神宮外苑の再開発 東京都が樹木の保全案提示を要請

東京・新宿区などにまたがる明治神宮外苑の再開発について、東京都は、樹木の伐採を始める前に具体的な樹木の保全案を示すよう事業者側に求めました。

東京・新宿区などにまたがる明治神宮外苑の再開発では、高さ3メートル以上の樹木743本が伐採される計画で、今月以降、およそ30本の伐採が始まる予定です。
事業を認可した都は、去年5月、極力、樹木を保全するよう事業者に求めていて、これに対し事業者は「設計、施行の両面からの工夫で保存または移植を検討する」と説明していました。
しかし、都は、これまでに検討結果が示されていないとして、12日、樹木の伐採を始める前に、具体的な樹木の保全案を示すよう求める文書を事業者側に手渡しました。
神宮外苑の再開発をめぐっては、今月7日、ユネスコの諮問機関「イコモス」が「世界の公園の歴史においても例のない文化的資産」だとして、中止を求める警告の文書を都や事業者などに送っていました。
事業者の1つの三井不動産は「1本1本の樹木を大切に扱い、極力、保存、移植する方針で進めている。要請については、真摯に受け止めており、今後、都と協議、検討していきます」とコメントしています。