国立科学博物館への寄付 7億円超 一部をほかの博物館支援に

国立科学博物館が、標本を収集し保管する資金を補うために行っているクラウドファンディングでは2週間余りで7億円を超える資金が集まり、新たに資金の一部を国内のほかの博物館の支援などに充てる方針を発表しました。

国立科学博物館は今月7日、光熱費の高騰などを受けて国内最大規模の動植物の標本や化石などのコレクションを収集・保管する資金が危機的な状況にあるとして、クラウドファンディングを開始しました。
開始したその日に目標額の1億円を達成するとその後も次々と支援が集まり、2週間余りたった22日現在で、4万人を超える人から目標額の7倍となる7億円を超える資金が寄せられています。
このため国立科学博物館は「標本などの収集や保管が当面の間、支障なく遂行できるようになった」として、目標を超えて集まった資金の一部を国内にあるほかの科学系の博物館などの支援に活用する方針を発表しました。
具体的には標本や資料の入手や整理にかかる経費を援助したり、博物館の意義を理解してもらうため、各地で国立科学博物館のコレクションを活用した催しを開いたりすることを検討しています。
国立科学博物館の篠田謙一館長は「日本にある大切なコレクションを維持し、充実させて欲しいという寄付された方の思いを受け止めて、最大限応えたい」と話しています。
このクラウドファンディングは11月5日まで支援を受け付けています。