2018年02月04日 (日)

政治の影に揺れる五輪

20180204_art_001.jpg

2018年2月4日の出演者のみなさんです。

左から、芳川隆一キャスター、国際部塚本壮一デスク、坂下千里子さん、Mr.シップ、ゲストの川野太郎さん、国際部中島健夫デスクです。

 

2月9日~25日まで、韓国のピョンチャンで行われる冬季オリンピックですが、今回はいつものオリンピックとは雰囲気が違います。

異例の事態とも言えるピョンチャン大会を、中島デスクが解説しました。

20180204_art_002.jpg

競技の純粋な話題が多くなるべきこの時期に、ここまで選手や競技以外の話題が多いことはありませんでした。

異例なこととは、韓国と北朝鮮の合同チームの緊急結成です。

北朝鮮は2014年のソチオリンピックには出場していませんし、今回のピョンチャンオリンピックへの参加表明もギリギリまで明らかにしていませんでした。

 

そんな中、「南北融和」の路線を進める韓国のムン・ジェイン大統領が北朝鮮に、ピョンチャンオリンピックへの参加を呼びかけていました。

20180204_art_003.jpg

先月には南北間の閣僚級会談が行われ、そこで初めて北朝鮮がオリンピックへ参加することで合意しました。

開会式の入場行進では同じユニフォームを着た韓国と北朝鮮の選手が、朝鮮半島が描かれた統一旗をもって行進することになります。

 

注目は、アイスホッケー女子の合同チームです。

20180204_art_004.jpg

通常23人で構成される出場チームですが、韓国と北朝鮮の合同チームは35人の登録が認められました。日本やスイスなど、合同チームと対戦することになる国からは“公平ではない”と、不満の声があがりました。

 

そもそもIOC・国際オリンピック委員会がかかげる「オリンピック憲章」では、原則として「1つの国からの参加」としているため、合同チームは認められていません。

今回は平和の祭典と位置付けたいIOCが、特例として認めたのです。

さらに「オリンピック憲章」には、「政治的な圧力に対抗する」という内容が書かれていますが、オリンピックはその時代の国際情勢や政治に、巻き込まれざるを得ないのが現実です。

20180204_art_005.jpg

1950年代、当時のドイツは東西に分裂していましたが、IOCが“統一選手団なら”と出場を認めたため、東西の合同チームとしてオリンピックに出場しました。 

20180204_art_006.jpg

1980年のモスクワ大会では、東西冷戦の真っ最中だったため、アメリカがボイコットを呼びかけ、日本や当時の西ドイツなど、多くの西側諸国がオリンピックに参加しませんでした。

 

次の1984年のロサンゼルス大会では、逆にソビエトなど東側諸国がボイコット。

アメリカのモスクワ大会ボイコットに対する、ソビエト側の報復と捉えられています。 

20180204_art_007.jpg

1991年には、ソビエトが崩壊したため、ソビエト連邦を構成していた国々が軒並み共和国として独立。各国でオリンピック組織委員会を組織する時間も無かったため、IOCは「EUN代表」という統一チームを認めて、出場する道を開きました。いわば「救済」したわけです。

 

このようにオリンピックは、その時代その時代の政治を強く反映してきました。

大国の政治的な駆け引きの道具にされ翻弄されてきたこともあれば、選手のことを考え救済しようとしてきた歴史もあるのです。

 

そしてもう一つの異例な事態が、強豪国ロシアがいないことです。

20180204_art_008.jpg

IOCは、ロシアが過去のオリンピックで、国家主導のドーピングを行っていたと結論づけ、ピョンチャン大会では国の選手団としての出場を認めませんでした。

 

20180204_art_009.png

[ロシアのドーピング問題については、オレがざっくり説明しヨーソロー。]

 

さすがに、全員出場禁止というのはクリーンな選手にとって不公平だということで、厳しい条件をクリアした選手には、個人での出場を認めるという「救済」措置を執りました。

ただし、ロシアの旗を掲げたり、国旗の青・赤・白を連想するようなウェアを着ることはできません。

20180204_art_010.jpg

 

金メダルを獲得した際も、国歌を流さずオリンピックの歌を流すと決めています。

20180204_art_011.jpg

 

こうしてみるとやはり、オリンピックはスポーツイベントの側面に加えて、時代を映し出す鏡のような側面もあるんですね。

 

何はともあれ、4年に1度の冬季オリンピック。世界最高のアスリートたちの真冬の熱い闘いを楽しみたいですね。

 

 

2時間目は、韓国と北朝鮮の思惑を、塚本デスクが解説しました。

20180204_art_012.jpg

 

 

 

最後にシップから大切なお知らせです!

20180204_art_013.jpg

オリンピックがあるから、せかいまは3回休みだってヨーソロー。

家でまったり、オリンピックでも楽しもうヨーソロー。

 

次回は3月4日放送だぞ。

20180204_art_014.jpg

雪がキレイだな、よしよし。

 

 

 

※リハーサル時の写真も掲載しています。

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:芳川隆一 坂下千里子 Mr.シップ

2018年3月4日のゲストは、森迫永依さんです。

 

 

投稿者:スタッフ | 投稿時間:19:08


カテゴリー

新着記事

ブログ内検索

カレンダー

2019年09月
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          

バックナンバー


RSS

page top