2018年12月27日 (木)平成30年 師走   【 三上 弥 】


こんにちは。三上弥(みかみ・わたる)です。

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冬になって空気が澄んでくると、
静岡市からも富士山がよく見えます。

峠道で写真の構図を探っていたら、
右上に黒い点のようなものが写りました。

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じっくり見ると ————— 蜘蛛(クモ)です。
随分ぜいたくな眺望の場所に、巣を張っています。




三上弥の「現場のことば」
第4回は、年末年始にかかわることばです。


「平成30年」と「チコちゃん」

平成30年を振り返ると、チコちゃんの存在感が際立ちます。
ボーっと生きてんじゃねーよ!」は、
多くの「日本国民」が知るフレーズになりました。

民間放送局の教育番組のテーマ曲や、
NHK総合テレビのアニメーション「名犬ジョリィ」のオープニング部分も使われているので、
昭和の後半を知っている人たちには懐かしく響きます。

全国紙の一面コラムで触れられることもあれば、
各種の流行語としても取り上げられました。

この番組のナレーションは、正しい「日本語の発音」の手本です。
番組は欠かさず見ると同時に、音声もしっかり聴くようにしています。
「すべての日本国民のみなさん」だけでなく、
留学生を含めた世界各地の方々が日本語の発音を学ぶ際に活用できる
「音声版教科書」と言っても過言ではありません。

ボーっと生きてんじゃねーよ!」と言われないよう、これからも、
職場の仲間と一緒に役立つ情報をしっかり伝えていきます。

たぶん、各地の忘年会や終業式などの集まりの場でも、
多くの「日本国民」がチコちゃんの名文句を口にしたことでしょう。
チコちゃんの「ブレイク」は、 平成の末期だったこともしっかり記憶にとどめます。











年末年始のことば

メールやSNSで連絡を取り合うのが当たり前になっても、
「年賀状」の風習は廃れていません。

「年賀状」のアクセントはいかがでしょうか?
NHK日本語発音アクセント新辞典で推奨するアクセントは、「ねんが\じょう」です。
」のあと音が下がります。

初詣に出向く人も少なくありません。
大都市にある神社仏閣の人出は、毎年接する光景のとおりです。

新年になって初めて神社仏閣に参詣する人たちを何と言いますか?

「初詣『客』」というよりは、「初詣に訪れた人」や、「新年の参拝者」のほうが自然です。

(番組「チコちゃんに叱られる!」のように)諸説あるので、
初詣客が絶対ダメというわけではないものの、
「客」の意味のひとつには「お金を払って」「対価を払って」訪れた人というものがあるので、
気を付けたほうが無難ということです。
お賽銭(さいせん)が入場料ではないことを考えると分かりやすいでしょう。

「登山『客』」というより、
「登山『者』」や登山に訪れた人、山に登る人・下山する人と表現したほうが
より良い(better)というのにも似ています。











平成最後の・・・

最近、映像メディア、活字メディア、電子媒体も含め、
平成最後の・・・」という表現がかなり増えてきました。

「平成31年は4月30日まで」ということが、すでに公表されました。
行政機関や企業の多くは、4月1日に新しい年度=平成31年度を迎えて、
この年度は翌年の3月31日まで続きます。

「平成最後の・・・」という表現を使うときは、
本当に「平成最後」なのか、よく確認しましょう。
というのも、「年」を基準にするか、「年度」を基準にするかで、
「平成最後」になるかどうかが変わってくるケースがあるからです。

一例を挙げると、平成31(西暦2019)年3月に卒業する人たちは、
実際の日付や「年」を基準にすると、「平成最後」の卒業生になります。
一方、「年度」基準の立場をとると、
新しい元号の2年=西暦2020年3月に卒業する人たちは、
「平成31年度の卒業生」になるということです。

このため、卒業の言葉や祝辞を述べる場合は、
何を基準にして語るか表現を練っておけば間違いありません。

「平成最後の・・・」を多用すると紋切型表現のように飽きてくるので、
ここぞという時に使ったほうがいいと考えます。

ちなみに、「チコちゃん」がブレイクしたのは平成30年なので、
平成末期ではあっても、平成最後の年ではありません。











西暦「2019年」の読み方

2019年の読み方について触れます。

NHKの基準となる数字の読み方に従うと、
推奨されるのは「にせんじゅうくねん」です。
平成9年、19年を「くねん」、「じゅうくねん」と読むのと同じ考え方です。

ただし、「にせんじゅうきゅうねん」と発音する人もいるので、
その場合は、番組や会合、催しなど同じ1つの場で、
「じゅうくねん」と「じゅうきゅうねん」が混在しないほうが美しく響きます。




新しい年に向けて

このブログの読者を含め、
NHKのニュースや番組を視聴している方々も、どうぞ良き年末・年始をお過ごしください。

投稿者:三上 弥 | 投稿時間:12:00

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