【相馬 宏男】草木も眠る丑三時

今年は丑年だ。その丑年は牛年と書かないのはなぜだろうとつまらぬことが気になって調べてみた。この丑で有名なのが、お芝居にも出てくる「草木も眠る丑三時」という言い回し。「丑三」は江戸時代の時刻の呼び方。

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丑の刻は「午前2時を中心とする約2時間」を言う。そしてこの丑三つは、丑の刻を4等分して、その第3の時刻に当たる午前2時ごろから午前2時30分ごろまでで、まさに草木も眠る丑三つ時、魔物が跳梁(ちょうりょう)する時刻だという。

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子、丑、寅は元々、動物とは無関係だったが、字に分かりやすい動物を当てはめることで、みんなが覚えやすいものにしたのだという。「丑」の字は象形文字で「つかむ」、「からむ」という意味を持ち、芽が種子の中で伸び切らない状態を表しているとか。この丑の字を覚えやすくするために牛が割り当てられたものだという。漢字の由来も調べてみると意外なことがわかる。

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