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【青葉区】2022年5月24日放送

約90年ぶりに発見
政宗作の達磨図

仙台のいしずえを築いた伊達政宗。その意外な一面をみることができる掛け軸が90年ぶりに発見され注目を集めています。

発見されたのは禅宗の開祖「達磨」を描いた水墨画、「達磨図」と呼ばれ、政宗が描いたとされています。

政宗からの信頼が厚かった禅宗の僧侶、清嶽の詩も書かれ、専門家によると、内容は物事の本質を見抜く力があるという達磨と政宗を重ねているといいます。

「達磨図」を入手したのは仙台市の渋谷和邦さん(63)。4月中旬に知人から入手したそうです。渋谷さんは博物館の館長などを経験した県内3人の専門家に鑑定を依頼し、その結果、墨や紙の状態から政宗の生きていた時代と同じおよそ400年前のものであると鑑定されました。掛け軸には政宗の法名「貞山」の文字も記載されていました。

渋谷さんは「達磨図」から政宗の戦国武将としての野心が感じ取れると話しています。「達磨の目は漆のように黒く突き出ている。この目が政宗の天下統一を果たせなかった夢、またローマへの遠い夢を表していると思います」。渋谷さんは一般公開に向けて今後、仙台市などと相談するそうです。


【取材:北見 晃太郎 記者】