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NHK静岡 しず♡LOVE 絶品!生しらす丼 磐田市福田へぶらり旅

田中洋行アナウンサー
  • 2023年04月10日

NHK静岡で夕方6時10分から放送している「たっぷり静岡」に新コーナーができました。
その名も『しず♡LOVE』。アナウンサーやキャスターが静岡県内35ある市や町の魅力を体当たりで取材するコーナーです。
初回は私、田中洋行が担当しました。
スマホ片手に磐田市の福田(ふくで)漁港を訪ね、遠州灘の海の幸と魅力的な方々に出会いました。

かわいいシラスの形をした市場

しず♡LOVE(らぶ)
磐田市福田(ふくで)の港にやってきました
かわいい港です
市場が魚の形をしていますよ!
漁協の鈴木事務局長に聞きました

Q どうしてこの形をしているんでしょうか?

「この市場の水揚げは8割から9割ぐらいがシラスで、ちょっと大きいですけど、これシラスの形をしているんです。シラスはイワシの子どもで、小さい魚なんですが、ちょっと“でかすぎるシラス”なんですよね。あはは。」

シラスの市場は平成10年(1998年)にできました。長さはおよそ100mもあります。
去年塗り替えたばかりで、白い壁や、青い目やヒレもくっきり。
青空に映え、見ているだけで楽しい気分になります。
それにしても港の施設に、こんなにかわいいデザインが採用されたと思うとほっこりしますね。

2023年春 シラスのシーズン始まる!

シラス漁は先月(3月)21日から始まりました。お昼前になると、漁船が次々に港に戻ってきました。

コンベアの振動でタプタプ揺れて運ばれています

港にあがるかごにはシラスがいっぱいです。

シラスを見極める仲買人たち いいシラスがあがっているそうです!

鮮度が命。すぐにセリが行われ、仲買人たちが運んで行っていました。

ほんの数時間前まで海で泳いでいたシラス
透き通っていて新鮮そのものです!

船を待つお年寄りがいました。

伊藤三喜男さん。なんと95歳「ちぃと歳を取りすぎたなぁ」と笑います。

去年まで船に乗って漁の手伝いをしていたとのこと。驚くほどお元気です。

実は伊藤さん、遠州漁業協同組合の元組合長で、組合長のときにこの港ができたそうなんです。
施設の担当ではなかったと言いますが、かわいいシラスの形をした市場は見学にやってくる子供たちに人気で、そんな子供たちを見るのが嬉しいと言います。

「子どもたちが来ると、いいなぁって思うな。作ったかいがあるなぁ~って。子どもたちにこの海見てもらうとうれしく思うよ」

思春期の多感な時期に戦争を経験し、その後の人生はずっとこの海とともにあった伊藤さん。
豊かな遠州灘のことを地域の子供たちに知ってもらいたいと思っています。
かわいい形の市場は子供たちの海の入り口としてはぴったりですね!

かわいいシラスの市場 
おすすめの撮影スポット

かわいい形だけに、いたずらされては困るため、普段は一般の方が建物の近くへ立ち入ることは禁止されています。(今回は取材で許可をいただきました)
大きな建物なので、道沿いや海側からも楽しめるのですが、おすすめは漁港となりの高台。

階段を上るとこのような角度で見ることができます。
広い空や、港の青い水と一緒に撮影できるのが魅力ですが、色々と遊べます。

セルフィ―(自撮り)したり、

こんな撮影も(笑)。
1人で撮影するのはちょっと大変でしたが、仲間と撮影会をしたら楽しいでしょうね!

絶品の生シラス丼を求めて

シラスの港から歩いて5分ほどのところにあるのが観光施設「渚(なぎさ)の交流館」。
磐田市の食や海のレジャー情報を発信している施設で、特に週末や祝日は多くの人でにぎわいます。

生シラスはシラス漁のある日に販売されます。漁がある日は「交流館」のホームページで確認でき、この日はすでに生シラスを求める人の列ができていました。

生シラスのパックは店頭に置かれると、すぐにお客さんの買い物かごに……。

取れたてのシラスがパック詰めされます

シラスはもちろん隣の漁港から運ばれてきたもの。海からあがって数時間という新鮮シラスです。

「ほとんどのお客さんがこれを目当てに来てくれています。やっぱり味は“とれたて”がおいしいですからね!」(店員)

そう聞くと私もじっとしていられません。絶品だという生しらす丼を食べることにしました。

値段は900円。数量限定。券売機でチケットを購入します。

鮮度バツグンのシラスに分葱(わけぎ)とショウガが乗ったシラス丼。
まずはしょうゆをかけずにひと口。

なんて幸せな味でしょう
甘みとうまみがすごいです
味の濃いお刺身を食べているようです
これぞ遠州灘の豊かさ!という感じですね

春の磐田市福田のぶらり旅。
静岡の地域の魅力を、文字通りかみしめることができました。
磐田市福田の広い海に広い空。
みなさんも静岡の魅力を感じに足を運んでみませんか?

最後にNHK静岡のマスコットキャラクター「しずくん」から!

毎週水曜に放送する「しず♡LOVE」
次回は末永キャスターが初島に行くよ!
これから楽しみにしていてね(しずくん)

(放送後記)

ご覧いただき、ありがとうございました。
この日水揚げがあったのはシラスだけではありませんでした。

大きなタチウオがクーラーボックスいっぱい。身の幅は指5本以上の見事なタチウオです。

さらに、シラス網にかかったというのが、甲羅の幅が25センチ以上のタカアシガニ。
シラス網にかかると長い足が取れてしまうことも多いそうですが、この日のタカアシガニは1本も欠けておらず、漁師さんたちも口をそろえて「きれいなタカアシガニだ」と絶賛していました。

そして、今回の旅で何より心に残ったのが95歳の伊藤三喜男さん。

福田港の歴史について教えていただきました。
かつて太田川の河口近くに位置していた港は、海が荒れると航路がすぐに砂に埋まってしまい、船が海に出せなくなることが頻繁に起きていたそうです。
この港は長年の悲願で、完成した時は涙が出るほどうれしかったそうです。

それにしてもお元気な伊藤さん。長生きの秘けつを聞くと「運だな」と笑います。

私も「そうなんですかぁ?」とまぬけに、つられて笑ってしまったのですが、
その後に

「量子力学や、仏教の“色即是空”(しきそくぜくう)のことを考えると、やっぱり世の中は運なんじゃないかと思うよ」

との言葉が飛び出しました。

まさかシラスの漁港で、95歳の方から最新の量子力学の知見と、仏教の「縁起」の共通性についての単語が出てくるとは思っていなかったので、私の目はまん丸になりました。

病気になった時に、ニュートリノなどの素粒子の不思議なふるまいや、仏教の教えについて本で学んだという伊藤さん。

心にストレスをかけずに、新しい知識に好奇心をもって向き合っているのが長生きの秘けつなんじゃないかと直観的に感じて、思わずうなってしまいました。

冗談まじりにお話しする笑顔の多い伊藤さん。
私ももういい“おじさん”だと思っていましたが、まだ彼の人生の半分も生きていません。
お人柄やその言葉から、なんだか人生の大切なことを教えていただけたように感じました。

しず♡LOVEの旅、侮れません。


全編動画掲載中!!(4月5日放送)👇


 

  • 田中 洋行(たなか・ひろゆき)

    NHK静岡 アナウンサー

    田中 洋行(たなか・ひろゆき)

    大学で海洋生物を学んでNHKアナウンサーに。
    人と海との関係は奥深く、魅力だけでなく環境の問題なども多くの人に伝えたいと長年取材しています。「しず海ひろば」で静岡の海の話題を発信中。

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