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特産桜えびやイカの大漁旗 清水の小学生 静岡長崎結ぶデザイン

静岡・清水辻小学校6年 多田渚紗さん 清水岡小学校4年 深澤璃途さん 
  • 2023年05月29日
デザインコンクールで優秀作となった深澤璃途さんと大漁旗

長崎県五島列島の新上五島町で全国でも珍しい大漁旗のデザインコンクールが開かれました。会場はNHKの連続テレビ小説「舞いあがれ!」のヒロインが通う小学校としてロケが行われた学校の体育館。魚の研究者・タレントとして活動する、さかなクンも旗をデザインしました。

そうした中、静岡県からはみごと2人の小学生が優秀作に選ばれました。

大漁旗に描かれたのは静岡の特産サクラエビや五島でとれるアオリイカなど。どのような気持ちで描いたのでしょうか?NHK静岡放送局の田中洋行アナウンサーが2人に感想を聞きました。

五島列島で開かれた
大漁旗のイベント

大漁旗をテーマにしたイベントが開かれたのは、静岡市から西へおよそ900キロ。豊かな海に囲まれた、長崎県五島列島の新上五島町です。

島の主要な産業である漁業をアピールして町おこしにつなげようと企画されたイベントです。

上五島のブリの水揚げ風景

メイン会場となったのは、NHKの連続テレビ小説「舞いあがれ!」のヒロインが通う小学校としてロケが行われた学校の体育館です。

「舞いあがれ!」ロケ地 長崎県新上五島町立北魚目小学校

体育館の中には公募で集まった全作品494点の原画も展示されていました。この原画の中から優秀作品13点が実際に大漁旗として染め上げられました。

優秀なデザイン13点が実際に大漁旗になりました
さかなクンのデザインした大漁旗

全校生徒20人の学校に、島内外から1000人を超える人が集まり、イベントは賑わいを見せたそうです。

静岡市の小学生2人の作品
清水岡小学校4年生 深澤璃途さん

静岡市から五島の授賞式に参加した静岡市立清水岡小学校4年深澤璃途さん
NHK長崎のニュース番組でも紹介されました。

大漁旗になった深澤さんの作品がこちらです。

五島の魚のことや、島の生活のことをインターネットなどで調べて、荒海の中で漁をする船や、五島名産のトビウオやアオリイカ、タチウオなどを描いたそうです。

私、アナウンサーの田中洋行が深澤璃途さんにお話しを聞きました。

田中アナ

船の先についた星がかわいいですね。たくさんの魚たちの中に大きな文字。
ポップで楽しいですね。

深澤さん、おめでとうございます!

深澤さん

ありがとうございます。選ばれてうれしかったです。

たくさんの魚が取れるように願いを込めて描きました。

田中アナ

魚は好きなんですか?

深澤さん

小さいころから三保の水族館に行ってお魚が色々な模様をしているのをおもしろいと思っていました。静岡の魚ではマグロが好きです。

田中アナ

マグロ好きとは、さすが清水っ子ですね。日本屈指の冷凍マグロの水揚げを誇りますから、おいしいマグロを食べているんですね(笑)。

五島はどうでしたか?

深澤さん

はじめて五島に行って、きれいな海や教会を見てとても楽しかったです。

静岡の海とは違う、おだやかな島の海と文化に触れて、本当にいい経験ができたようですね。
改めておめでとうございました。

静岡と長崎をつなぎたい
清水辻小学校 多田渚紗さん

静岡市のもう1人の受賞者が静岡市立清水辻小学校年6年多田渚紗さんです。

自分のデザインを指さす多田渚紗さん

実は多田さんは長崎県から静岡市に引っ越してきたばかり。
学校の先生から「応募してみない?」と声をかけてもらい、すぐに「描きたい!」と思ったそうです。

多田さんのデザインがこちらです。

バショウカジキが勢いよく飛び出す、迫力の大漁旗です。

赤と茶色のエビが描かれています

下をよく見ると、長寿を願う海の幸、エビが2匹描かれています。

田中アナ

多田渚紗さん、おめでとうございます。

ところで色の違うエビが描かれていますが、何エビなんですか?

多田さん

赤いのはサクラエビで、茶色はクルマエビです。

静岡と長崎をつなぎたいと思って、静岡のサクラエビと、長崎のクルマエビを描きました。

田中アナ

そうだ!五島はクルマエビの養殖が盛んですよね。

多田さんは長崎から転校してきたばかりということで、ひとつの旗に静岡と長崎をつなぎたいという、やさしい気持ちが込められていたんですね。

受賞を聞いたとき、どんな気持ちでしたか?

多田さん

とてもうれしかったです。

長崎に住んでいましたが、五島には行ったことがなくて、島の景色や魚をいろいろ調べて描きました。

バショウカジキは力強くて元気をもらえます。

太陽の色を強く出したくて色使いも工夫しました。

大漁旗はもともと、漁を終えた船が港に戻るときに大漁を知らせるために掲げられたものですが、日本各地の漁港では、結婚や正月、節句などにも掲げられ、お祝いの旗として知られています。

多田さんの旗は、まさにハレの日にふさわしい華やかさですね。見ていて元気をもらいます。

発起人は柴田勝家の子孫 
柴田勝重さん

今回のイベントの発起人は新上五島町在住の柴田勝重さんです。

なんと「どうする家康」で吉原光夫さんが演じる柴田勝家の子孫にあたる方です。

秀吉とは水と油と言われた柴田勝家。賤ケ岳の戦いで敗れた柴田家は今の福岡県の黒田藩の庇護を受け、勝家の孫の代に従者を連れて上五島に移住した歴史が記録として残っています。

イベントを企画した柴田勝重さん

戦国時代には先祖が駿府や家康と浅からず関係があった勝重さんですが、ご自身も静岡で働いていた経歴をお持ちです。

田中アナ

今回静岡の2人の小学生が受賞したことについてどう感じましたか?

柴田さん

偶然にも全国の13人の中に静岡の小学生が2人も入りました。

ふたりとも五島のことをよく調べて描いてくれたことをとても嬉しく思いました。

長崎県も静岡県も豊かな海に囲まれていて、古くから海の文化が根付いている場所です。これからもいい交流を続けていけたらと願っています。

柴田勝重さんと受賞した深澤璃途さんのご家族

実は私の初任地は長崎放送局で何か不思議な縁を感じ、嬉しくなりました。上五島も取材で何度か訪れた場所。美しい海や教会の景色が忘れられません。

小学生がデザインした大漁旗が懸け橋となって、水産業が盛んな静岡と長崎の交流がさらに深まってほしいなと思いました。

NHK静岡アナウンサー 田中洋行

  • 田中 洋行(たなか・ひろゆき)

    NHK静岡 アナウンサー

    田中 洋行(たなか・ひろゆき)

    大学で海洋生物を学んでNHKアナウンサーに。
    人と海との関係は奥深く、魅力だけでなく環境の問題なども多くの人に伝えたいと長年取材しています。「しず海ひろば」で静岡の海の話題を発信中。

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