2016年11月12日

2016年11月12日 (土)

赤に染めた怒り

“ここもトランプだ!!”

 

先週行われた、NHKのアメリカ大統領選挙の開票速報。

各州の票の状況を読み上げながら、次々と全米地図が赤く塗られていく様に、誰もが驚きを隠せません。

前回の選挙で青色だった州が、赤色にひっくり返る度に、頭をよぎったのは、怒れる支持者たちの姿でした…。

 

蓋を開けてみれば、大方の予想を覆すトランプ勝利。

先週「これでわかった!世界のいま」でも取り上げましたが、

解説をしてくれた国際部・花澤デスクの“勝負は五分五分”の読みが現実となりました。

7:3でクリントン氏と豪語したパックンの悲鳴が聞こえてきそうです。

 

結果が出た今だから言えることかもしれませんが、最後の両候補の演説を聞いたときに強く印象に残ったのは、支持者たちの熱の違いです。対照的な勢いを、選挙戦の締めくくりが物語っていたように感じたんです。クリントン氏が演説を終えると、観衆からの大きな拍手や声援はあるものの、散発的な印象を受けました。潮が引くように、静まるのも早かった。一方のトランプ氏は、会場の熱が色を帯びているかのように、赤く、燃えたぎって見えました。そして演説を終えても鳴りやまない“USA”コール。2001年のアメリカ同時多発テロ事件直後を彷彿とさせる光景でした。トランプ氏の後ろに立ち、雄叫びをあげる、怒れる支持者たち。深夜をゆうに超えていましたが、その勢いのまま、のちの結果は世界中に衝撃をもたらしました。

 

これまで数々の暴言を吐いてきたトランプ候補をバカにすることは簡単ですが、今回改めて思ったのは、彼の背後にいる無数の怒れる人たちを軽く見てはいけないということです。結果に対する批判を恐れてなのか、今トランプ支持者たちは不気味なくらい静けさを保っています。勝利した側の沈黙は、どこかイギリスがEU離脱を選択した“ブレグジット”後の光景と重なります。でもトランプ支持者たちの怒りの深さを思うと、それが今後どこに向かうのか、気になるところです。ブレグジット・ショックからの、トランプ・ショック。果たして次はどんな“まさか”が待っているのか…。世界が固唾を飲んで超大国の行方を注視しています。

 

「時代は、旋回している」。

幕末の激動などを描いた司馬遼太郎さんの文章が、ここにきて新鮮な響きを持ってよみがえってきました。

 

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投稿者:井上裕貴 | 投稿時間:20:27 | カテゴリ:井上裕貴の100%ゆうき | 固定リンク


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