選挙を知ろう

特定枠とは? 参院選 ここがかわります

今回の参議院選挙では公職選挙法の改正によって、議員の定数や比例代表の当選者を決める仕組みがこれまでと変更されます。

「特定枠」ってなに?

2018年の公職選挙法の改正では、比例代表に「特定枠」という、あらかじめ政党の決めた順位に従って当選者が決まる仕組みが導入されました。

この「特定枠」とはどのような制度なのでしょうか。

これまでの比例代表は、各党が獲得した議席の枠の中で、名簿にある候補者が得た個人名票の多い順に当選する仕組み、いわゆる「非拘束名簿式」です。

特定枠は、この非拘束の候補者の名簿と切り離して、政党が「優先的に当選人となるべき候補者」に順位をつけた名簿をつくります。特定枠の候補は、個人名の得票に関係なく、名簿の順に当選が決まります。

『特定枠』の候補者から優先的に当選、当選順位をあらかじめ決めておくことができる
『特定枠』の候補者から優先的に当選、当選順位をあらかじめ決めておくことができる

この特定枠を使うかどうか、また使う場合、何人に適用するかについては、各政党が自由に決められます。

一方で、特定枠の候補は、選挙事務所を設けたり選挙カーを使ったりするなど個人としての選挙運動は認められていません。選挙の結果、特定枠の候補の名前が書かれた票は、政党の有効票となります。

「特定枠」と「合区」の関係は?

参議院の「選挙区」は長い間、都道府県を一つの単位として行われてきましたが、一票の格差を是正するため、前回(2016年)の選挙から「鳥取県と島根県」、「徳島県と高知県」が、それぞれ一つの選挙区となり、都道府県の垣根を越えた、いわゆる「合区」が成立しました。

2018年の公職選挙法の改正では、比例代表に「特定枠」という、あらかじめ政党の決めた順位に従って当選者が決まる仕組みが導入されます。法案を提出した自民党は、「合区」された「鳥取県と島根県」「徳島県と高知県」の選挙区で候補を擁立できない県からも、この特定枠を活用して確実に議員を出せるようにしたい考えです。

合区で「鳥取・島根」「徳島・高知」がそれぞれ一つの選挙区に
合区で「鳥取・島根」「徳島・高知」がそれぞれ一つの選挙区に

参議院の定数 今回から増えました

参議院の定数は現在の242から248に。定数増は実質的には戦後初めて。
参議院の定数は現在の242から248に 定数増は実質的に初

2018年の公職選挙法の改正で、今年夏の参議院選挙は、定数が「3」増えて「245」になります。参議院選挙は3年ごとに半数が改選するため、2022年の選挙でも「3」増えて、最終的に定数は「6」増の「248」になります。

定数増の内訳は、選挙区が、1票の格差を是正するため、議員1人あたりの有権者が最も多い埼玉選挙区で最終的に「2」増えます。今回改選される議席は「3」から「4」になります(最大格差は、2015年国勢調査の人口で2.985倍に縮小となり3倍を下回る見込み)。

比例代表は最終的に「4」増えます。今回改選される議席は「2」増となり、あらかじめ政党が決めた順位に従って当選者が決まる「特定枠」を設けることができるようになります。

参議院の定数は1970年にそれまでの「250」から2増えて「252」となり、その後2000年に10削減されて「242」となっていました。1970年の定数増は沖縄の本土復帰に伴うものなので、それを除くと実質的な定員増は戦後初めてと言えます。

現在 議席242 選挙区146 比例代表96
2019参院選 議席245(+3) 選挙区147(+1) 比例代表98(+2)
2022参院選 議席248(+6) 選挙区148(+2) 比例代表100(+4)