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新潟県知事選

2018年6月10日投票

立候補者数:
3人
有権者数:
1,909,379人
投票率:
58.25% 開票終了
はなずみ ひでよ

花角はなずみ 英世ひでよ

無 新 60歳

代表的肩書
元海上保安庁次長
元新潟県副知事
支持
自民・公明
546,670
得票率 49.6%
いけだ ちかこ

池田いけだ 千賀子ちかこ

無 新 57歳

代表的肩書
元新潟県議会議員
元新潟県柏崎市職員
推薦
立民・国民・共産・自由・社民
509,568
得票率 46.2%
あんなか さとし

安中あんなか さとし

無 新 40歳

代表的肩書
元新潟県五泉市議会議員
元派遣社員
45,628
得票率 4.1%

新潟県知事選 自民・公明支援の花角氏が初当選

ニュース画像

事実上の与野党対決の構図となった新潟県知事選挙は10日に投票が行われ、自民・公明両党が支援した元海上保安庁次長の花角英世氏が、接戦の末、野党5党が推薦する候補らを破り、初めての当選を果たしました。

花角氏は新潟県佐渡市出身の60歳。国土交通省の審議官や新潟県の副知事などを経て、海上保安庁の次長を務めました。

選挙戦で花角氏は、幅広い支持を得ようとできるだけ政党色を抑え、東京電力柏崎刈羽原子力発電所の再稼働に慎重な姿勢を示すとともに、地元の経済活性化などに取り組むと訴えました。

また、自民・公明両党は、幹部らが業界団体などを回って支援を呼びかける徹底した組織戦を展開し、花角氏が初めての当選を果たしました。

花角氏は「ふるさと新潟を元気で暮らしやすい県にすることを約束する」と述べました。また、柏崎刈羽原発の再稼働については「県民の納得がないかぎり動かすことはできず、県民の考えや理解を第一に考えたい。前の知事が設置した福島の原発事故の検証委員会の答えを受けて、リーダーとして何らかの結論を出さなければいけない」と述べました。

一方、池田氏は原発の再稼働に慎重な姿勢を示し、野党5党の幹部らも街頭で安倍政権を批判して支持を訴えましたが及びませんでした。

投票率は58.25%で、前回を5.20ポイント上回りました。

池田氏「原発ゼロを注視」

池田氏は「当選できなかったことは私の力不足で、本当に申し訳ない。花角氏は原発ゼロを掲げて選挙戦を戦ったので、その実現に向けてしっかり取り組んでほしいし、私も注視していきたい」と述べました。

自民 二階幹事長「今後の政権運営に全力」

自民党の二階幹事長は記者団に対し、「今回の勝利におごることなく、また、ゆめゆめ油断するようなことなく、今後の政権運営に全力を尽くしていきたい。選挙は1回、1回が重要なので、今回勝ったからといって安心や慢心することなく、緊張感を持って次なる戦いに全力を挙げたい」と述べました。

また、二階氏は、森友学園や加計学園をめぐる問題の選挙戦への影響について「一連の問題は本当に邪魔なことだった。関係の人たちには大いに反省してもらいたい」と述べました。

一方、二階氏は、秋の自民党総裁選挙への影響について「今回の結果で安倍総理大臣にとって追い風となるいい風が吹いてきたと判断して間違いないと思う」と述べました。

公明 斉藤選対委員長「政権信任ではない」

公明党の斉藤選挙対策委員長は「今回の選挙は、県民の生活や経済、地域の活性化が最大の争点だったと思っているので、直接国政に影響を与えるとか安倍政権が信任されたというものではないと思っている。ただ、ここまで厳しい選挙になり、まさに国政への逆風や非常に厳しい風を感じた」などとコメントしています。

立民 近藤選対委員長「安倍政権批判の声も」

立憲民主党の近藤選挙対策委員長は「原発再稼働や原発政策の推進に反対する数多くの県民の意思が表明されており、県民の意思に沿った行政が進められるよう注視していきたい。森友学園や加計学園の問題に見られる公文書改ざんや虚偽答弁など、国民の不信感を増幅させた安倍政権への批判の声は今回の投票でも示された」というコメントを出しました。

国民 大島選対委員長「争点が見えづらい選挙」

国民民主党の大島選挙対策委員長は記者団に対し、「『原発が争点』と言っていたが、主張が極めて似通って明確にならなかったことが、投票にある程度影響したと推察しており、政策の争点が見えづらい選挙だった。一定の政権に対する批判はあると認識しており、政府を監視する立場から、しっかりと疑惑を追及していく」と述べました。

共産 志位委員長「今後につながる財産」

共産党の志位委員長は「当選に及ばなかったものの、大健闘の結果となった。野党5党などがそろって池田氏の推薦を決め、心ひとつにたたかったことは今後につながる大きな財産をつくった。全国でも、市民と野党の共闘をさらに発展させるために全力をあげる決意だ」というコメントを出しました。

自由 小沢代表「惜敗は誠に残念」

自由党の小沢代表は「惜敗は誠に残念だ。しかし、この国の未来を考えた場合、『脱原発』を含めた主張は全く正しいもので、引き続き粘り強く国民に訴えていきたい。また、国家権力を乱用、私物化し、この国の民主主義や行政を破壊しながら暴走を続けている安倍政権と徹底的に闘っていきたい」という談話を発表しました。

社民 吉川幹事長「野党共闘を推進」

社民党の吉川幹事長は「相手候補は、原発の再稼働について巧妙に争点をそらし、政権・与党とのパイプを強調して水面下で総力戦を展開した。今後も『脱原発社会』の実現に全力をあげ、安倍政権の早期退陣を強く求めるとともに、来年の参議院選挙に向けて野党共闘態勢の推進に取り組む」という談話を発表しました。