうですか。近いものがあるんですか。それとも、全然違うものっていう感じなんですか。 

小池
政子が頼朝を信じている部分であったり、いざとなった時の勝負強さとか、決断力とかいうのは大泉さんがすごく頼朝と似てるなと思うので、関係性としては似てるかも。(大泉さんを)すごく頼りにしてますし。

一方で、(頼朝を)ちゃんと立てるじゃないですか、政子って。頼朝がちょっと暴走しそうになっても、ただ駄目というだけではなく、違う策を練って「これはどうでしょう」とおうかがいを立てながら接する姿とかすごく賢い。そこが、私と大泉さんの関係だと、私があんまり上手くできてないんですけど。この二人は すごくそこが、理想の夫婦だなと思いますね。 

高井
なるほど。でも、大泉さんは政子と小池さんの共通点として、「頼朝は政子に頭が上がらないところがある。それを小池さんがすごく上手に演じている。小池さんの持ってる強さが発揮されている」とおっしゃってました。 

小池
へぇ。私が上手くちゃんと転がせてるってことなのかな。でも、やっぱり政子って三歩後ろに下がってる人なんですよね、描き方としては。 この先、女性問題もいろいろ頼朝さん起こしますけど、許し方が「しょうがないな。こんなあなたを好きになっちゃった私がバカだもん」みたいな、すごくかわいいんですよね。

源頼朝役 大泉洋さん

小池
私も大泉さんのことをすごくリスペクトしてるので、その気持ちは演じてる時にかなり乗せてます。かっこいいなって思いながら見てます。やっぱキュッと締まった顔とかすると、めっちゃカッコいいですよ。おちゃらけのイメージが世の中には広まってるとは思いますけど、よく見てもすごく顔立ちもハンサムですし、背も高いし、足も長いし、声も良いしって、結構オールマイティなんですよね。でも、しゃべりが邪魔してるからね(笑)。

頼朝をめぐる3人の女性に注目

北条政子を演じる小池さんにとって、頼朝をめぐる女性たち、最初の妻である八重(新垣結衣)、頼朝の愛妾(あいしょう)となる亀(江口のりこ)とのやり取りも見せ場の一つ。お二人との出演シーンについてもうかがってみました。

高井
でもこの先、女性が3人出てくるじゃないですか、頼朝を巡って。

小池
八重さん、亀さん、政子でしょ。強いんですよね、頼朝がほれただけあって。 八重さん、亀さん、勝てないと思ったの、私対面した時に。 

高井
勝てない? 

小池
演じている新垣さん、江口さんの本質も多分役ににじみ出てると思うんですけど、全然自分とはタイプが違っていて、(政子と)同じ、強いしっかりした女性なんですけど、よっぽど私の方が尻込みするかもっていうぐらい、二人の凛(りん)とした強さを感じて。で、ガッキー演じる八重さんと二人でバチバチするところでも、私すごい汗かいてきちゃって「なんなの?この堂々とした感じ」って。一人目の(妻)ということの強さなのか、余裕みたいものを私に対して出してくるんですよ。 で、ガッキーにそのシーン終わったら、「政子さん、もう動揺が目に表れてて超かわいかったです」って言われて、「負けた」と思って。 

ガッキーこと新垣結衣さん演じる八重

高井
すごいやり取りですね、それ。 

小池
全然それ嫌味とかじゃないんですよ。「ほんとにかわいかったです」とか言って、「いや、ほんとだよね。私もちょっと情けなくなっちゃったよ。もう、勝てない気がしちゃった」って言って落ち込んで(笑)。

江口のりこさん演じる亀

小池
で、亀ちゃんと会った時もほんとは憎き相手でバッチバチやりたいのに、全然相手にしてくれないんですよ。私が何かみついてもスッスッっていう、江口さんが作る亀っていうのは、「これは男を翻弄する女だな」と思って、それもそれで勝てない。どちらかというと政子って直球なので。ほれたらガッ、じゃないですか。全然二人の方が大人。悔しかったです。 

高井
これから、まさに亀が出てきますから、読者の皆さん、お楽しみに。 

小池
そう。亀、超面白いですよ。大泉さんとモニター見てて、もうケラケラ笑いました。「亀ヤバいね」って言って。釘付け。さすが江口のりこって思った。同い年なんですよ。朝ドラ以来の共演で。私も大好きな女優さんなので。

高井
どんなふうに二人がバチバチするのか、ほんと楽しみですね。 

小池
楽しみにしてて下さい。 

 

高井
最後に、新型コロナウイルスでこの2年あまり本当に我慢してきたみなさんに、この大河ドラマを見てどんなふうな気持ちになって欲しいか、教えていただけますか。 

小池
そうですね。本当にコロナは大変ですし、私たちも完全に終息していない中での撮影だったので、今もなおですけど、とても不安な気持ちもありながら挑みました。だから、大河を見ている間は、「一緒に頑張って乗り越えて戦ってるんだ」という気持ちで見てもらいたいなと思います。いつも私たちはそばにいるよ、そういう距離感で視聴者のみなさまに寄り添えるような大河になれたらいいなと思います。 

高井
すごく気持ちが温かくなりました。今日は本当にありがとうございました。

小池
ありがとうございました。 

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」

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