青天を衝け

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Interview
作・大森美香さんインタビュー「今の時代に合うドラマになっていくのではないかと感じます」
はじめに思ったのは「責任重大だ!」
Q:大河ドラマの脚本を担当することが決まったときのお気持ちは?

日本のドラマ界の中でも歴史のある大河ドラマに参加させていただけるということで、決まったときまずはじめに思ったのは、「責任重大だ!」ということでした。大河ドラマのイメージは“大人のドラマ”。子どものころはよく父が見ていて、戦いや血が出るシーンが多い印象がありました。自分も年を重ねるにつれて大変楽しく見るようになってきましたが、今でも怖いシーンは少し苦手なんです。

---では、『青天を衝け』はどのようなドラマにしたいと考えていますか?

多くの方に楽しんでいただけるドラマにしたいと思っています。幕末は『あさが来た』(連続テレビ小説 第93作)のときにすごく勉強した気がしますが、まだまだ全然足りないと改めて感じながら膨大な資料を読んでいます。例えば「ペリーさんが来航したときと栄一さんが初めて江戸に来たときはタイミングがほぼ一緒だ」「栄一さんが結婚した頃に慶喜さんはこんな目に……」などと発見するとワクワクするので、ちゃんと歴史に寄り添った作品を作りながら、その中で新しいことを表現したいと考えています。

吉沢亮さんの新しい表情やお芝居を拝見してみたい
Q:渋沢栄一をどのように描いていこうと思っていますか?

“生涯青春”ということだけはブレないで書きたいと思います。渋沢栄一さんは何歳になっても「今度はこれをやろう」と考え、「みんなが幸せになっているかな?」とずっと気にしていた人で、なんてパワフルなのだろうと思って。
ジタバタともがきながら、「がんばろう、がんばろう」と、一見、落ち着きのない人に思われるかもしれませんが(笑)、ずっと元気に前向きに生きる栄一さんの姿を描いていきたいです。

---その渋沢栄一役を演じる吉沢亮さんのイメージは?

最近では『なつぞら』(連続テレビ小説 第100作)の天陽くんの印象がすごく強くて、静かな美しさを持った方だと思っていました。映画『キングダム』(2019)では、さまざまな表情がある人で、ひとつひとつがすごく強い方だと感じ、この方のもっと新しい表情やお芝居を拝見してみたいと思うようになりました。

剣道をしているときの吉沢さんを見たら、腰の据わった骨太さというかタフさみたいなものがおありなんですよね。そこを栄一さんに投影できるんじゃないかという気がして、すごく楽しみにしています。大河ドラマは初出演ですから、視聴者の皆さんにもフレッシュな気持ちで見ていただけるところも魅力だと感じております。

親戚のような気持ちで応援していただけるとうれしいです
Q:2021年という年に大河ドラマを日本にお伝えすることに対して、どのように考えていますか?

幕末を調べながら書いていると、コレラがきたり、大地震がきたり、日本人にとって困難なことがたくさん起きているわけです。その中で「日本が」「幕府が」「他国が」と、どの環境にいる人もそれぞれ悩みながらぐるぐるして、うまく突破口を見つけられない混沌(こんとん)としたところが今の時代と重なる気がします。そんななか、意志を持って貫いていく若い人たちを描いていくことになるので、期せずして、今の時代に合うドラマになるのではないかと感じます。

皆さんもその時代に飛び込んで生きているような感覚で、「ああもう、栄一ったらこんなことしちゃって」とか「慶喜、がんばれ!」とか、親戚のような気持ちで応援していただけると大変うれしいです。

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