2018年7月 6日

2018年07月06日 (金)

ゼロ・トレランス=不寛容政策

 

「ゼロ・トレランス」…アメリカのトランプ大統領の移民政策は、こう呼ばれます。不法入国者は全員捕まえて裁判にかけ、即座に刑事責任を問う!というものです。最近、中米諸国からアメリカに不法入国した親子が“別々に”収容され、親と引き離された幼い子どもが泣きじゃくっている様子などをニュースで見た方もいらっしゃると思います。「あまりにも非人道的では?!」と批判を集めたことで、トランプ大統領は、親子を引き離さなさずに一緒に収容することを指示する大統領令に署名しました。ただ、いまだに2000人を超える子どもたちが親と一緒になれず、全米各地ではこうしたトランプ大統領の移民政策に対するデモが行われています。

そもそもアメリカといえば、言わずと知れた移民国家。不法移民は、アメリカ人が進んでやりたがらない、危険できつい仕事も担っています。さらに、不法移民に限らず、合法な移民や難民だった人が、ITなどの分野でアメリカで成功を収めているケースも少なくありません。国の成り立ちにとって欠かせない移民に対して、どうしてトランプ大統領は不寛容な政策をとっているんでしょうか?7月8日(日)の「せかいま」で見つめます。

 

 さて、先日、私は、あるシリア難民の女性にお会いする機会がありました。

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リーム・アッバスさん、25歳です。一緒に映っているのは、リームさんの娘のサビーンちゃん、7ヶ月、かわいい!リームさんは、シリア難民の現状を伝えたいと、支援団体の招きで来日しました。2011年、シリア内戦が始まったとき、リームさんは首都ダマスカスの看護学校の学生でした。その学校は、卒業すると軍の病院で働く人も多かったため、体制側と判断されて爆弾が投げ込まれたり、ルームメイトが誘拐されたりすることもあったそうです。自分の身にも危険が迫っていると感じたリームさんはダマスカスを離れ、難民として、隣国イラクの難民キャンプに移りました。ここで、妊産婦支援を行っていたJIM-NET(日本イラク医療支援ネットワーク)という日本の支援団体に出会い、自分も支援する側に回りました。その後、キャンプで知り合った夫と結婚し、現在も、小児がん支援やシリア国内への医薬品支援を行っています。

 リームさんと日本とのつながりを表すものがあります。それがこちら。

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福島県の郷土玩具、赤べこ…ならぬ、サッカーのユニフォームを着た「サカベコ」です!

リームさんは、原発事故のために故郷を追われた福島の人たちの姿を、内戦のために大好きだった祖国を離れざるをえなかった自分に重ね合わせてきました。支援団体が窓口となって福島の職人さんと4年前から交流を重ね、今後はリームさんが中心になって、この「サカベコ」を商品化し、イラクに暮らすシリア難民のための収入源にできればと考えているそうです。今回、約10日間の日本滞在中、リームさんは初めて会津若松の赤べこの職人さんのもとも訪ね、「サカベコ」作りのコツを学ぶことができたそうです。「もっとうまいサカベコを作れるように、帰ったら他の仲間たちにも伝えたい!」と話していました。

 

お話を伺っている間、リームさんは何度も、泣き声をあげるサビーンちゃんをあやしていました。「日本まで、7ヶ月のサビーンちゃんを連れてくるのは大変だったんじゃないですか?」と聞くと、「だって、一時だって離れたくないから」と笑顔で答えてくれました。慣れない隣国イラクで出産・育児を経験しながら、これからも難民の子どもや妊婦の支援を続けたいと話すリームさん。その志は、自分が母親になって、さらに強くなったのだなと感じました。「サカベコ」がいつか商品化され、リームさんたちの活動がますますうまく行くことを祈っています。リームさん、貴重なお話、どうもありがとうございました。

 

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これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:芳川隆一 坂下千里子 Mr.シップ

2018年7月8日のゲストは、初登場!堀田茜さんです。

 

 

投稿者:芳川隆一 | 投稿時間:16:41 | カテゴリ:芳川隆一のよしよし!やったるぜ! | 固定リンク


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