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静岡 宇宙から“違法盛り土”を監視へ!全国初の実証実験

  • 2023年02月23日

熱海市で起きた土石流を受けて、県は悪質な盛り土の造成を防ごうと、新たな対策に乗り出す方針です。キーワードは『宇宙からの監視』です。日本の新たな主力ロケット「H3」初号機に搭載される地球観測衛星の活用も視野に入れた全国で初めての取り組みを取材しました。                                                        

“盛り土” 集中する場所は?

おととし、熱海市で起きた土石流を受けて、県が新たに設置したのが盛土対策課です。課では、違法な盛り土のパトロールを強化してきました。

緑の丸が不法な盛り土の造成地

パトロールで明らかになったのは、不適切な盛り土が富士山周辺に集中している実態です。林道を切り裂き、大きな空地を作って、盛り土が造成されているといいます。

相次ぐ発見 対応に限界も…

去年6月、NHKが富士市のパトロールに同行した際にも、違法な盛り土が確認できました。

林道の奥に、約25mの大規模な盛り土が市の許可なく造成されていました。こうした事例が続くなかで、県は対応を迫られていました。

盛土対策課 課長 望月満さん
職員が常にパトロールしていますが、やはりマンパワーでは限界があります。やっぱり森林の中で盛り土されますので、一般の方にも目が届かないところがあります。

行政の手が足りない分、一般の方からの通報に期待しようにも、そもそも人目につきにくい森林を切り開いて盛り土をされてしまっては監視のしようがないのです。

衛星画像×AIで盛り土を監視

違法な盛り土の造成をどのように防いでいくか。県が考えたのが、人工衛星が撮影した画像の活用でした。 

例えばこちらの画像は、静岡のある地域の盛り土の事例です。2017年(左)と2021年(右)に撮影された画像を比べると、4年前には何もなかった場所に盛り土が造成されていることがわかります。

県は新年度から、富士山のふもとの約900平方キロメートルの範囲が撮影された画像を年に4回購入し、土地の形状などが変化した場所をAIで抽出することにしています。森林の伐採など、盛り土が造成される兆候が確認された場合、周辺のパトロールを強化したり、監視カメラを設置したりするということです。 

全国初!宇宙からの監視

県によりますと、宇宙から盛り土を監視する取り組みは、全国の都道府県で初めてだということです。この実証実験で県は、日本の新たな主力ロケット、「H3」の初号機に搭載される地球観測衛星 「だいち3号」が撮影する解像度が高い画像も、将来的に活用したい考えです。

盛土対策課 望月満さん
宇宙から見ることによって広範囲に短時間に監視ができるメリットがあります。国産の先進技術を盛り土の対策に使い、盛り土がなくなることを期待しています。

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