厚木市の県立障害者支援施設で虐待行為 神奈川県と施設が謝罪

神奈川県厚木市にある県立の障害者支援施設で、職員が利用者を引き倒すなど虐待にあたる行為があったとして県と施設側が謝罪しました。

県によりますと、ことし4月、厚木市にある県立の障害者支援施設、厚木精華園で50代の男性職員が80代の利用者の男性に対し床に引き倒したり拳をかかげて威嚇したりしたということです。
利用者の男性にけがはありませんでしたが、通報を受けた自治体は虐待にあたる行為だったと認定し、25日施設側に利用者への謝罪や全職員への研修などの対応をとるよう改善指導を行いました。
神奈川県と施設を運営する社会福祉法人のかながわ共同会は会見を開き、「申し訳ありませんでした。再発防止に全力で取り組みます」と謝罪しました。
かながわ共同会は19人が殺害される事件が起きた「津久井やまゆり園」を運営していて、事件のあと行われた県の検証報告で入所者の自室に鍵をかけて1日中閉じ込めるなどの行為があり、虐待の疑いが極めて強いと指摘されていました。
山下康理事長は、「これまでにも不適切な支援があったということで研修を積み重ねてきたが、残念ながら不十分だったということで反省している。こういったことが起きないように取り組みを進めていきたい」と話しています。