2011年10月11日 (火)ゲームや最新機器で楽しく介護予防を


これまでは高齢者になじみの薄かったゲーム機や最新の情報関連機器を、認知症の予防やリハビリに活用しようという動きが広がっています。

さいたま市内の介護施設では、ことし5月から、デイサービスの一環でタブレット型の端末を使って認知症を予防しようという取り組みが始まりました。パソコンに比べて操作方法が分かりやすいと、大学の研究員のアドバイスを受けて導入しました。

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記憶力を維持するため、最初に、その日の出来事を文章にまとめます。文章を見ながら文字を打ち込み、入力方法を覚えます。新しいことをどんどん覚えること で、脳の働きを活発にするのがねらいです。84歳の女性はパソコンを触ったこともありませんでしたが、2か月たち、文字の入力ができるようになりました。 小学生のひ孫が2人いるそうで、そのうち、いっしょに楽しめればと考えています。
女性は「できるとは思ってなかったんですが、やってみたら楽しいです」と話していました。

20111011012.jpg指導に当たっている東京大学研究員の矢冨直美さんは
「新しいことに挑戦して脳を鍛えることで、認知症予防につながるのではないかと思います。『おじいちゃ んすごいね』とほめられたりすることもあるので、そういう意味では皆さん楽しくやっていると思います」と話していました。

20111011013.jpg一方、リハビリを楽しみながら進める新たな取り組みも始まっています。

介護施設で行われている、足腰の機能を維持するために立ったり座ったりを繰り返す訓練。単調なため、なかなか興味を持ってもらえません。そこで、この施設では、ことし7月から、リハビリ用に開発されたゲームを活用することになりました。
ボードの上に乗って自分のペースで立ち上がると、画面の木が大きくなります。回数をこなすと、お祝いのメダルが出てきます。疲れそうになると。孫やひ孫をイメージした子どもの掛け声が送られます。

20111011015.jpg導入後、立ち上がる回数が平均で20%増えたほか、以前は興味を持たなかった人も参加するようになりました。
高齢者の方たちは「本当に楽しかった」とか、「これがないと調子が出ない、1日が終わらないような感じがしますね。おかげで元気になりました」などと話していました。

20111011014.jpgそのゲームを開発した九州大学の松隈浩之さんです。つらいリハビリをゲームを使って楽しくできればと考えています。飽きることなく続けられるよう、画面のデザインを変えたり、バランス感覚を養う新しいゲームを開発したりしています。

松隈さんは
「これまで娯楽を中心に盛り上がってきたゲームの分野ですが、リハビリの分野に応用することで、より豊かな暮らしが実現できるのではないかと思います」と語っていました。

20111011016.jpg最初にご紹介したデイサービスでは、端末で文字の入力をするだけではなく、インターネットで情報を検索して、例えば、料理のレシピ作りに活用して認知症の予防につなげたいということです。

また、後半のゲームを使ったリハビリですが、海外からも注目が集まっていて、取材に訪れた日にはオランダから大学の関係者らが視察に訪れていました。今後、共同で福祉分野でのゲーム開発を進めていくことになっているそうです。

投稿者:森田拓志 | 投稿時間:06時00分

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