ヨーロッパ スウェーデン

妖精のすむ街ゴットランド島ビスビー/スウェーデン

初回放送
2019年11月5日
撮影時期
2019年6月~7月
語り  
田畑智子

訪ねるのはスウェーデン最大の島、ゴットランド島のビスビー。バイキングが勃興し、海洋貿易の拠点となった旧市街は遺跡とバラの街として知られます。人びとが大切に守り続ける伝説が語り継がれる街でもあります。

歩き方

街の基礎情報 ゴットランド島ビスビー

場所:

スウェーデン南東 バルト海のゴットランド島の西海岸

人口:

およそ2万(2010年現在)

景色:

ゴットランド島の中心の街。城壁に囲まれた、赤い瓦の家並みが特徴。教会の廃虚が街中に点在している。

人々:

バイキングの末えいであることを誇りに思い、島に残る言い伝えや妖精を信じている。素朴で温かい人々。

産業:

観光業、農業、漁業など

交通手段:

バス、フェリー

行き方:

スウェーデンへ直行便がなく周辺諸国を経由して、日本~経由地~ストックホルムアーランダ空港(約13時間)。ストックホルムアーランダ空港→ビスビー空港(約50分)。またはストックホルム→ニネスハムン(バスで1時間)→ビスビー(フェリーで3時間)

通貨:

スウェーデンクローナ
1スウェーデンクローナ=約11円(2019年9月)

歩き方

バルト海を渡るフェリーでゴットランド島のビスビーへ向かいます。13世紀に築かれた城壁沿いで出会った女性に導かれて旧市街へ入ると、そこはバラが咲き乱れる園でした。ビスビーは遺跡とバラの街といわれるそうで、旧市街の中には海洋貿易で栄えた時代に建てられた教会の遺跡が12か所も。遺跡は地元の人たちの憩いの場になっています。そんな歴史ある街に伝わるのは100を超えるという伝説の数々。物語に登場するとっても不思議な妖精たちは親から子へと伝えられ、暮らしの中に息づいています。

街を歩いてみて(ディレクター談)

海で地元の女性たちと出会いました。朝の水浴びはビスビーの人たちの日課なんだそうです。見ていると自転車で、マラソンの途中に皆さんササッと2~3分ほど海に入ってそのまま帰っていきます。バルト海をシャワーのような感覚で利用する人たちに驚きました。

写真ギャラリー

街のなりたち

かつてバイキングが勃興し、貿易の拠点を築いたゴットランド島には300を超える「絵画石碑」が残されています。この絵画石碑は400年から1100年頃までの間にバイキングたちが描いたもので、自然信仰にまつわるものや神話を元にして描かれた物語が絵によって残されています。その後はキリスト教勢力に押され姿を消していったバイキングですが、独自に信仰したゴットランド・クロスは今も島の人たちによって守られています。そして伝説もまた、形を変えながら今の時代へと語り継がれています。

出会い

街の「妖精ブーセン」

カフェの中庭で不思議な姿をした人形を真ん中に盛り上がっている人たちがいました。伝説に語り継がれてきたブーセンは街に住みつく妖精で、街の人たちを助けてくれる存在なのだそうです。伝説の多くは子どもたちの教訓にもなっているのだと教えてくれました。

街の「抱き合いスポット」

街を歩いていると、あちらこちらで抱き合っている人たちが。旧市街が一望できる丘の上にはハート印の看板があり、そこにはこんな説明が...「ストレス社会の中でも相手を思う気持ちを大切に」。人生を振り返らせてくれる大切な幸せスポットがありました。

街の「バイキングから伝わるバルパ」

広場でゲームに興じるおじさんの集団を発見。丸い石を投げて棒に当てるというシンプルな遊びは、かつて島で行われていた狩りが原点だそうです。投げ方に熟練の技がいるのだと自慢げなおじさんたちは、手作りのマイ・ストーンで真剣に競い合っていました。

グルメ

【第1位】サフランパンケーキ

中世に交易品として島へ持ち込まれたサフランで作られるようになったパンケーキは島の名物。牛乳で煮た米に卵と砂糖、アーモンド、サフランを混ぜ込んでオーブンで30分焼いて完成。生クリームと島特産のベリーを添えて食べるのが伝統的な食べ方です。
<平均価格 約1300円>

【第2位】塩甘草のアイスクリーム

バイキングが島に持ち込んだ甘草(かんぞう)は薬草の一種。この甘草に塩を加えて作られたのが今回紹介するアイスクリーム。見た目は真っ黒で塩味という一風変わったアイスクリームですが、体にいいと大人たちに大人気の一品です。
<平均価格 約300円>

【第3位】ヒラメのくん製

バルト海で取れるヒラメのくん製は、バイキングの時代から続くゴットランド島ならではの食べ方。2日間かけてくん製されたヒラメはほどよい塩加減と脂でとてもジューシーです。皮ごと身を食べるのがゴットランド島流なんだそうです。
<平均価格 約300円>

ちょっとより道

フォーロ島~天然のオブジェを見に行こう!~

ビスビーからバスとフェリーを乗り継いで向かうのは、ゴットランド島の最北端に浮かぶフォーロ島。そこでは「ラウク」と呼ばれる奇岩群が見られます。ラウクは約4億年前に化石化したサンゴ礁が氷河がとけ始めたことによって地上に姿を現したもの。島を歩き続け、ようやくたどり着いた岬で見えてきたのは形もさまざまな奇岩群。ロマンチックな姿をした奇岩や、中にはオジサンの顔に見えるものも。想像力がかき立てられる天然のオブジェを美しい夕日とともに堪能します。

語り:ウド鈴木