宮城県はお米の生産量が多いのに、消費額が少ないのはどうして?

今回のみやぎUP-DATEでは、こちらの投稿にお応えします!

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米の生産量・消費額ランキングを見てみると…

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宮城県の生産量は全国5位なのに対し、都市別の消費額ランキングでは仙台市はなんと36位。
たくさん作っているのに県内ではあまり消費されていないのか?
その理由を調べてきました。


投稿者に会いに行ってみた!

今回投稿を寄せてくれた、大髙 有導(おおたか あるみ)さん。
仙台市でおにぎりの製造販売を行っています。

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自身で米作りも行う大髙さん。
おにぎりに使うのは自分で育てた「ひとめぼれ」です。
宮城県産のおいしい米をもっと身近に食べてほしいと、昨年お店を開きました。

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大髙さん
「宮城県の自慢のお米があるのに、(生産と消費に)ギャップがあるのが不思議。
たくさんの人に食べてもらいたいのに行き渡っていないのがちょっとショックなので、理由を教えていただきたいです。」

大髙さんが見たのは、全国の都市別で見た米の消費額のデータ。
世帯でどれくらい米を購入しているか、国が調査したものです。
仙台市は36位でした。

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どうして消費が少ない?

なぜ仙台市は米の消費が少ないのでしょうか。
宮城県農政部 みやぎ米推進課の増岡 直史さんに伺いました。

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増岡さん
「まずご注目いただきたいのが、『消費額』となっているんですね。
ひとつ考えられる話なんですけど、お金を出さずに食べられるお米がある、いわゆる『縁故米(えんこまい)』というものなんですけれど、その存在が大きいのではないかと考えられます。」

「縁故米」とは、農家が親戚などに無償で送る米のこと。
店で購入していないため、消費額には反映されません。
この縁故米がかなりの量なのではないかと考えられています。

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増岡さん
「食料をたくさん豊かに作っている地域ならではのひとつの文化ではないかなと思います。」


宮城の米は身近なところに!

縁故米の他にも、身近なところで宮城の米が使われていることが分かりました。

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佐々木さん
「宮城米の場合は、大体生産量の半分くらいは家庭用として消費されていて、残りの半分については業務用としてコンビニエンスストアや外食産業ですね。」

令和3年度の生産量の約半分が、業務用米として全国のコンビニエンスストアや外食向けに使われていました。

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宮城県産の業務用米のほとんどは「ひとめぼれ」で、品質が安定している、冷めてもおいしい、炊くと水を吸って量が増えるなどの利点があるため多く使われているといいます。

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佐々木さん
「店頭で精米として買われなくても、実際コンビニのおにぎりであったり回転ずしのお寿司であったり、産地はうたっていないけど確実に食べられている。」

宮城の米は、知られていないだけで実は広く使われ食べられている、ということが分かった今回の取材。
調査結果を大髙さんに報告しに行きました。

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大髙さん
「農家としてはすごく色んな人に届いているのが分かって嬉しいのと、縁故米、みなさんに振る舞っているというあたたかみを感じて嬉しいです。」


宮城の米は世界でも!

「縁故米」として県内の家庭でもしっかり消費されていることが分かった一方で、こんなデータも。
高齢化や食の多様化により、一人当たりが食べる米の量は60年前と比べると半分以下に減っていました。

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そこで今、生産に力を入れているのが「輸出用米」です。
おもな輸出先は香港やシンガポールで、昨年は県内からおよそ3,500トンを輸出しました。

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香港では、日本の米を使ったおにぎり販売店が人気で、スーパーでは精米も販売しています。

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米の出荷元に伺ったところ、

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「輸出用米は毎年およそ1,000トンずつ増えている。宮城の米は環境にも優しく品質もいいので、もっと海外の人にも知ってもらいたい。」と話していました。


安藤のひとこと。

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安藤さん
「宮城県は米のほかにも海産物や農産物たくさんとれますので、昔から地域で食材の物々交換が行われてきたそうです。
消費額という数字だけでは見えてこなかった、贈り合うあたたかさが地域に根付いているんだなと感じました。」





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