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静岡ラグビー特集③ 静岡からW杯へ!日本代表候補の2人!

ワールドカップ 静岡ブルーレヴズ ラグビー 片平アナ 日野選手 大戸選手
  • 2023年02月22日
左  日野剛志選手         右  大戸裕矢選手

ワールドカップイヤーのラグビー界!
静岡に本拠地を置く「静岡ブルーレヴズ」で2022年、日本代表の活動に参加した2人についてお伝えします。

日野剛志選手と大戸裕矢選手です。
2012年の同期入団でFWの2人は、ブルーレヴズの最も大きな特徴である“セットプレーの要”です。

スクラム、ラインアウト、モールなどがセットプレーと言われますが、レヴズスタイルという言葉あるほど、静岡ブルーレヴズの最大の武器になっています。

セットプレーへのプライド、日本代表への思いを聞きました。
(文・取材 片平和宏アナウンサー)

日野剛志選手 (写真提供  静岡ブルーレヴズ)

小柄なスクラムの大黒柱!
フッカー日野剛志選手!

日野選手は172センチと小柄なFWです。
背番号2番のフッカーというポジションは、スクラムで中心になる選手で、
8人のFWの選手が組み合うスクラムで、最前列の真ん中に位置します。

片平アナ 日野選手は2番 最前列の真ん中
スクラム最前列 中央 紺のキャップ 日野選手
(写真提供 静岡ブルーレヴズ)

スクラムハーフの選手が入れたボールを足でかき出す役割もあります。
またラインアウトでは、ボールを投げ入れることもあり、器用さも必要です。

日野選手が語るスクラム
イメージは相撲の立ち合い?

日野選手に、スクラムについて聞いてみました。

日野選手
自分たちの心臓というか、人間の体に例えると心臓だと思うので、そこでリズムを出すことで全身に血液をめぐらせるイメージです。チームとして、どんどんうまく血液が循環して、うまく機能していくイメージがある。体の根本にある、“絶対に負けられない心臓という認識”です

そのスクラムに強いプライドを持っていますが、ブルーレヴズのFW陣は身長・体重ともに小柄なのが特徴です。
特に最前列のフロントローは、170センチ台前半の選手が組み合うことが多くなっています。

日野選手
そんなに大きな8人のパックではないので、力をとがらせて、1つの方向に集約させることを意識しています。スクラムは8人で組むので、力が右に行ったり、左に行ったり分散しやすいです。大切な力がふわっと逃げないように真ん中に集めることによって、自分たちの持っている力を100%出す必要があります。
細かい部分も大切です。足の位置、腰の位置の1センチ単位で細かくやりとりしています。工夫をして日々作り上げているところなので、一瞬でできるものではないですし、日々磨いています。

そして「相撲の立ち合い」にヒントをもらっているというのです。

スクラムについて語る日野選手

日野選手
相撲の立ち合いで、小さな力士がどう相手の懐に入るのか手本にしています。低く相手に当たって、相手の姿勢を崩すイメージです。

1センチ単位の細部まで追求するブルーレヴズの「スクラム」。
ただ遠くで見ていると、全くその細部には気が付けません。
そこである助っ人に協力をお願いしました。

静岡放送局の西田強平ディレクターです!

ラグビーボールを持つと自然に笑顔になる
西田ディレクター

実は西田ディレクターは元早稲田大学ラグビー部副主将!
ブルーレヴズFWの桑野詠真選手とともにプレーをしていました。
現在も高校・大学ラグビー、リーグワン、ヨーロッパの大会と日々ラグビーをチェックしています。

早稲田大学時代の西田ディレクター

西田ディレクター
おそらくフランカーは斜めに少し押していますね。それによって力の矢印を尖らせている気がします。あと少し8人の塊が小さく感じられます。ここもブルーレヴズのスクラムの特徴かもしれません。

西田ディレクターの「フランカーが斜めに押す」というのは…

6番と7番の選手が斜めから押す

6番と7番がフランカーといわれるポジションです。
この2人が斜め後ろから押すことで、力を真ん中に凝縮。
2番の日野選手に、より一点集中で力を伝えられるということです。

後日、日野選手に聞いていました!

日野選手

片平アナ
フランカーが斜めに押す意識はありますか?

日野選手
他のチームに比べると多少角度つけているかなと思います。どうしても前で組んでいる選手たちが外に力が漏れる場合があるので、漏れをなくすために、頭と体を使って横から押さえ込んでもらっているという状況です。

ブルーレヴズのスクラムは少し小さく見えます。それも特徴ですか?

日野選手
それは僕たちが小さいからですよ(笑) でも、うーん。もしかしたらが組み合った後に足が伸びきらないようにしているんですね。
力が入り続ける足のポジションと形を追求しているので、他のチームのスクラムよりは足が詰まっているので小さく見えるかもしれないです。

日野選手にお話を聞いて“スクラムの奥の深さ”を感じました。

スクラムの力の源はパン!?

スクラムについて優しく、熱く教えてくれる日野選手が目じりを下げて話してくれたのが、
“パン”の話題です。自身でプロデュースするほど、パンが好きなんです。

日野選手
小さい頃からパンが好きなんです。海外遠征に行くとお米を食べたくなる選手が多いんですが、全くストレスにならなくて(笑)
フランスリーグでプレーしたこともありましたが、毎日フランスパンを食べていました。日本代表の海外遠征でも自分は現地のものを全然食べられるし、毎日パンでも苦にならないので強いのかなと思っています。

ことしはそのフランスでワールドカップが行われます。
意気込みを聞きました。

日野選手
まずはこのリーグワンでしっかり結果を出して、その先にあるものだと思っているので、ワールドカップを見据えると言うよりは、1戦1戦、静岡ブレーブスの勝利のためにしっかり自分のやるべきことをやる。そして、パフォーマンスを出す。
その先につながっていくものかなと思っています。あまり先を見ずに僕の場合は1戦1戦頑張ってきたいと思います。

スクラムへのプライド。そしてパンが力の源になる日野選手のプレーは、静岡ブルーレヴズを支えています!

セットプレーに安定感をもたらす
大戸裕矢選手!

続いてご紹介するのは、大戸裕矢選手です。

中央 大戸選手 (写真提供 静岡ブルーレヴズ)

日本代表は5キャップ。
第8節 コベルコ神戸スティーラーズ戦でリーグ戦100試合目の出場を果たしました。
堀川ヘッドコーチは、大戸選手を「セットプレーに安定をもたらす選手」と評価しています。

ポジションはFWのロック。
スクラムの際には2列目から押し込みます。

そして、ラインアウトで非常に重要な役割を果たします。
ラインアウトとは、グラウンドの横の線・タッチラインからボールを投げ、ボールを奪い合うプレーです。

 (写真提供 静岡ブルーレヴズ)

FW陣で呼吸を合わせてボールをつかむ役割があり、長身でジャンプ力も求められます。

青のジャージ 大戸選手 (写真提供 静岡ブルーレヴズ)

大戸選手は187センチ。身長高い! と感じるかと思いますが、実は、ロックのなかでは比較的小さい選手なんです。
そのなかで、ラインアウトの成功率はリーグトップクラスです。ポイントを聞きました。

いつも優しく丁寧に答えてくれる大戸選手

片平アナ
高いラインアウト成功率ですが、ポイントを教えてもらえますか?

大戸選手
僕は他のロックに比べたらすごく小さいので、“せーの!”で飛んでも勝てないなと思っています。
どれだけタイミングをずらせるかとか、相手を研究して1週間の組み立ての中で、細かいところまでしっかり組み立てています。
特に同じポジションの桑野詠真選手と1週間のプランがあって、毎試合対応しています。

FWの連携は非常に大事です。1人がタイミングずれたりしたら完璧なラインアウトにはならないので、そういうところはかなりこだわっています。

いかに「他のFW陣と連携して先手を取るか」。
確実にボールキープするには、大戸選手だけでなくほかの選手も呼吸を合わせる必要があるといいます。
短期間で試合が続くリーグ戦のなかで、相手チームを分析し、完成度を高めています。

片平アナ
ラインアウトでは日野選手がボールを投げ入れますが、連携面はどうですか?

大戸選手
ずっと一緒にやっているので、ラインアウトとかタイミングとか合わせやすいですし、フィールドのパスをもらうにしても「ここに投げてくるな」とか、なんとなくの仕草でわかるような気がします。

片平アナ
ラインアウトからモールのトライも多いですが、ポイント教えてください。

大戸選手
敵陣の22メートル区域内に入ったらスコアするというのは、FW全員心がけています。
時間や点差によりますが、最初の選択肢はFWでスコアする所。これはチームの土台だと思うので、そこはしっかりぶらさずに勝負していきたいなと思います。

第8節・コベルコ神戸スティーラーズ戦で、リーグ戦100試合目の出場を果たしました。

大戸選手
ブルーレヴズ、ヤマハ発動機のジャージを着てプレーできるというのは、本当に僕にとって嬉しいですね。でもまだ通過点、この先も出場していきますよ!

笑顔で淡々とお話してくれました!
自分の役割をきっちり果たして勝利につなげる大戸選手は、ブルーレヴズには欠かせない存在だと感じました。

中央 大戸選手 (写真提供 静岡ブルーレヴズ)

NHK静岡では2023年2月25日(土)午後2:05~
静岡ブルーレヴズ 対 東京サントリーサンゴリアスの一戦をラジオ第1で生中継します。
選手へのインタビューや取材のこぼれ話など、この静岡WEB特集でも発信予定です。

  • 片平和宏

    静岡局アナウンサー

    片平和宏

    愛知県江南市生まれ。
    大相撲中継担当だが、
    五郎丸さんの番組制作からラグビー取材も夢中に。

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