2018年7月 5日

2018年07月05日 (木)

アメリカ VS 各国

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2018年7月1日の出演者のみなさんです。

左から、芳川隆一キャスター、坂下千里子さん、Mr.シップ、ゲストの小島よしおさん、国際部布施谷博人デスクです。

 

トランプ大統領が各国を相手に仕掛けた貿易戦争が、世界に、そして日本にどんな影響を及ぼすのか国際部経済担当の布施谷デスクが解説しました。

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アメリカに入ってくる輸入品にかける関税を次々と引き上げているトランプ大統領。

実はめぐりめぐって日本にいる私たちにも影響しかねない問題なのです。

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ことの始まりはことし3月。

トランプ大統領が鉄鋼やアルミ製品に関税をかけることを発表すると、各国がアメリカの輸入品に対して次々と関税をかける反撃に出ました。それが繰り返され、ご覧のようにやったらやり返す状態になっています。

日本もはいまのところ各国のような報復はしていません。

 

そして気になるニュースが先週ありました。

メイドインUSAを象徴するアメリカのオートバイ「ハーレー・ダビッドソン」が、生産の一部を国外に移すと発表したのです。

模型を使ってアメリカとEUが掛け合う関税措置がどんなものか見ていきます。

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EUはアメリカ製のオートバイが入ってくるときに31%の関税をかけることにしました。

アメリカ製のオートバイをEUに輸入するにはこの関税を会社がまるまる負担するか、オートバイを値上げするかしないといけなくなります。

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そのため「ハーレー・ダビッドソン」はこれでは商売にならないと、一部の工場をアメリカの外に移し、オートバイを生産することにしました。

アメリカ製でなければ、関税を上乗せされずにオートバイを売ることができるからです。

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その一方アメリカでは工場の移転で雇用が減るおそれがあります。

アメリカ国内の産業と雇用を守るためだった関税の引き上げが、雇用を失うかもしれない皮肉な結果となりました。

 

これと同じことが、日本でも起きるかもしれません。

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日本の輸出といえば自動車。日本からアメリカへの輸出額の3分の1が自動車です。金額にすると年間4兆5000億円以上。

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トランプ大統領は、この自動車にも高い関税をかけることを検討しています。

そうなると日本の自動車メーカーは、国内の工場を減らしアメリカでの生産をぐっと増やすかもしれません。

自動車の部品をつくる会社も日本国内の仕事がぐっと減ってしまうかもしれません。

 

トランプ大統領がなぜ各国と対立を深めてまで関税を引き上げるのか。

それはアメリカが抱える巨額の貿易赤字が原因です。

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「貿易赤字を生み出しているのは外国なんだから関税をかけて輸入品を締め出して何が悪い」と、トランプ大統領は考えているのでしょう。

赤字が一番大きい中国にはとりわけ厳しく当たっているトランプ大統領ですが、これには貿易赤字だけじゃない理由があるんです。

実は「中国を懲らしめる」という意味合いもあるんです。

 

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[トランプ大統領が中国製品に関税をかけたのは、貿易赤字だけが理由じゃないんだヨーソロー]

 

中国の経済が成長するにつれて、中国企業がアメリカの企業を買収したり、サイバー攻撃でハイテク企業の企業秘密を盗んでいるという声もあります。

 

アメリカによる中国への貿易措置でも、日本が影響を受けるかもしれません。模型で見ていきましょう。

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工場で働く中国製のロボット。中国からアメリカに輸出すると高い関税がかかります。

ところがこのロボット、中を見るとどうでしょう?

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例えば、精密部品はベトナム製、電子部品は韓国製、モーターは日本製など、世界中から材料や部品を買い集めて作るようになっているんです。

 

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中国製と言っても、すべてが中国製ではなく、世界中が繋がっているのです。これが今のものづくり。

これは世界が自由貿易を進めて関税を下げてきたからこそできるようになった仕組みです。

 

この中国製ロボットが売れなくなれば、日本製品のモーターも売れなくなってしまいますね。

そうするとその会社で働く人の給与やボーナスが減ってしまうかもしれないんです。

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中にはアメリカの企業が世界中から部品を集め、中国の工場で組み立てて輸出している例もあるのです。

 

貿易をめぐる争いが始まってしまった今、振り上げた拳をどうやっておろすのか見えない状態です。

世界の貿易が減れば、景気にブレーキがかからないか心配です。

そして日本としても自動車の関税がどうなるか、目が離せない状況が当分続くと思います。

 

 

 

※リハーサル時の写真も掲載しています。

 

 

これでわかった!世界のいま

NHK総合 日曜午後6:05~ 生放送

出演:芳川隆一 坂下千里子 Mr.シップ

2018年7月8日のゲストは、初登場!堀田茜さんです。

 

投稿者:芳川隆一 | 投稿時間:18:03 | カテゴリ:せかいま美術館 | 固定リンク


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