ページの本文へ

【柴田町】2022年9月29日放送

柴田町に住んで31年!
イギリス出身の陶芸家

柴田町には1991年から町で陶芸活動をしているイギリス出身の男性がいます。なぜ、柴田町を選んだのか。そして、作品を出品していた「村田町蔵の陶器市」が中止になったことへの思いを取材しました。

【柴田町で陶芸活動 イギリス出身の男性】

柴田町葉坂。木や草が生い茂る道を進むとぽつんと1軒の建物が。イギリス出身のジェームス・オペさんの窯元「雷窯」です。

オペさんの作品の特徴は、虹色の模様。日常で使うものだからこそ、明るい色の食器を使って気持ちも明るく盛り上げて欲しいという願いが込められています。

【柴田町とロンドンは気候が似ている?】

オペさんは子どものころに陶芸に出会い、本格的に学ぼうと40年前に来日しました。独立する際に柴田町に移住。31年前のことです。なぜ柴田町を選んだのか、その理由を尋ねると意外な答えが返ってきました。それは、オペさんが育ったロンドンと気候が似ているということでした。
「私はロンドン育ちで、柴田町とロンドンは気候が似ている。冬はそんなに寒くならないし、雪は降らない。夏は涼しい。私は柴田町をすごく気に入っていて、31年間住んでいる。これからも住んでいたい」

【村田町「陶器市」発起人の1人】

村田町で毎年10月に開かれる人気イベント「蔵の陶器市」。例年4万人が訪れますが、去年、おととしは新型コロナの影響で中止。ことしは3年ぶりの開催に向けて準備を進めてきましたが、県外からの来場客も多く感染拡大を理由に中止が決まりました。実はオペさん、この陶器市の発起人の1人。ことしの中止の決定にショックを隠しきれません。

「2年連続で中止となる中、今年は絶対・絶対・絶対やりたいやりたいと言っていたので、中止は非常に残念。陶器市は作家さんとお客さんが自由に話をできるので、すごくお客さんにとって魅力ですし、楽しいと思います」

作業場には過去の陶器市の記念切手も飾ってあります。回を重ねるごとに参加する窯元も増えていき、村田町に欠かせないイベントになりました。オペさんは、自分が住む仙南地域を盛り上げるためにも来年こそは陶器市を開催して欲しいと願っています。
「イベントを始めると、1年とか2年で終わってしまうこともある。村田町の陶器市はだんだん大きくなって、お客さんの評判もよかった。こうした成功しているイベントは続けていきたい。来年こそは絶対にやりたい」


【取材:記者 岩田宗太郎】