2020年2月 6日

2020年02月06日 (木)

アメリカ大統領選 トランプ大統領と戦うのは?

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2020年2月2日の出演者のみなさんです。

左から、永井伸一キャスター、国際部の虫明デスク、坂下千里子さん、Mr.シップ、ゲストの虻川美穂子さん、国際部の久米井デスクです。

 

 

「2月3日は節分だなー、伸さん」。

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「鬼は外~、福は内~」。

「そうだねシップ~。豆をまいて、邪気を払って、いい年のスタートにつなげたいよね!」。

 

スタートといえば、あの国でも、ながーい戦い「アメリカ大統領選挙」が始まります。

もう4年、大統領をやりたいトランプ大統領。

でも、それを阻もうとする人たちがたくさんいます。

トランプ大統領は、だれと戦うことになるのでしょうか。(2月2日の放送日時点)

 

国際部アメリカ担当・久米井彩子デスクが「アイオワ」と書かれた「かかし」とともに登場し、解説しました。

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アイオワというのはアメリカの州のひとつで、農業で有名なところです。

アイオワ州では、アメリカの大統領を選ぶ戦いが始まるんです。

 

「アイオワ」にやってきた気分でみていきましょう。

アメリカには民主党と共和党という2つの大きな政党があり、それぞれが出した候補者が、大統領の座を争います。

実は、これは大統領選挙の「後半戦」なんです。

「前半戦」はなにかというと、民主党と共和党それぞれが、全米各州などで順番に集会を開いたりや選挙を行ったりして最終的な党の候補者を決めるんです。

2月3日のアイオワ州でこの「前半戦」が始まります。

つまり、党の候補者を決める戦いが始まるということなんです。

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共和党は、トランプ大統領が「後半戦」まで進むのが確実です。

一方、民主党はたくさんの候補者がいて、誰が「後半戦」にたどりつけるのか見えていません。

それだけに、アイオワ州での初戦に注目が集まっているんです。

 

注目のアイオワ州がどんなところか見ていきましょう。

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アイオワ州が位置するのはこのたりです。

アメリカのほぼ真ん中です。

農業が盛んで、トウモロコシは全米1位、大豆は全米2位の生産を誇ります。

しかし人口は、およそ310万で、全米のおよそ1%ほどなので、注目されることが少ない、どちらかというと地味な州なんです。

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(地味と言われてがっかりするアイオワくん)

 

ただ、大統領選挙の年は、アイオワから選挙がスタートすることが決まっているため、世界中が注目するんです。

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(注目が集まってうれしいアイオワくん)

 

全米で最も早く意思が示せるということで、誇りに感じるアイオワの人たちもいます。

さらに候補者たちはアイオワでの選挙活動にたくさんお金をかけて、力を入れるんです。

なぜなら、アイオワの結果が、その後の行方を大きく左右するかもしれないからなんです。

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[アイオワの結果がとーっても大事ってのを、過去の選挙が証明しているんだヨーソロー!]

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民主党では、1972年以降、正式な大統領候補者に選ばれた9人のうち、アイオワでトップになった人は、7人もいます。

なかでも、オバマ前大統領は、本命だったクリントン氏を抑えてアイオワで勝利。

大統領にまで上りつめました。

初戦は注目されるだけあって、アイオワで勝てばメディアもたくさん取り上げて、支持者も増加、選挙につかうお金もたくさん集まり、勢いが増します。

 

アイオワで勝った民主党の人が、トランプ大統領の相手になるかもしれません。

 

誰が勝つのか気になるところですが、有力候補は4人。

農業の盛んな州での戦いということでトラクターに乗って、候補者選びのレースに臨んでいます。

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◆「ミスター格差」こと、サンダース氏。

貧しい人とお金持ちの間に広がる格差を縮めよう!と訴えています。

 

◆「大企業嫌い」のウォーレン氏。

格差の解消を求めて怒りの矛先を大企業などに向けています。

 

◆「個性派」ブティジェッジ氏。

候補者の中で最年少、同性愛者で、8か国語を話すなど特徴を挙げたらキリがありません。

 

◆「ふつーのおじさん」バイデン氏。

オバマ政権で副大統領を務め安定感が売りです。

 

さらに見ていくとこの4人は考え方は、「左派」と「中道」の大きく2つに分けられます。

「左派」と「中道」とは、政策の路線の違いで分けられるグループです。

民主党が大切にしているのは弱者に優しい社会、つまり、弱い人の見方になるということです。

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しかし「左派」と「中道」には、福祉や教育をめぐって大きな方針の違いがあります。

 

まず「左派」。

政府が手厚い支援をしたいと考えています。

この「左派」が、サンダース氏とウォーレン氏です。

2人は民主党の弱い人の見方という理念がより強く出ています。

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一方の「中道」。

財政的なバランスを考えて、現実的な支援にとどめるべきだと考えています。

この「中道」は、バイデン氏とブティジェッジ氏です。

2人は「左派」の政策は現実的ではない面もあると主張してます。

 

政府がどこまで支援するべきかというのは、選挙でも重要なポイントになります。


それでは、アイオワのトラクターレースの状況はどうなのか。

2月3日は節分ということで豆を用意しました。

掛け声は「鬼は外~」ではなくて「アイオワー誰~?」。

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まず飛び出したのは「大企業嫌い」ウォーレン氏と「個性派」ブティジェッジ氏。

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しかし最終的には…「ミスター格差」サンダース氏に「ふつーのおじさん」バイデン氏が続く結果に。

 

アイオワ州の最新の世論調査では「左派」のサンダース氏と「中道」のバイデン氏がトップを争っています。

「左派」と「中道」の対立がいま、民主党の支持者の中で激しくなっているんです。

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アイオワ州の支持者たちを取材しました。

 

長年、格差解消を訴え続けてきたサンダース氏は、公的な医療保険で国民全員をカバーして、弱者に優しい社会を実現すると掲げています。

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サンダース氏の集会に参加したマケナ・ドリスコルさんは、サンダース氏の姿勢を支持しています。

夫と8歳の息子の3人で暮らしていますが、給料が上がらない中で物価が上昇し、常にぎりぎりの生活を強いられています。

ドリスコルさんは、以前、激しい頭痛に襲われた際、加入している保険では医療費がまかなえないと病院から治療を拒否された経験があります。

「雷が落ちたようなひどい頭痛で病院に運ばれたのに、薬だけ渡されて、そのまま家に帰されたのよ。アメリカの医療保険制度は壊れているわ」。

お金で命まで左右される現状に憤りを感じ、サンダース氏に大きな期待を寄せています。

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「サンダース氏が『すべての人は平等であるべきだ』として、医療制度などを大きく変えると主張しているのは私にとって、とても重要なんです」。

 

一方、これに真っ向から対立しているのが、中道のバイデン氏です。

サンダース氏の政策は弱者に過剰に手厚く、財政的な負担が大きすぎると指摘して、現在の制度を拡充するのが現実的だと訴えています。

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その現実路線を支持するマイク・ハーマンさんは、副大統領を務めたバイデン氏の安定感にも期待しています。

「バイデン氏は長年、政界にいる経験から政策の進め方を知っています。それに海外の首脳とすでに面識があり、これは、ほかの候補者とは違う点です」。

そして、サンダース氏の主張は極端で、無理に実行すれば国の財政が破綻するのではないかと疑問を感じています。

さらにハーマンさんが心配しているのは民主党支持者の間の深い亀裂です。

考え方があまりに隔たってしまい、党の正式な候補が決まった後、敗れた方の支持者がちゃんと支持するだろうかと不安を感じているのです。

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「前回の大統領選挙の時はまとまらなかったので、トランプ大統領に負けたのです。分断を繰り返さないか心配です」。

 

 

候補者の対立が、支持者の分断にもつながっているんです。

対立に終止符を打って、民主党がひとつにまとまれるのか、今後の大きなポイントになってくると思います。

そしてこの混乱ぶりを、高いところから見ている人が、対戦相手となるトランプ大統領です。

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いまはこんな気持ちなのかもしれません。

民主党の対立が長引けば、トランプ大統領が得するだけとの指摘もあります。

 

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きょうのまとめは「上昇気流か?泥沼か?」。

この4人は、初戦のアイオワ州を制して、早く上昇気流に乗ることを狙っています。

この中から、トランプ大統領と全面対決する相手が見えてくるのか、それとも、さらに混迷を深め、泥沼化してくのか。

アイオワで見えてくるかもしれません。

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【この日の時間割】

1.感染加速する新型肺炎 最新情報&拡大防止は

2.アメリカ大統領選 トランプ大統領と戦うのは?

 

 

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:永井伸一 坂下千里子 Mr.シップ

2020年2月9日のゲストは、サヘル・ローズさんです。

投稿者:永井伸一 | 投稿時間:15:33 | カテゴリ:せかいま美術館 | 固定リンク


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