2020年07月17日 (金)交通機関にかかわることば 【 三上 弥 】
こんにちは。
シニア・アナウンサーの三上弥(みかみ・わたる)です。
真夏のような暑さの日や、
大雨警戒の日が続いています。
いかがお過ごしでしょうか。
強い日ざしのもとでも、茶畑の緑は見事です。
新型コロナウイルスの影響は各方面で続いています。
最新の情報は、
「『新型コロナウイルス』特設サイト」をご活用ください。
三上弥の「現場のことば」
第21回は、「交通機関にかかわることば」です。
「移動自粛」緩和後の鉄道
災害をはじめ世の中で予期せぬ動きがあると、
公共交通機関の利用者が減って、
経営が厳しくなる事例に何度も接してきました。
緊急事態宣言の全国拡大以降、
ガラガラの車内でも定時運行を続けてきた
公共交通機関の関係者には頭が下がります。
夕方の「NHKニュース」では、
自粛緩和後の鉄道についてシリーズでお伝えしました。
焦点を当てたのは、
この状況にどう向き合い、
どう乗り切ろうとしているのかという点です。
総延長10キロ未満の「岳南電車」の経営努力、
「国鉄二俣(ふたまた)線」全線開業80年、
「東海道新幹線」や「静岡駅」の取り組みといった切り口で迫りました。
どの路線や駅にも、利用する人は確実に存在します。
対処方法はそれぞれ異なるとはいえ、
難局を乗り越えようという姿勢を丁寧に描いたつもりです。
車内で「十分な距離」をとることは大前提として、
公共交通機関を利用することで、
全国各地が元気になることにつながればいいと思いました。
「Twitter編集部」から多くの反応があったと聞いたので、
この場を借りて、
視聴者の皆さんや各交通機関の関係者に感謝申し上げます。
鉄道…「本」 航空・船舶…「便」
今回は、交通について記してきました。
役立つ「ことば」の情報として、
ここで数え方を押さえておきます。
鉄道は「列車番号」、航空・船舶は「便名」で管理しているため、
航空・船舶は「便」で数えるのが自然です。
鉄道は「運行本数」という表現に代表されるように、「本」が基本になります。
「本」という助数詞は、主に細長いものに使われる傾向があることから、
鉄道が線路を通った軌跡をイメージしても適切な用法です。
新幹線・在来線・私鉄・路面電車・ロープウエー・ケーブルカーを含め、
数えるときには、原則「本」を使います。
時々、鉄道の運行本数について「便」を使った文に接することがあるものの、
本来の用法ではなく、あくまで「本」が原則だという点がポイントです。
「真夏」もお元気で!
まもなく「真夏」を迎えます。
天気の変化も気がかりで、暑さも厳しくなる時期です。
新型コロナウイルスにも留意しながら、
一緒に乗り切りましょう。
投稿者:三上 弥 | 投稿時間:11:40