放置竹林問題 第6弾

今回のみやぎUP-DATEのテーマはこちら!

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放置竹林問題とは、「管理されなくなった竹林が荒れて、土砂崩れの危険性を高めたり獣害被害が出たりするなど、様々な問題を引き起こすこと」です。

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また問題の解決には、竹を伐採するだけでなく切った後の竹を大量に使うことが必要です。
今回は、竹の活用方法を話し合う現場を取材しました。


☆過去にみやぎUPDATEで取材した記事もぜひ合わせてご覧ください☆
第1回「放置竹林問題(竹害)って、何が問題なの?
第2回「続・放置竹林問題 竹の活用方法を探る農家を訪ねました
第3回「放置竹林問題 第3弾 ~"つながる"から始まる~
第4回「放置竹林問題 第4弾
第5回「放置竹林問題 第5弾
番外編:おはリポ「拡大する放置竹林 「害」を「財」に


話し合いの現場へ潜入!

訪れたのは、仙台市内で開かれた「竹フォーラム」。
全国で増え続ける竹を減らすために、竹の新たな活用方法が話し合われていました。

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主催者・佐藤さん
「竹の(生息域の)北限がどんどん北に上がっていってるということと、竹の利活用を全国的に広めていきたいというのもあって、今回仙台でやらせていただきました。」

参加者は全国から集まった大学の研究者や企業の技術開発者など、総勢100人以上。
竹を粉上にして作る「酵素風呂」や、竹を混ぜ込んだ家畜のえさなど、様々な研究が発表されました。

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そんな中、宮城県からは漁業関係者が登壇しました。
かきの養殖を行う阿部 年巳(としみ)さんです。

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阿部さん
「竹を組んでホタテの殻にかきの種をつけるんです。」

実は、かきの養殖いかだは竹で作られているんです。
使われているのは直径15cmもある「孟宗竹(もうそうちく)」。

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ひとつの養殖場で使われる竹はおよそ1万本。
宮城では昔から竹が大量に使われていたんです。

意外な問題も...

たくさん竹を使う方法がある一方で、こんな問題も。

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阿部さん
「こちらは、かきのいかだの抜いた竹です。」

いかだの竹は3~4年で痛んでしまうため、定期的に交換が必要となります。
松島湾全体では、毎年約5万本もの竹が廃棄されていて、費用の面で大きな負担になっているんです。

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阿部さん
「昔は『まき』とかそういったものでお湯を沸かしていたので、そこに竹も入れて燃やしていました。
昔は竹で困ったとか、小さい頃はそういう記憶がないです。
材料を買って、捨てるときまでお金がかかるっていうのはものすごい漁師の負担なので、そこはなんとかしたいなと思っています。」


使い道はないの?

竹を廃棄せずに再利用できないか?
そんな阿部さんたちの望みに応えようと立ち上がったのが「いかだ炭(たん)プロジェクト」です。

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西城さん
「(竹が)そのまま使い終わったら廃棄されているということだったので、これを材料に資源化というか、有効活用出来たら面白いんじゃないかなと。」

竹を「炭」にして再利用しようというのです。
できあがった炭は、畑の土壌改良のための資材や、BBQ用の燃料として使われます。

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プロジェクトでは、大学生や一般市民を交えて炭焼きのワークショップを開催。
環境問題について考えるきっかけや、竹の新たな可能性を広めています。

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西城さん
「(竹が)活用されずに廃棄されてきたという現実。
それに対して私たちがこういうアイディアというか、提案をさせていただくということは意味のあることかなと改めて感じています。」


こんな研究も!

竹フォーラムでは、他にも土木の現場での活用も模索されています。
地盤を強くするために地面に打つ「くい」の材料に、竹を砕いたチップを使用する研究が進んでいます。

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会社に話を伺ったところ、「工事で大量の竹が使われるようになれば、放置竹林問題の解決につながるのではないか」と話していました。

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様々な活用法が生まれることで、生活を豊かにしながら竹林問題が解決に向かうことを期待したいですね。




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