芸術の秋~彫刻のある風景~

「仙台市錦町公園にある石像は移設と聞きました。以前はどこにあったか知りたいです。」
 ニュースサイト編集長安藤歩美さんと調査してきました!

錦町公園で石像を発見!

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こちらがその石像です。思ったよりしっかりした石像でした。
石像の脇にはここに移設された経緯が記されていました。

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仙台市の公園課にも確認したところ、1つは、公会堂に展示されていたもの。
もう1つは、仙台市レジャーセンターに飾られていたものと分かりました。

NHKの昔の映像を調べてみると…

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こちらは1960年代後半の仙台市レジャーセンターの建物です。
正面に飾られている彫刻は、錦町公園の彫刻と同じですね!

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建物は老朽化で取り壊されましたが、白いセメントの石像は、数が少なく価値が高いことから保存され、2002年に公園に設置されたということです。

仙台の町中にはなぜ彫刻が多い?
この石像に限らず、仙台の町中に彫刻が多いと思ったこと、ありませんか?

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例えば、こちらは定禅寺通にある彫刻です。
調べてみたところ仙台市の市政88年を記念して始まった「彫刻のあるまちづくり」事業が深く関わっていました。
街の空間に彫刻を配置し、芸術性豊かで文化薫るまちにしよう。そんな思いが込められた活動です。

彫刻は全てオリジナル作品で、昭和52年から平成13年まで1年に1作品ずつ制作されて、市内各地に配置されました。最終的に24作品を設置し、事業は終了しました。

当時の事業の担当者の方に話を聞きました!

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取り組みをよく知る方を訪ねました。
彫刻のあるまちづくり事業を担当していた村上道子さんです。
市役所を退職後も、洗浄やガイドなどで町の彫刻に関わり続けています。

ミラノから仙台港に運ばれた作品も!

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こちらは、仙台市勾当台公園にある、彫刻を時計の針に見立てた「時の広場」という作品です。
ミラノで鋳造されて。ミラノからスエズ運河を通って、仙台港までやってきた作品なんです。

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村上さん「先生から『ミラノに向けて下さい』と言われたんですね。
こちらを向けるとミラノに向くと分かりましたので、こちらを向けて設置したわけなんです。」

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葛岡墓園の作品には驚きの仕掛けが!

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仙台市青葉区の葛岡墓園にあった作品は大きくて、独特の彫刻です。
高さは約4メートル。お墓の近くにある作品の名前は「天」。
心和む丸みを帯びた作品にはある仕掛けが…。

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穴から覗き込むと…ちょうど、向こうに太白山がよく見えます。

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民間で設置された彫刻を含めると、仙台市内の彫刻作品は、およそ100あるということです。
街歩きをしながら彫刻を眺めると、自分たちの住む町について、新たな発見や驚きがあるかもしれませんね。

 

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