埼玉県知事選
候補者アンケート

このサイトについて
NHKは、8月6日に行われる埼玉県知事選挙の立候補者の主張・訴えを紹介するため、候補者にアンケートしました。アンケートでは、候補者の横顔や今の県政の評価に加え、物価高騰への対応を含めた経済対策や首都直下地震など大規模災害への備えといった政策面の訴えなどについて質問しました。このサイトでは各候補者の回答をお伝えします。

候補者の横顔

しばおか ゆうま

柴岡 祐真

共産|新|39歳
共産党埼玉県委員会書記長
知事を志す理由
自民党と一体化しつつある県政を変え、県民一人ひとりに寄り添う、あたたかい県政をつくるため。
座右の銘
初志貫徹
長所・短所
長所はユーモア。短所は人見知り。
趣味・特技
将棋とカーリング
埼玉県内のお気に入りの場所
秩父の祭りと川遊び。父親の実家が秩父市にあり、機会あるごとに秩父を訪ねた。
人生最大の失敗と教訓
たくさんの失敗をしながら生きてきた。そのすべてが今の私を形作っている。

おおさわ としお

大沢 敏雄

無|新|69歳
音楽家
知事を志す理由
県民一人一人にサービスが届く政治を実現するため
座右の銘
公平であれ(父の教えです)
長所・短所
長所:正義感がある 短所:おせっかい(必要以上に気を遣う)
趣味・特技
趣味:NHK R2の教養番組で学ぶこと 特技:英会話、仏会話
埼玉県内のお気に入りの場所
地元の騎西にある玉敷神社公園。春は藤が美しく、子供の頃の祭りや、プールでの思い出が懐かしい。
人生最大の失敗と教訓
フランスに留学したが、現地で仕事を探さなかったこと。教訓は、何事も恐れず挑戦すること。

おおの もとひろ

大野 元裕

無|現|59歳|当選:1回
支持:自民県連・立民県連・維新県総支部・公明県本部・国民県連
元参議院議員
知事を志す理由
超少子高齢社会という時代の転換点にある中、「日本一暮らしやすい埼玉」の実現に向け、力を尽くしたい。
座右の銘
権力者次第で、国は人の命を守ることも奪うこともあり得るという、福沢諭吉の「立国は公にあらず私なり」。
長所・短所
努力家だが、飽きっぽい。
趣味・特技
スポーツ全般(アメフト、水泳、柔道)音楽(学生時代はバンドでベースを担当)落語、漫才、映画鑑賞
埼玉県内のお気に入りの場所
埼玉県を流れる川とそこから想像される生活と産業の歴史と息吹を想像するのが楽しい。
人生最大の失敗と教訓
外交官としてイラクへの働きかけ実らず戦争に至った。不安定下、最大の被害者は社会的弱者であると痛感。

大野県政 わたしの評価は

1期4年の大野県政 100点満点で何点?

  • 柴岡
    祐真

  • 大沢
    敏雄

    60
  • 大野
    元裕

    80

※柴岡候補は、回答がありません

点数の理由

  • 柴岡
    祐真

    単純に点数化できない。新型コロナウイルス感染症対応、医師不足打開をめざしての医学生奨学金の充実、前県政が削減してきた県職員の増員への転換など、一定の前向きの変化があった。一方、国民健康保険税の引き上げにつながる独自繰り入れ解消へ市町村に圧力をかけ、関東圏で最低水準の子ども医療費助成制度の対象年齢をそのままにするなど、「県民が主人公の県政」という点からは限界や逆行があった。
  • 大沢
    敏雄

    可もなく不可もなく。前県政の引継ぎにしか見えない。
  • 大野
    元裕

    公約については、コロナ禍で人との接触が限定される中での制約により世界のSAITAMAプロジェクトや渋沢サロン等に遅れが見られたが、8割以上達成できた。コロナ対策で他の都道府県に先行した取組を多く打ち出せたことを含め、危機管理対応に迅速に対応できた。

埼玉県の未来へ 訴えたいこと

物価高騰への対応を含めた経済対策

  • 柴岡
    祐真

    県内企業の99.8%を占める中小企業への支援を重視する。省エネリフォームや再生エネルギーの普及を通じて地域経済を活性化させる。太陽光発電パネル設置や省エネルギー機器導入への支援に加えて、補助金などにより県内業者への発注を誘導する。価格が高騰している農業資材や燃油、肥飼料への支援をさらに強める。
  • 大沢
    敏雄

    中小・零細企業の収益を上げるための支援として競争力のある商品づくり、グローバル化、DX対応などきめ細やかにスピード感をもって対応します。農林業についても、魅力ある商品・環境整備をし収益力を上げます。現体制の検討、機能を高めた支援体制を構築します。
  • 大野
    元裕

    昨年度、産・官・金・労による全国初の「価格転嫁の円滑化に関する協定」を締結した。協定に基づく国のパートナーシップ構築宣言の登録促進や、県独自の価格交渉支援ツールの提供、価格交渉のノウハウ獲得に向けた専門家による伴走型支援を進める。また、特別高圧電力を使用する中小企業等に対し、電気料金を支援するとともに、省エネ・再エネ活用設備や、原材料の転換・削減を目的とした設備の導入に対し補助を実施していく。

首都直下地震など大規模災害への備え

  • 柴岡
    祐真

    ①ハード面では、建築物の耐震化を完全にすすめる。特に民間住宅耐震化への支援 ②帰宅困難者対策強化 ③個別避難計画策定を自治会や消防団とともに進める ④被災者支援としては、住宅再建の給付額増額 ⑤県土整備事務所の体制強化 ⑥原発の一刻も早い廃炉を国に求める
  • 大沢
    敏雄

    震災や水害など大規模災害発生前、発生後の危機管理体制を見直し、各市町村との役割、対処法などコンセンサスをしっかりとり住民の命と財産を守ります。特に、がけ崩れや水害多発地域は防備策の予算を取り抜本的な危機管理をいたします。
  • 大野
    元裕

    県は危機管理の実働部隊がほぼないが、県全体をつなぐ役目がある。そこで「埼玉版FEMA」をつくり、平時からシナリオ作成や図上訓練を繰り返すことで、国や市町村、関係団体と強固に連携し、県全体の危機・災害対応力の強化を図っている。これまで風水害、地震災害、大雪災害のシナリオを作成し、毎年拡充しながら関係者と意思統一を図ってきたが、今後は更に火山噴火、国民保護などへシナリオを広げ、対応力を強化していく。

少子高齢化が進む中で重点的に取り組むこと

  • 柴岡
    祐真

    少子化対策と高齢者対策の両面から、不安なく暮らせる埼玉県をつくることに力をいれる。子育てや教育への経済的負担を抜本的に軽減する。国民健康保険税引き上げの方針を撤回し、逆に引き下げる。県が市町村・事業団に販売する上水(県水)料金を20%引き上げる試算を見直す。コミュニティバスやデマンド交通への支援を強め、地域の交通手段を確保する。
  • 大沢
    敏雄

    地域における若者、高齢者間でコミュニケーションが取れるよう、誰もが参加できるイベントを市町村ごとに考案・実施させます(祭りなど)。老いも若きも、同じ目線で話し合えれば互いに助け合える住みよい社会になります。解決の基盤として、世代間の交流が活発でなくてはならないから。
  • 大野
    元裕

    少子化対策は、子育て世帯の収入向上や結婚の機会創出、子育て環境の整備、出産時を含めた医療や福祉など様々な対策を総合的に講じる必要がある。国の動向も踏まえつつ、まずはコンパクトなまちづくりにより、子供・高齢者等を地域で見守るまちづくり、DX推進も背景とした職住近接で子供を産みやすい環境整備という、超少子高齢社会に対応するためのインフラとして、埼玉版スーパー・シティプロジェクトを着実に進めていく。

教育・子育て支援

  • 柴岡
    祐真

    学校給食費ゼロ、18歳まで医療費ゼロを実現し、子育てを応援する。奨学金返済への支援を強める、県立高校で生徒用タブレット端末を計画的に全生徒分配備するなど学習・教育への負担を軽減する。私学助成を拡充し、朝鮮学校への私学助成を復活する。1クラスの児童生徒数を減らす少人数学級をさらに進める。
  • 大沢
    敏雄

    教職員の「働き方改革」を実施し、一人一人の個性を育てるゆとりを取り戻します。親が安心して働けるよう環境(ボランティアによる学習指導など)を整備します。
  • 大野
    元裕

    子ども食堂など、子供たちが生きる力を得られ、信頼できる大人に出会える子供の居場所拡大に向け、地域ネットワークの立ち上げ促進を図る。妊産婦の方々に対し、「コバトンベビーギフト」を通じた、相談支援と経済的支援の一体的実施を更に広げていく。市町村の子供医療費補助に対しては、県としての補助を拡充していく。子供たちの生きる力を強化するライフスキル教育の充実に向け、教育委員会とのタッグで取り組む。

医療・福祉の政策

  • 柴岡
    祐真

    埼玉県で働く医師を確保するため、医学生への奨学金制度をさらに拡充するとともに、県立大学に医学部を設置するため国に強く働きかける。保健所の増設と人員増をはかる。各種の医療費助成制度を拡充する。障害者施設の整備を進める。
  • 大沢
    敏雄

    私は要介護5の母を介護しておりますので、福祉に携わる方の報酬をいくらかでも上げたい。事業者からではなく従事者に直接報酬が渡るようにします。訪問診療の医師を増やします。抜本的に医師を増やします。
  • 大野
    元裕

    奨学金制度拡充や新規病院誘致等を通じて医師確保に努めるとともに、看護師の職場復帰支援や感染症認定看護師研修などで看護師確保に取り組む。コロナを教訓として、ICT診療の充実や感染症対応の専門人材を充実させる。高齢者に対しては、地域包括ケアシステムの推進のほか、シニアの就業支援や地域活動への参加促進を図る。パーキング・パーミットの拡充やヘルプマークの普及を進め、障害者の暮らしの環境を整備する。

多文化共生社会の実現

  • 柴岡
    祐真

    県内で暮らす、日本語を母語としない人たちへの支援を強める。学校教育や公民館で、地域に暮らす人たちを中心に多文化理解のための学習・講座などの実施やそのための支援をする。
  • 大沢
    敏雄

    人は皆、平等。少子高齢化社会なのだから他国の人を受け入れ、互いに尊重しあい生活しなければならない。互いの個性や能力を生かせる職場環境を作るよう指導します。定住制度の改革を推進します。
  • 大野
    元裕

    市町村や国際交流協会、NGO等、多様な主体と連携し、「誰もが主役の多文化共生社会」の実現に向け、施策を着実に進めていく。生活者である外国人住民への基本的な支援を充実させるとともに、地域で多文化共生を推進する人材を育成し、県民一人一人に「多文化共生の担い手である」という意識を持っていただくことにより、SDGsの基本理念「誰一人取り残さない社会」の実現につなげる。

埼玉県の魅力をどのようにPRするか

  • 柴岡
    祐真

    子育て支援や経済負担軽減など生きることをはげます県政、教育費用負担の軽減や学校教育の充実など学ぶことをあきらめない県政を進めることで、暮らしやすい埼玉を実現する。全国有数の生産額をほこる農業の振興策、省エネや再生可能エネルギー活用を通じて埼玉経済を活性化していく。
  • 大沢
    敏雄

    埼玉で生産する商品や、技術、観光を世界に発信し大きな商売につなげ「amazing Saitama」と言われるよう、経済活動を支援します。
  • 大野
    元裕

    県の広報媒体は若者への訴求力が弱いという課題がある。そこで、5月に任命した多くのフォロワーを持つ「埼玉県広報アンバサダー」に、若者が見たい・知りたいという視点から、県の魅力を自身のインスタグラムでPRしていただく。さらに、「埼玉県広報アンバサダー」から、県広報活動に対するアドバイスも頂くことで、SNSをはじめとした若者向け広報について発信の効果を高めたい。

選挙戦で最も訴えたいこと

  • 柴岡
    祐真

    「生きているのがこんなにも大変になるとは思わなかった」という暮らしと生業の悲鳴があふれている。それにも関わらず、国民健康保険税の引き上げや県水道料金の20%引き上げの試算を示すなど、埼玉県は暮らしに心を寄せる姿勢があまりにも足りない。政治はなんのためにあるのか。政治は誰のためにあるのか。政治は日々懸命に暮らす県民を支えるためにこそある。県民一人ひとりに寄り添う、あたたかみのある埼玉県をつくる。
  • 大沢
    敏雄

    政治は、暮らしを左右する最も大きな力。だからこそ未来に希望が持てる、夢いっぱいの政治を目指します。
  • 大野
    元裕

    本県は人類が経験したことのない人口減少・超少子高齢社会を迎え、大きな曲がり角にある。労働人口の減少をカバーするための生産性向上に向けてDXを更に推進するとともに、安心して子育てができ誰もが生き生きと活躍できる社会づくりを進めるなど、持続的に発展する社会の構築に向けた取組が不可欠である。これらの取組を力強く推進し「日本一暮らしやすい埼玉」をワンチーム埼玉で実現していく。その思いを真摯に訴えたい。