2018年12月13日

2018年12月13日 (木)

「COP24」進まない温暖化対策

20181213_art_001.JPG

2018年12月9日の出演者のみなさんです。

左から、芳川隆一キャスター、国際部デスク、坂下千里子さん、Mr.シップ、ゲストのハリー杉山さん、国際部平沢公敏デスクです。

 

進まない地球温暖化について国際部環境担当・平沢公敏デスクが解説しました。

20181213_art_002.png

ことし各地で相次いだ、台風や大雨の被害。そして記録的な猛暑。

今までの常識を超える災害が世界各地で起きています。

 

ポーランドで「COP24」という、地球温暖化について話し合う国際会議が開かれていますが、交渉が難航しています。

地球温暖化対策がなぜ進まないのか、その大きな理由の1つは「お金」が絡んでいるからなんです。

 

詳しくはこちらの模型を使ってみていきましょう。

20181213_art_003.png

地球の煙突から出るこの煙は、温暖化の原因の「温室効果ガス」を表しています。

例えば、石炭を燃やす火力発電所。ガソリンや軽油で走る車などから出ます。

温暖化が進まないようにするには、この煙を減らさなければなりません。

それには、お金がかかります。

 

煙の量を減らすためのお金を、こちらの「煙減らそう金」ボックスに入れていきましょう。

20181213_art_004.png

 

20181213_art_005.png

車が、水素などで走る燃料電池車に変わり、煙が減りました。

 

さらに少しお金を入れると…

20181213_art_006.png

今度は火力発電が、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーに変わりました。

煙もさらに減りました。

「煙減らそう金」が多くなればなるほど、温室効果ガスが少なくなるということです。

 

このお金がどこから出てくるかというと、すでに私たちが毎月支払っているものもあるんです。

20181213_art_007.png

毎月の電気料金の請求書に、「再エネ賦課金」という項目があります。

1人暮らしなら毎月400円くらい、家族と暮らしている世帯で700円~1500円くらいを支払っています。 

今はまだコストが高い再生可能エネルギーを、みんなで支えて導入していこうということですね。

 

お金は私たちの暮らしに直接関わるため、海外ではこんな事態も起きています。

20181213_art_008.png

フランスでは温暖化対策のために、なるべく車を使わない社会を実現しようと政府が燃料税を引きあげようとしました。すると一部が暴徒化するなど市民が怒りの声をあげたんです。

フランス政府は来年の引き上げを断念しました。

温暖化対策は大事ですが、支える側の限界を超えると進みません。

20181213_art_009.png

一方で温暖化対策は待ったなしの状況なんです。

海外の先進国でも今年、極端な乾燥や大雨に伴う災害が相次ぎました。

これらも温暖化と関連があるのではないかという指摘が出ています。

温暖化対策と言うと「地球に優しく」や「エコ」という言葉で語られることも多かったのですが、最近は「私たちの命が脅かされる問題」「人類の危機」という風に捉えられることが多いんです。

災害による世界の被害額は、去年1年間でおよそ37兆円、前の年のおよそ3倍に増えたと報告されています。

こうした状況の中で開かれているのが、今年のCOP24なんです。

最大の焦点は、3年前のCOPで採択された「パリ協定」なんです。

 

20181213_art_010.png

[パリ協定のことをオレが説明するヨーソロー]

 

みんなで温室効果ガスを減らしていこうという大枠は決まったんですが、それぞれの国の目標など具体的なことは何も決まっていません。

20181213_art_011.png

パリ協定に基づく取り組みは再来年の2020年からスタートとなっているので、今決めないともう間に合わないというギリギリのところなんです。

 

その上、先進国と途上国の対立があります。

途上国にとっては温暖化を進めるためには資金が必要だということで、先進国にこのお金を払ってほしいと言っています。

20181213_art_012.png

これに対して先進国は、温室効果ガスが増えてしまっては困るのでお金は出しますよと言っています。

ただ、いつ、いくらお金を払うのかなど、途上国との間で交渉が難航していて、結局具体的な事は決まっていません。

交渉が難航中していてみんながまとまって取り組まないといけないという時に、パリ協定から抜けると言い出したのが、アメリカです。

パリ協定はアメリカが中心になって進めていましたが、トランプ政権になって急きょ脱退すると、表明したんです。

20181213_art_013.png

ツイッターではこんな発言もしています。

 

ただ、アメリカの中でも政府の方針とは異なり、温暖化対策を進めている州政府や自治体もあります。

また温暖化対策に取り組む活動に参加している人が全米の人口の半分近くにまで達しています。

 

国が温暖化対策になかなか動かないような状況に黙っていられないと、ポルトガルでは若者が動き始めました。

20181213_art_014.png

若い世代が温暖化対策で動き出す中で、大人たちもCOPという会議で結果を出すことが求められています。

 

日本はというと、温室効果ガスの排出量を減らそうと言う目標は掲げてはいますが、これまでのところ増えたり減ったりで、目標達成の道のりはまだ遠いという状況なんです。

 

温暖化と言うとこれまでは南極や北極の話かなと思われていたかもしれませんが、今年は特に私たちの身近な危機になってきたと感じられた方も多いと思います。

すでに人ごとではないと言う思いで、考えていく必要があると思います。

 

 

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:芳川隆一 坂下千里子 Mr.シップ

2018年12月16日のゲストは、小林綾子さんです。

投稿者:芳川隆一 | 投稿時間:20:00 | カテゴリ:せかいま美術館 | 固定リンク


カテゴリー

新着記事

ブログ内検索

カレンダー

2018年12月
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

バックナンバー


RSS

page top