2019年11月

2019年11月30日 (土)

週刊Mr.シップ 第百八十七回 「新冷戦」

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みんなは忘れられない思いってある?

ロシアのプーチン大統領は、ずーーーっと、悔しさや悲しさを心の中に持っているみたいなんだヨーソロー。

投稿者:Mr.シップ | 投稿時間:18:39 | カテゴリ:週刊Mr.シップ | 固定リンク


2019年11月29日 (金)

ズバリ、ロシア!

東京・阿佐ヶ谷をMr.シップと散策、

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都内でも紅葉が進んできましたねえ。

あるお店にくぎづけに!

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マトリョーシカがたくさん!!

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ロシア雑貨を扱うお店にお邪魔しました。

そうです、今週の「せかいま」はロシアについて。

プーチン大統領が何やら怒っているみたいなんです…

それは一体??

「せかいま」のホームページ

https://www4.nhk.or.jp/sekaima/ )

 

 

明日土曜日のラジオ第1も、ぜひお聞きくださいね!

ワタクシ担当の「発掘!ラジオアーカイブス」、

1964年放送の、井上ひさしさん作のラジオドラマを紹介します。

ゲストは、

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漫画家の、しりあがり寿さんです。

 

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https://www4.nhk.or.jp/hakkutsur/

 

テレビもラジオも、ぜひお楽しみに!

 

 

  

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:永井伸一 坂下千里子 Mr.シップ

2019年12月1日のゲストは、鈴木ちなみさんです。

投稿者:Mr.シップ | 投稿時間:17:00 | カテゴリ:永井伸一の目指せ100点満点! | 固定リンク


2019年11月28日 (木)

長崎訪問そして広島へ 核廃絶願うローマ教皇

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2019年11月24日の出演者のみなさんです。

左から、永井伸一キャスター、坂下千里子さん、Mr.シップ、ゲストの濱田龍臣さん、国際部の香月隆之デスクです。

 

この日、バチカンから来日したローマ教皇が、長崎・広島を訪問しました。

せかいまでは、被爆地を訪問するローマ教皇の様子をお伝えしました。

 

24日午後、広島空港に到着した、ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇です。

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大勢の人から、歓迎されています。

この後、空港から広島市内の平和公園に向かいました。

平和公園には、教皇を心待ちにする大勢の人の姿が見えました。

 

フランシスコ教皇は、どんな人で、なぜ日本を訪れたのか、国際部の香月隆之デスクが解説しました。

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日本に教皇がやって来るのは、ヨハネ・パウロ2世教皇以来、実に38年ぶり。

今回の訪問では、長崎と広島の2つの被爆地を訪れます。

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スケジュールは、こちらです。

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教皇は23日に来日、24日に長崎・広島を訪れています。

24日の午前中には、長崎でスピーチをしました。

その様子をご覧下さい。

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「長崎は、わたしたち人間が過ちを犯しうる存在であるということを、悲しみとおそれとともに意識させてくれます。長崎の浦上教会の被爆十字架とマリア像は、被爆者とその家族が生身に受けられた筆舌に尽くしがたい苦しみを、あらためて思い起こさせてくれる」。

 

フランシスコ教皇がどんな人なのか、こちらを使って説明していきます。

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フランシスコ教皇は6年前にローマ教皇に就任しました。

現在82歳で、実に266代目のローマ教皇とされています。

その歴史は非常に長く、およそ2000年間続いていると言われています。

そして教皇が普段いるのは、バチカンという世界で最も小さい国。

イタリアの首都ローマの中にあります。

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広さは東京ディズニーランドよりも、狭いくらいです。

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[ローマ教皇がキリスト教の中でどんな存在なのか、オレが説明しヨーソロー]

 

まずはプロテスタントです。

プロテスタントは何より聖書が大事。

日曜日の礼拝でも聖書の言葉を聞くことを重視しています。

世界でおよそ5億5千万人の信者がいると言われています。

 

そしてもう1つはカトリック。

カトリックは教会での儀式を大事にします。

教会も豪華で日曜日のミサには毎週大勢の信者が集まります。

信者はおよそ13億人いるといわれていて、日本に来ているローマ教皇が、このカトリックのトップ、最高指導者です。

あの「イエス・キリストの代理人」とされる人なんです。 

 

ローマ教皇には、すごく大きな影響力があります。

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それは、信者だけではなくて、各国の政治家も無視できないほどです。

ヨーロッパやアメリカなどに多くの信者がいますが、そうした国々の政治家たちは、教皇の考えや発言に反対する政策は取りにくくなります。

すると、そうした国々と関わりがある日本のような国も影響を受ける形になるんです。

これまでの教皇の中には、第2次世界大戦のあと、世界が2つに分かれて対立していた「東西冷戦」を終わらせることに大きな役割を果たしたとされる人もいます。

 

今回、日本を訪れたフランシスコ教皇は、ひと言でいうと「改革者」。

教皇が取り組んできた、改革を見ていきます。

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1つ目の改革は「腐敗の防止」です。

教皇のいるバチカンでは、これまで「マフィアとも関係がある」と指摘されたりしていました。

そこでフランシスコ教皇は、外部の企業によってお金の流れをチェックしてもらって、怪しいやりとりが紛れ込んでいないかなどを監視できるようにしました。

 

さらに取り組んだのが、こちら。

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カトリック教会では、聖職者による性的虐待が大問題に。

しかし、問題を起こした聖職者が罰をうけないどころか、それを隠そうとした疑いもありました。

そこでフランシスコ教皇は、虐待に気がついた場合はすぐに連絡するように求めるなど、厳しい対応を打ち出しました。

このほかにも、これまでのカトリック教会にはなかった改革に取り組んできました。

 

 

ことし11月17日、フランシスコ教皇はこの日を「貧しい人のための日」に定め、苦しい生活を送っている人たちばかり、およそ1500人を招いて食事会を行いました。

これまで教皇は雲の上の存在で、そのことが権威につながってきました。

しかし、フランシスコ教皇は人々に寄り添う存在に大きく変えようとしています。

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「助けが必要な人に寄り添ってくれてありがたいです」。

 

同性愛や人工妊娠中絶を認めない立場を維持してきた教会ですが、フランシスコ教皇はそうした人たちを排除するのではなく、困っていれば手をさしのべるべきだという方針を打ち出しました。

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「教会が扉を閉ざしてしまったらその使命を果たせません。懸け橋になるのではなく障害になってしまうのです」。

また、死刑については、一定の条件のもとで認めてきた教会の教えそのものを改めました。

どんな条件でも一切認めず、全世界で廃止されるよう取り組むとしました。

さらに、これまで禁じてきた既婚男性の司祭も、一部の地域では認めるのではないかとみられています。

 

40年以上バチカンを取材してきたジャーナリストのマルコ・ポリティさんは、フランシスコ教皇が進める改革は、カトリック教会を現代の価値観に順応させたと指摘します。

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「これらはすべて新しい、これまでになかった改革です。教皇は、これまでカトリック教会にあった性についてのこだわりを取り除きました。避妊薬や離婚、結婚せずに同棲する若者たち、こんな問題に対する説教はなくなりました。非常に重要な変化です」。

ポリティさんは、保守派の間で反発がくすぶり、教会内でも抵抗は根強いと指摘する一方、それでも教皇は改革を進めていくだろうと言います。

「教会の有力者達の中には教皇が同性愛を敵視しないことをよく思わない人たちがいます。教皇は難しい立場にあります。教会の内部にも外部にも反対勢力が存在するからです。しかし、ゆっくりとではありますが改革は着実に進んでいます」。

 

 

このようにフランシスコ教皇は、これまでにない教皇といえるのですが、日本にとっても関わりの深い分野で力を入れていることがあるんです。

それは…

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「核兵器をなくす」。

これまでのカトリック教会は、相手の攻撃を防ぐために核を「持つ」こともあることは否定していませんでした。

しかし、フランシスコ教皇はこれまでの方針を変えて「核兵器を持つこと自体も断固として許されない」と強い姿勢を示しています。

 

フランシスコ教皇が、どうして、ここまで核兵器をなくすことに強い思いを持っているのか。

こちらをご覧下さい。

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こちらは原爆が投下された直後の長崎で撮影された写真で、亡くなった弟を背負った少年が写っているとされています。

教皇はこの写真に、心を動かされたといいます。

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「この写真を見たとき、胸を打たれた。千の言葉よりも人の心を動かす」。

 

教皇は去年1月、核兵器の悲惨さを知ってもらおうと、この写真をいろんな人に配ったとのことです。 

こうしたきっかけは教皇が20代のときに、広島に原爆が投下された直後の悲惨な様子を聞いたことだといいます。

それ以来、日本を訪れ核兵器をなくすことを訴えたいという思いを抱いていたということです。

今回の訪問は、長年の念願がかなった形なんです。

 

そして、そのフランシスコ教皇が、この写真が撮影されたとされる長崎で、核兵器をなくすことについての思いを語りました。

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「長崎は、核兵器が人道的にも環境にも悲劇的な結末をもたらすことの証人である街です。日ごと武器は、いっそう破壊的になっています。これらは途方もないテロ行為です。核兵器のない世界が可能であり必要であるという確信を持って、政治をつかさどる指導者の皆さんにお願いします。核兵器は、今日の国際的または国家の、安全保障への脅威から、わたしたちを守ってくれるものではない、そう心に刻んでください」。

このように、核兵器をなくすことを強い言葉で訴えました。

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核兵器の開発自体が「途方もないテロ行為だ」と述べて、きわめて厳しい表現を使ったのが印象的でした。各国の指導者対して、国際的な協力がこれまで以上に必要だというメッセージを伝えたのです。

 

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「被爆者への思い」。

核兵器の使用によって最も影響を受けるのが間違いなく一般の人々です。

フランシスコ教皇はいま核兵器をなくすための議論が進まないからこそ、いま長崎・広島を訪問し、被爆者の苦しみをあらためて世界に発信することが大切だと考えたと思われます。

今回の訪問をきっかけに、核兵器をなくす動きに変化があるのかどうか注目されます。

 

 

 

【この日の時間割】

1.長崎訪問そして広島へ 核廃絶願うローマ教皇

2.イラクのデモでピンチ!? シーア派ベルトって何

 

 

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:永井伸一 坂下千里子 Mr.シップ

2019年12月1日のゲストは、鈴木ちなみさんです。

投稿者:永井伸一 | 投稿時間:14:57 | カテゴリ:せかいま美術館 | 固定リンク


2019年11月23日 (土)

週刊Mr.シップ 第百八十六回 「ローマ教皇」

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ローマ教皇は、長崎や広島でどんな話をするんだろうな。

せかいまでは、教皇の様子をお届けするぞ。

投稿者:Mr.シップ | 投稿時間:20:30 | カテゴリ:週刊Mr.シップ | 固定リンク


2019年11月22日 (金)

あの人が日本に!

東京でも空気がひんやりしてきましたねえ、

この時期は街をぶらぶらするのが大好きなワタクシ!

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そうしたら…

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ものものしい警戒!

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というのも、ここにはローマ教皇庁大使館。

あすからローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇が日本を訪れるため、

パトロールを強化していました。

 

あさっては被爆地の長崎と広島を訪ねます、

どんなメッセージを世界に向けて発信するんでしょうか、注目です。

 

ところで、フランシスコ教皇ってどんな人なんでしょう?

「せかいま」でお伝えしますね!

「せかいま」のホームページ

https://www4.nhk.or.jp/sekaima/ )

 

 

 

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:永井伸一 坂下千里子 Mr.シップ

2019年11月24日のゲストは、濱田龍臣さんです。

投稿者:永井伸一 | 投稿時間:16:31 | カテゴリ:永井伸一の目指せ100点満点! | 固定リンク


2019年11月21日 (木)

先の見えない抗議活動 香港どこに向かうの?

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2019年11月17日の出演者のみなさんです。

左から、永井伸一キャスター、坂下千里子さん、Mr.シップ、ゲストの武井壮さん、国際部の小田真デスクです。

 

香港で政府への抗議活動が始まって5か月がたちました。

ついには、死者が出てしまう事態に…。

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対立がますます激しくなる香港。どこに向かっているのでしょうか。

 

香港の若槻支局長に、現地の様子を聞きました。

こちらではきょうも集会が呼びかけられていて、大勢の市民が政府や警察への怒りを表そうと集まりました。

そして、別の場所では、きょうもデモ隊と警察の激しい衝突が起きました。

香港を象徴するような金融街で、先週は毎日、抗議活動が行われ会社員も大勢参加しました。

警察がそうしたスーツ姿のビジネスマンに向けて催涙弾を撃っているのを見ると、取り締まりが急激に強まったと実感します。

そしてきのう、香港に駐留する中国の軍の兵士たちが、施設の近くの道路で散乱したがれきなどの撤去を行ないました。

施設の外に出るのは異例のことで、「ボランティア活動に見せかけたデモ隊への威嚇だ」との反発も起きています。

さらに、交通機関がマヒするなど、市民生活にも影響が出ていることで、抗議活動に反対する市民とデモ隊との衝突も起きています。

抗議活動の長期化で、デモ隊と政府との対立が激化していることに加えて、社会全体の亀裂も深まっていて香港は出口の見えない重苦しい空気に包まれています。

 

どうしてここまで激しくなったのか、国際部中国担当・小田真デスクが解説しました。

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当初、デモは平和的に行われていました。

しかし、いくら抗議活動をしても香港政府が要求に応じようとしないので、過激な行動に出るようになっているんです。

そもそもなぜ市民がこんなに怒っているのかというと、中国が香港についての「約束」を守っていないと感じているからなんです。

 

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[香港と中国がした“約束”のことを、オレが説明しヨーソロー]

 

19世紀半ばから150年ぐらいの間、香港はイギリスの植民地でした。

それが1997年、中国に返されることになったんです。

しかし、中国は共産党がすべてをコントロールする「一党支配」の国。

中国に戻ったら、生活が変わってしまうのではないか、自由にものを言うこともできなくなるのではないかと、香港の人たちは不安になりました。 

そこで中国は、

「香港の政治や裁判、経済活動などは、香港の人たちでやっていいよ。」

「言いたいことを言える社会も守るよ。」

「こうした制度は、50年間は変えたりしないよ。」と約束しました。

さらに「将来的には、香港政府のトップを香港の人たちが選挙で選べるようにするよ。」と…。

こうして香港は、中国に返されたんです。

本当なら、今から30年ぐらい先までは、自由な社会が約束されていたはずだったんです。

 

香港と中国の約束については、こちらで説明していきます。

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市民、香港政府と警察、そして中国を象徴する龍です。

龍は約束を掲げていますが、今の香港では、これらが守られていないんです。

 

まず「将来的に自分たちでトップを選んでもいい」という約束について。

香港政府のトップは行政長官といいますが、もともとは一部の人たちだけで長官を決めていました。

「それでは約束と違うじゃないか」ということで、 中国は一度は「市民の投票で選べるようにする」と言ったんです。

 

しかし、ふたを開けると、結局、中国寄りの人しか立候補できない仕組みだったんです。

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次は「言いたいことを言える社会を守る」という約束。

実は今、香港では、中国の悪口を言うような本を出すとつかまったり、新聞社やテレビ局にも中国の資金がどんどん流れ込んでいて、中国寄りの報道が目立つようになっています。

 

中国が約束を守ろうとしないのはなぜか。

それは、この人が大いに関係していると言われているんです。

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習近平国家主席になってから、国内の締めつけを強めているんです。

香港との約束を認めてしまうと、中国本土でも同じような要求が出てくるのではないかと恐れているんです。

そのため、抗議活動をする人たちの要求は、絶対に認めません。

 

今月初めには、習主席が香港の行政長官と会談し、抗議活動を徹底的に力で抑え込めという指示を、直接会って伝えました。

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これをきっかけに香港の取り締まりが一気に厳しくなったと感じます。

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2人の会談後に行われた香港警察の取り締まりでは、デモに参加していた学生に対して、至近距離から実弾を発砲しました。

ところかまわず催涙弾を発射し、もはや市民の反応など気にしなくなっています。

逮捕された人の数もこの1週間だけで700人を超えています。

 

「自由が奪われてしまうのならば、香港そのものを壊してしまえ」と、過激な行動に出る若者もいます。

香港のデモに参加する若者を取材しました。

 

ガスマスクやゴーグルを身につけた女性。

過激な抗議活動を行うグループに加わって、最前線で警察と向き合っています。

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「私はバリケードを設置したり、催涙弾を投げ返したりしています。警察と向き合うと、その時は恐怖を感じるけど、怖がってはだめだと自分に言い聞かせています」。

女性も、当初は平和的に抗議活動に参加していました。

ところが、6月12日、警察が大量の催涙弾を打ち込むのを間近で目にしたことが、過激な抗議活動に加わるきっかけになったといいます。

「何も武器を持たないデモ参加者にやさしく対応しようとは、少しも思っていないんだと感じました。それで、私たちは制圧されるだけではなく、過激化すべきではないかと考えたんです。逮捕されて懲役刑になる覚悟はあります。すばらしい香港になってほしいから参加し続けます」。

 

最前線での抗議活動に加わり火炎瓶を投げたりしている男性に、抗議活動に参加する際に持っていく荷物を見せてもらいました。

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「防毒マスク、水泳用ゴーグル。どっちも催涙ガス対策です。それからミニライト。これはいろいろ役に立ちます。夜、道を照らせるし、突然襲撃されたら相手の目に光をあてて、動きを止められるんです」。

 

なぜ、過激な行為を続けるのか。

男性は、警察に対抗するだけでなく、香港の評判を落とすことも目的だと言います。

「『香港は安全ではない』と世界中の人に知ってもらい『国際都市・香港』の価値を落とさないと政府は動かない。力のかぎり抗議活動を続けたい」。

「我々を攻撃するなら、お前たちも道連れだ」。

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このような考え方は、広東語で「攬炒(らむちゃお)」と言われています。

「敵を道連れにして死ぬ」という意味で、一部の若者の間で広がっています。

香港の価値を落とすことで政府を困らせ、そこから突破口を開こうというのです。

「もう香港は安全じゃない。混乱が続けば、ますます安全でなくなるでしょう」。

 

過激な行為には直接参加せず、別の形で支援している人も少なくありません。

けが人の手当てをするボランティアに加わっている男性もいます。

抗議活動に参加する時には止血に使う道具など救急グッズを持ち歩き、いつでも手当てができるようにしています。

「自由な香港」を守りたい気持ちは同じだからです。

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「彼らの苦しみや怒りは理解できます。同じ目標に向かってやっているのだから協力しようと思うんです。抗議活動に参加する人がいるかぎり、けが人が出るかぎり、僕も活動を続けます」。

 

 

彼らはマスクを取ると、どこにでもいるような穏やかな若者です。

そんな若者たちが「ここでやめてしまえば、自分たちの未来はない。」というところまで追い詰められているんです。

いわば「最後の闘い」なんです。

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過激化した香港のデモ、どうすれば解決するのか。

中国が力で抑え込むという指示を出した以上、市民がどんなに声を上げても、事態は変わりません。

そこでカギとなるのが「世界の目」です。

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例えばアメリカやイギリスは「これらの約束を守らないと制裁を加えるぞ」と、にらみをきかせています。

習主席としては、中国の経済にかげりが見える中で、こうした「世界の目」を無視できなくなっているんです。

来年の春には習主席が日本に来る予定ですが、日本の政治家からもこのまま呼んでいいのかという声も出ています。

 

こうした中、市民の声を中国、そして世界に伝える大きなチャンスが1週間後に予定されています。

日本でいうと、地方議会の選挙にあたる「区議会議員選挙」で、行政長官と違い、市民が直接議員を選べます。

市民の意見を届けやすい選挙なんです。

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なので、今回は中国に批判的な人たちが議席を大きく伸ばすのではないかと見られています。

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香港の人たちは今、大きな犠牲を払いながら、ずっと大事にしてきた自由な社会を守ろうとしています。

自由というと空気のように当たり前にあるものだと考えがちだが、実は、意識しなければ、いつかはなくなってしまうものだと教えてくれています。

日本にいる私たちも香港の行く末に思いを寄せることが大切なんだと思います。

 

 

 

【この日の時間割】

1.先の見えない抗議活動 香港どこに向かうの?

2.身柄受け入れで押し問答 男の正体は…

3.「貧困・障害に乗り越えて」ベトナム人デザイナーの挑戦

 

 

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:永井伸一 坂下千里子 Mr.シップ

2019年11月24日のゲストは、濱田龍臣さんです。

投稿者:永井伸一 | 投稿時間:17:24 | カテゴリ:せかいま美術館 | 固定リンク


2019年11月17日 (日)

週刊Mr.シップ 第百八十五回 「終わりの始まり」

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2047年まであと30年くらいあるのに、すこ~しずつ中国の影響が強くなっていってるんだヨーソロー。

投稿者:Mr.シップ | 投稿時間:11:00 | カテゴリ:週刊Mr.シップ | 固定リンク


2019年11月16日 (土)

ОNE TEAМ

ラグビーワールドカップ2019 日本大会、

力入りましたねえ!

盛り上がりましたねえ!!

感動しましたねえ!!!

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実は…準々決勝の日本戦を見ることができまして…

日本代表の戦い方だけでなく、

スタジアム全体が敵味方関係なく声援を送っている姿を見て、

これこそが「ОNE TEAМ」なんだと、グッとくるものがありました。

 

でもラグビーから離れて世界の情勢を見てみると、

「ОNE TEAМ」になるのは、難しいのかなあ…

 

「せかいま」のホームページ

( https://www4.nhk.or.jp/sekaima/ )

 

 

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

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2019年11月17日のゲストは、武井壮さんです。

 

投稿者:永井伸一 | 投稿時間:18:11 | カテゴリ:永井伸一の目指せ100点満点! | 固定リンク


2019年11月14日 (木)

ベルリンの壁崩壊 30年たったけれど

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2019年11月10日の出演者のみなさんです。

左から、永井伸一キャスター、坂下千里子さん、Mr.シップ、ゲストの井頭愛海さん、国際部の長尾香里デスクです。

 

崩壊から30年を迎えたベルリンの壁。

ベルリンの壁の崩壊は、国際的にも大事件でした。

9日に行われた式典では、メルケル首相など多くの人たちが、ベルリンの壁を越えようとして犠牲になった人々を追悼しました。

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「自由を求めてこの壁で亡くなった人々を忘れない」。

夜には、記念のイベントも行われ、会場には数千人の人々が集まり壁の崩壊から30年を祝いました。

 

「30年前にベルリンで壁がなくなり、自由に行き来できるようになったんだ」。

「私たちがずっと夢見ていたことが現実となったの」。

 

壁がなくなった後、今のドイツがどうなっているのか、国際部の長尾香里デスクが解説しました。

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ベルリンの壁は1961年から1989年まで、あった壁です。

高さ3メートルを超え、距離は155キロありました。

ベルリンの西半分を、ぐるっと取り囲むように立っていました。

 

こちら、ベルリンの壁があった時代の地図です。

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ベルリンの壁は、「自由な経済」を目指すアメリカ中心の資本主義陣営と、貧富の差がない「平等な社会」を目指すソビエト中心の社会主義陣営との、戦いの象徴だったんです。

「自由な経済」を目指す資本主義の国は主に西側、

「平等な社会」を目指す社会主義の国は主に東側にあったので、

第2次世界大戦のあとの40年以上は、「東西冷戦」の時代と呼ばれ、世界は2つに分かれて、対立していたんです。

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ドイツも、「西ドイツ」と「東ドイツ」に分かれていました。

冷戦のころは、核戦争が起きるかもしれないと、おびえるような時代だったんです。

なぜ、ベルリンに壁が必要だったのでしょうか。

 

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[どうしてベルリンの壁が建てられたのか、オレが説明するヨーソロー] 

 

第2次世界大戦後、1949年に西ドイツと東ドイツに分けられたドイツ。

首都があったベルリンは、さらに西と東に分けられました。

西ドイツは、アメリカなどの支援もあってぐんぐん経済成長していきました。

 

一方で、東ドイツは物を手に入れるのもひと苦労で、秘密警察に監視されていて、人々は自由のない生活を強いられていました。

自由で良い暮らしを求めた東ドイツの人々の多くが西ドイツに逃げ、人口の15%が逃げたとも言われています。

そして1961年、突如として現れたのが、ベルリンの壁。

東ドイツは、ベルリンの西側をグルッと壁で囲って、西ドイツに逃げられないようにしてしまいました。

 

 

東ドイツは、平等を目指す社会主義だったため、物は安かったんですが、売られている量が少なくて並ばないと買えない状況でした。

また「秘密警察」と言われる人たちが市民の会話を盗聴するのも当たり前で、自由のない監視社会だったんです。

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ベルリンの壁の近くにあった監視塔では、人々が壁を越えないように監視をしていて、壁を超えようとした人たちのなかには、射殺された人もいました。

 

こうした状態が続いたため、人々の自由を求める気持ちが高まり…

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ベルリンの壁が崩壊したんです。

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壁が壊れたことで、西ドイツと東ドイツの人たちは、両方を行き来できるようになりました。

自由に行き来できるようになったということは、監視する必要がなくなり、物もいっぱい入ってくるようになったので、物が少なくて困るということもなくなりました。

 

こうして、東ドイツの人たちは喜んだわけです。

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そして、東ドイツがなくなって、1つの国になりました。

ドイツだけでなく、東側の他の国も次々と「自由な経済」を目指す国に変わっていきました。

そして、東西冷戦がついに終わったんです。

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壁崩壊から30年がたちましたが、ベルリン中心部のベルナウアー通りには、いまも壁の一部が残されています。

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大規模な開発が進んだポツダム広場は、近代的な建物が建ち並び、壁は記念碑に変わりました。

ほかの地区でも大部分の壁が壊されてしまいました。

 

そうしたなか、ベルリンの壁の姿を実感したいという声に応えて、新しい試みが始まっているんです。

スマホのカメラをかざすと、そこにあったかつての壁を立体的に再現してくれるアプリです。

実際の映像にすぐCGを合成する拡張現実の技術を使ったアプリで、多くの観光客が使っています。

 

 

ベルリンの壁が崩壊して、確かに旧東ドイツの経済は成長しました。

しかし、人々が期待したほど、豊かにはならなかったんです。

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旧東ドイツ市民に対する調査では「東西統一が成功したと感じている」と答えた人は、38%しかいないんです。

さらに、57%が自分のことを「2級市民」と思っています。

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2級市民とは、つまり「劣等感」。

旧東ドイツの人たちは、旧西ドイツにいた人たちに対して、いまだに劣等感を抱いているんです。

現在の給料の平均を比べてみると、東ドイツだった地域の人の給料は、西ドイツだった地域の人より15%安く、さらに企業の幹部も、西側の人たちが占めていることが多いんです。

明らかに差別されている訳ではないけれど、東側の人たちは出世しにくい実態があるそうです。

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どうして、こういう差が生まれたのかというと、東ドイツの人のなかには「競争に馴染めない人」も多くいました。

旧東ドイツの人たちにとっては、これまで生きてきた環境がガラッと変わってしまったというのが大きいです。

壁を崩壊前は、平等が大事な社会主義だったので、多くを望まなければ安定した暮らしを続けることができました。

ところが突然、自由な経済を求める西側の国の人たちと同じように競争しなければいけなくなって、ついていけなくなりました。

特に30代や40代以上など、年齢が上になるほど、そのような傾向があるようです。

 

東側のほかの国は、どうなっているのでしょうか。

ルーマニアを見てみましょう。

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ルーマニアは、東ヨーロッパの国です。

かつては、四半世紀にわたり、チャウシェスク元大統領による独裁体制が続く社会主義国でした。

しかし、ベルリンの壁の崩壊後、民衆が立ち上がり終止符が打たれます。

 

2007年にはEUにも加盟し、市民は自由や繁栄を期待していました。

しかし、今では「安定した未来が見えない」「革命前と比べて発達していない」「国を離れようと考えたことがある」など、失望や不満の声が相次いでいます。

 

その要因は、西側の国々との経済格差です。

ルーマニアの国民1人あたりのGDPはEU平均の3分の1ほどで、EUで最も貧しい国の1つとも言われています。

専門家は、経済格差を背景に、賃金が高く、社会制度が充実した西側の国に人々が流出する動きが強まっていると指摘します。

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「ルーマニアの人口減少は、シリアなど紛争国と同じペースになっています。さらに深刻なのが、労働力人口の3割が国外に出てしまっていることです」。

 

人口流出の影響は、医療の現場にも及んでいます。

首都ブカレストで最大級の病院では、この30年で優秀な若い医師の多くが、イギリスやドイツへ出て行ったと言います。

給与が高く、医療設備も充実していて、キャリアアップが望めるからです。

その結果、ルーマニアでは医師が不足し、患者に十分な医療を提供できない事態に陥っているのです。

 

地方の人口流出は、いっそう深刻です。

かつて炭鉱業などが盛んだったボティザ村は、炭鉱が12年前に閉鎖され、地元には仕事がありません。

働き盛りの若者たちは出稼ぎに出るしかなく、村には老人と子どもばかりです。

村の住民のマリア・ペトレウッシュさんは夫と娘がイギリスやドイツへ出稼ぎに出ていて、生活の多くをその仕送りに頼っています。

ペトレウッシュさんは、若者が次々と国を離れてしまうルーマニアの将来に希望を見いだせないと感じています。

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「もっと生活が良くなると思っていたけど、もう希望はありません。30年間、何も変わらなかったし、これからもっと悪くなるかもしれない。チャウシェスク元大統領も良くなかったけど、今よりはマシだわ」。

 

 

こうした状況になっているのは、ルーマニアだけではありません。

東側だった国の人たちは、豊かになれないと不満を募らせているんです。

この状況は、ベルリンの壁がなくなって東と西の分断が終わって以降、国外に出ていってしまった人の数を見てみるとわかります。

ルーマニアでは人口の10%以上、ブルガリアとエストニアでは15%以上、ラトビアでは25%以上というように、各国で、特に若者を中心に西側の国へ出る人が相次いでいます。  

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ベルリンの壁の崩壊は「みんなが豊かで自由になりたい」という人々の強い思いからでした。

でもいざ壁がなくなってみると、豊かな人はより豊かになったけど、変化について行けなかった人は、ドイツで見たように「出世できない」「給料が低い」というように、取り残されてしまう状況が、東ヨーロッパの国々で起こっているんです。

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「新しい壁」。

東西を隔てていたコンクリートの壁はなくなったけれど、埋まらない格差が、さらに高い新しい壁となっています。

ヨーロッパは、戦争や対立を繰り返さないために壁を取り払って、一生懸命、統合を進めてましたが、格差がそれを阻んでいます。

格差がまた新しい対立を生むようなことにはなってほしくないと思います。

 

 

 

【この日の時間割】

1. ベルリンの壁崩壊 30年たったけれど

2. イラクの避難民キャンプ なぜ?学校に行けない子

 

 

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:永井伸一 坂下千里子 Mr.シップ

2019年11月17日のゲストは、武井壮さんです。

投稿者:永井伸一 | 投稿時間:16:04 | カテゴリ:せかいま美術館 | 固定リンク


2019年11月09日 (土)

週刊Mr.シップ 第百八十四回 「ベルリンの壁」

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壁がなくなって、世界が変わると思ってたのに、そう簡単にはいかないみたいなんだヨーソロー…

投稿者:Mr.シップ | 投稿時間:19:57 | カテゴリ:週刊Mr.シップ | 固定リンク


2019年11月08日 (金)

"ベルリンの壁"を発見!

今週はMr.シップとともに観覧車!

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「Mr.シップとロケクルー」

どうしても行きたかった場所がありまして…

高いところから探したくて…

乗ってしまいました。

 

やってきたのは、横浜の港北ニュータウン。

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どうしても行きたかった場所、ここです!

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ドイツから来た本物の“ベルリンの壁”があるんです!!

横浜市にあるドイツ企業の日本法人が購入し、

敷地内で一般に公開しているとのこと。

 

ベルリンの壁といえば、東西冷戦の象徴。

それが崩壊して、明日でちょうど30年なんです。

今週の「せかいま」は、ドイツ、そしてヨーロッパですよ!

「せかいま」のホームページ

https://www4.nhk.or.jp/sekaima/ )

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これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:永井伸一 坂下千里子 Mr.シップ

2019年11月10日のゲストは、初登場!井頭愛海さんです。

 

投稿者:永井伸一 | 投稿時間:17:05 | カテゴリ:永井伸一の目指せ100点満点! | 固定リンク


2019年11月07日 (木)

キャラが濃い顔ぶれ!?アメリカ大統領選挙あと1年

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2019年11月3日の出演者のみなさんです。

左から、永井伸一キャスター、坂下千里子さん、Mr.シップ、ゲストのサヘル・ローズさん、国際部の花澤雄一郎デスクです。

 

 

「ついにアメリカにやって来たぜ!!」。

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Mr.シップと永井キャスターが訪れたのは、東京の福生市。

ここにはアメリカ軍の基地があり、アメリカが感じられる街なんです。

 

アメリカ大統領選挙まで、あと1年。

再選を目指すトランプ大統領は、誰とたたかうのでしょうか?

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国際部・アメリカ担当の花澤雄一郎デスクが解説しました。

トランプ大統領は、来年11月3日の大統領選挙での再選を目指していますが、その戦う相手が、いよいよ見え始めています。

その相手も負けず劣らず「キャラの濃い人」になるかもしれないんです。

誰がいったい大統領になるのか、世界にも影響が大きいですし、私たち日本への影響も大きいので、どうなるのか、見ていきましょう。

 

まずはこちら。

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アメリカには、共和党と民主党の2つの大きな政党があります。

そして、トランプ大統領は共和党の代表です。

その対戦相手となる民主党の候補者選びが、年が明けると始まります。

中でも有力な3人について説明していきます。

 

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来年のアメリカ大統領選挙で、トランプ大統領とたたかう民主党の有力な3人を紹介するヨーソロー

 

打倒トランプ大統領を目指す、つわものは、全員、元気な70代です。

 

1人目は、バイデン氏、76歳。

いわゆる「フツーのおじさん」です。

オバマ政権で、副大統領をつとめました。

 

2人目は、ウォーレン氏、70歳。

大企業が嫌いで、大統領になったら大企業を解体すると言っています。

 

3人目は、サンダース氏、78歳。

最高齢の「ミスター格差」。

むかしから、貧しい人とお金持ちの間に広がる格差を縮めようと、訴えてきました。

 

この人たちの考えを知るためには、まず2つの政党の考え方を知る必要があります。

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トランプ大統領がいる共和党が大切にしているのは「強いアメリカ」や「伝統」です。

「強いアメリカこそが、国を発展させていく」という考え方です。

 

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一方で、民主党が大切にしているのは「弱者に優しい」社会。

貧しい人、弱い人は、政府が支えるべきだという考え方です。

 

ただ、どちらの党も人によってこうした考えが強かったり弱かったりします。

どういうことなのか、みなさんの考え方をこちらのメーターで見ていきましょう。

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より共和党度の高い人たちは、どんどん色の濃い赤色にいって、より民主党度の高い人たちは、どんどん青色の濃い左にいきます。

 

トランプ大統領は共和党の考えが特に濃い存在です。

「アメリカファースト」「強いアメリカ」を訴えていますよね。

 

対する民主党ですが、まず「ふつーのおじさん」のバイデン氏は、民主党の中でも、濃度は薄めです。

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オバマ政権では8年間副大統領をつとめたので、知名度もありますし、安定感も売りです。

 

続いて、「ミスター格差」のサンダース氏。

この人は、民主党的考え方の濃度が、限界ぎりぎりというぐらい濃い人です。

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格差の解消が最大の目的で「1%の富裕層が富を独占しているのはおかしい」というのが決まり文句です。

前回4年前の民主党の候補者選びでも、この主張1本で若者の絶大な支持を集めました。

まだ人気があるんですが、78歳と高齢ですし、健康不安もあります。

 

そこで、代わりに台頭しているのが「大企業嫌い」のウォーレン氏。

民主党の濃度がどっちが濃いかと、サンダース氏と競い合ってるような状況です。

やはり格差の解消を求めていて、怒りの矛先は大企業や富裕層に向いています。

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この2人のような民主党濃度の高い人たちは、「急進左派」と呼ばれています。

 

こちらが、最新の世論調査です。

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いろいろな調査の平均値なんですが、

1位 バイデン氏 28%。

2位 ウォーレン氏 20%。

3位 サンダース氏 17%。

となっていて、それ以下を引き離しています。

 

バイデン氏がトップですが、勢いがあるのは「急進左派」です。

2人をあわせた支持は4割強を占めます。

それだけ、いまアメリカでは格差に対する不満が強いんです。

 

ただ、両極端の考えは、危険な一面もあります。

例えば「経済政策」で見ていきましょう。

まず共和党ですが、企業にできるだけ自由に競争させた方が経済が成長する、それがアメリカを強くする、という考えがあります。

トランプ大統領は企業が払う税金を安くするなど「大企業に優しい」政策を取りました。

実際、景気もよくなったし、失業率も非常に低くなった。

ただ、一方で金持ちはどんどん豊かになり、格差がより広がっていくという危険も指摘されています。

 

一方、「弱者に優しい」サンダース氏とウォーレン氏は、格差を縮めようと、逆に「企業やお金持ちの税金を高くするべき」など「大企業と富裕層に厳しい」政策をとっています。

 

「大企業嫌い」なウォーレン氏は、グーグルなど大手IT企業の「GAFA(ガーファ)」を解体すべきだ、とまで訴えているんです。

「大企業を解体しよう。フェイスブックのザッカーバーグCEO!あなたのことよ!」。

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アメリカ経済をひっぱってきた大企業をばらばらにしてしまうと、経済に悪影響が出て、逆に貧しい人が増える、格差が広がる、と危険性を懸念する声もあります。

 

もうひとつ「移民政策」を例に見ていきましょう。

トランプ大統領は、メキシコとの国境に壁を作るなど「不法移民に厳しい」姿勢を取っています。

 

これに対して、サンダースさんとウォーレンさんは「不法移民にも寛容」な対応を訴えています。

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この両極端の考え方で、いまアメリカ社会は、大きく分断される深刻な事態になっているんです。

 

 

民主党支持者が多いカリフォルニア州では、移民を積極的に受け入れていて、全米の4分の1・300万人近くの不法移民が暮らしているという推計もあります。

そうした移民に対しては、手厚い支援が行われています。

 

特に目立つのが、教育面での支援です。

カリフォルニア州には、不法入国の学生らを対象にした専門の窓口を設けて、経済面での相談に応じる大学があります。

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「不法移民の学生でももらえる、州の奨学金があります」。

「相談窓口の人たちは、親切でとてもうれしいです」。

「肌の色や国籍は関係ありません。私たちは差別しません。カリフォルニアは移民に優しいんです」。

 

しかし、カリフォルニア州に住む共和党支持者からは、州が進める移民への寛容な政策や貧困層の支援といったいわゆる「リベラル」な政策に反対する声もあがっています。

カリフォルニア州がリベラル化することに反対する人が集まり集会が開かれました。

参加した人たちは「不法移民反対派と賛成派でカリフォルニア州を2つに分割しよう」という目標を掲げていました。

 

移民に寛容なカリフォルニア州に耐えられないと、共和党支持者が多いテキサス州に移住した人もいます。共和党支持者のポール・シャボーさんは、3年前、4人の子どもと妻とともにカリフォルニアからテキサスに引っ越しました。

不法移民が増えて治安が悪化したと感じていましたが、民主党に支配されたカリフォルニア州は、対応を変えないだろうと考えたからです。

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「学校は荒れていて、治安も制御不能です。でも民主党がすべてを牛耳っているから、わたしたち共和党の意見は通らないんです」。

シャボーさんは、カリフォルニアに住む共和党支持者に対して「移住しよう」と呼びかけています。

「ウェブサイトなどへのアクセスが1日に数万件あるんですよ」。

 

最近の世論調査では、カリフォルニアの共和党支持者の4分の3が「もうカリフォルニアには住みたくない」と回答したといいます。

 

シャボーさんの呼びかけに応じて、実際に移住を決めた共和党支持者もいます。

生まれ故郷のカリフォルニアを離れ、テキサスに永住する決意をした男性は、

「カリフォルニアのリベラルな地域では、自分が共和党支持者だなんて怖くて言えない。考えを口にすることすらできないんです」。

 

「住み分け」とも言えるこうした行動が、社会の二極化をあおっているのではないか。

シャボーさんにそう質問すると「民主党が極端すぎるせいだ」という答えが返ってきました。

「私たち共和党は、以前と変わっていません。民主党が、あまりにも極端になってしまった。私たちにとって話し合う余地はありません」。

 

 

両極端に見えるトランプ大統領と民主党の急進左派ですが、実はそもそも根っこは同じものなんです。

それは、「現状への不満」です。

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自分たちの不満や怒りを胸のすくような言葉で代弁してくれる政治家を強く支持する、という現象です。

例えば、大企業や富裕層に不満を持つ人たちは、サンダース氏やウォーレン氏の言葉に吸い寄せられ、また別の人たちは不法移民が仕事を奪っている、とか、ルールを破る中国が仕事を奪っている、というトランプ大統領の言葉にそうだ!と熱狂します。

考え方の違いから2つに分かれ、互いを憎しみ合うところまで分断が進んできました。

 

一方、バイデン氏なら、比較的常識的な政策になりそうですが、それだとこの人たちの不満はさらに大きくなる可能性もあります。

 

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「感情の政治」。

アメリカ社会が真っ二つに割れ両極化した結果、どちらが大統領になるかで、政策も極端から極端に触れることになります。

その根本にある人々の不満を解消しない限り、この流れは止まらないのかもしれません。

世界のリーダーであるはずのアメリカは、不満に根ざした極端な政治を続けるのか、それとも安定を目指すのか。

来年2月に始まる民主党の候補者選びが大きなカギを握っています。

 

 

 

【この日の時間割】

1.キャラが濃い顔ぶれ!? アメリカ大統領選挙あと1年

2.イギリスまさかの総選挙 さらに混迷?EU離脱

3.ニューヨーク式 クールなリサイクル

 

 

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:永井伸一 坂下千里子 Mr.シップ

2019年11月10日のゲストは、初登場!井頭愛海さんです。

投稿者:永井伸一 | 投稿時間:15:20 | カテゴリ:せかいま美術館 | 固定リンク


2019年11月02日 (土)

週刊Mr.シップ 第百八十三回 「新大統領誕生?」

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移民の国とはいえ、アメリカで生まれた人じゃないと、大統領になれないんだよな。

投稿者:Mr.シップ | 投稿時間:19:33 | カテゴリ:週刊Mr.シップ | 固定リンク


2019年11月01日 (金)

ここはどこでしょう???

今週の「せかいま」は、この国がテーマ! 

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ズバリ、アメリカです!!

 

そこでクイズです。

この写真を撮影した場所はどこだと思いますか?

 

正解は「せかいま」をご覧くださいね!

 

「せかいま」のホームページ

https://www4.nhk.or.jp/sekaima/ )

 

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:永井伸一 坂下千里子 Mr.シップ

2019年11月3日のゲストは、サヘル・ローズさんです。

 

投稿者:永井伸一 | 投稿時間:21:35 | カテゴリ:永井伸一の目指せ100点満点! | 固定リンク


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