青天を衝け

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Special Column
血洗島と江戸の衣装

『青天を衝け』の衣装デザインは、大河ドラマ『西郷どん』『麒麟がくる』、連続テレビ小説『とと姉ちゃん』などの衣装を手がけた黒澤和子さんが担当しています。「監督の頭のなかのイメージを具体的に実現するのが私たちの仕事です」と話す黒澤さん。『青天を衝け』での血洗島の人々の衣装と、幕末の江戸の人々の衣装のポイントについて伺いました。

働く人たちが風景に溶け込むように

血洗島は藍農業が盛んで、渋沢家は藍玉を作り、藍染めの研究までしていました。そのため、その場所で暮らす人々は自分たちが染めた青色の服を着ていたのではないか、ということ前提にデザインしています。また、監督が、「血洗島で働く人たちが、大きな空と美しい緑、土の色という田舎の風景に溶け込むように、藍で染めたさまざまな濃淡の衣装を自然に着ているように見えたらいいな」と話していたことも踏まえて表現しました。

イメージスケッチ(血洗島の人々) 血洗島と江戸の衣装
藍色を慈しむ栄一

監督が、「栄一には自分の生まれた場所に慈しみを持ち続け、ずっと変わらず藍色が好きだった人というイメージがある」ともお話しされていたので、そのように作りこみました。

イメージスケッチ(渋沢栄一) 血洗島と江戸の衣装
幕末は服装がとても地味な時代

『青天を衝け』では、幕末が描かれます。幕末の志士たちは身なりに左右されないことがかっこいいとされていました。また、激動の時代である幕末は、さまざまな倹約令も出されていたので派手なものを着ることができず、服装がとても地味です。
ですから、おさえた色味のなかでトーンの違いによって奥行きを表現しています。細やかな味わいを楽しんでいただけたらと思います。時代や世の中の雰囲気を作るのは生活をしている庶民なので、ドラマの世界観を、庶民の衣装から作り上げようと意識しました。

イメージスケッチ 血洗島と江戸の衣装 血洗島と江戸の衣装
慶喜の衣装はご本人の好きな色

徳川慶喜の衣装はベージュや茶色系統の色みにしました。過去の作品で慶喜役・草彅剛さんとお仕事をしたときに茶色系の衣装を用意したところ気に入っていただいたので、今回も、ご本人が好みの色みを用意しました。好きな色というのはご本人が似合う色でもありますし、草彅さんが演じる徳川慶喜のキャラクターにも合っていると思います。

イメージスケッチ 血洗島と江戸の衣装

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