難民が手がけた手工芸品の常設販売始まる 東京 渋谷区など

20日は国連が定めた「世界難民の日」です。
これにあわせて難民の人たちが手がけた手工芸品の常設販売が、大手衣料品チェーンの一部の店舗で始まりました。

この取り組みは、世界の難民の経済的な自立を支援しようと、UNHCR=国連難民高等弁務官事務所と、「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングが共同で行い、販売場所の一つ、東京・渋谷区の店には専用のブースが設けられました。
今回、店で販売するのは、アフリカの南スーダン出身の難民たちが手がけたキーチェーンとブレスレットでいずれの商品にも南スーダンの伝統工芸のビーズ細工が施されています。
UNHCRは難民がつくる手工芸品のブランド化の活動を進めていて、協力しているこの衣料品チェーンでは去年は期間限定で都内の5店舗で販売しましたが、支援を強化するため、今回は常設販売にしたうえで、取り扱う店舗数を全国9つの都道府県の23店舗に広げました。
南スーダンでは2011年の独立後、政府と反政府勢力の間で武力衝突が繰り返され、今も多くの難民が受け入れ先の周辺の国などで厳しい暮らしを強いられているということです。
UNHCRの伊藤礼樹駐日代表は「商品の販売を通じて、難民問題を理解してもらい、自立の助けになっていることを知ってもらいたい」と話しています。