2011年07月20日 (水)熱中症に強い体を作るには


節電が求められているこの夏、熱中症になりにくい体を作ろうという取り組みが注目されています。

体温の調節の仕組みを研究している信州大学の能勢博教授は、涼しい時間帯運動をし、その直後に牛乳などでタンパク質をとれば、熱中症を予防できると考えています。血液の量を増やして、汗をかきやすくするのです。

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血液は、体の中の熱を皮膚の表面に運んで外に逃がす働きがあります。血液の成分が汗になって、体温が下がります。

c111.jpgしかし、高齢者は血液の量が少なくなっているため、体に熱がこもり、熱中症になりやすいのです。

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能勢教授が注目したのは、運動したあと、血液中に増えるアルブミンです。

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アルブミンはタンパク質なので、牛乳を飲むと大幅に増えます。アルブミンは血管の中に水分を取り込む性質があるため、血液の量が増加します。その結果、体の熱を効率よく外に出すことができるのです。c114.jpgc115.jpg

能勢教授は「熱中症というのは、ただ単に冷房とか人工的なものに頼らなくても、運動のあとに牛乳を飲めば、非常に暑さに強い体になる」と話しています。

この方法で、体温を調節する機能はどこまで高まるのでしょうか。

10日間、ややきつい運動とその直後に牛乳を飲んだ65歳の男性のデータを測定しました。血液の量は5%増えていました。汗のかきかたにも変化が現れました。以前は運動を始めて汗をかくまでに8分半かかっていたのが、1分早まりました。

c117.jpg能勢教授は「体から熱を逃がす機能が働き始めるということになりますから、この1分というのは、非常に大事な時間ということになります」と話しています。

能勢教授は、運動は無理なく汗ばむ程度で十分だと言います。

高齢者には、早歩きとゆっくりとした歩きを3分ごとに繰り返す運動を勧めています。タンパク質の摂取は、運動のあと30分以内。牛乳だけでなく、ヨーグルトやチーズも有効です。週に4回程度行うと効果があるといいます。もちろん、運動で汗をかいたあとは、水分と塩分の補給が必要です。元気な方は、涼しい時間帯を選んで試してみませんか。

能勢教授が熱中症の予防教室を開いている長野県の松本市では、早歩きで汗を流したあと、牛乳やヨーグルトを摂取する人が増えているそうです。

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投稿者:松岡康子 | 投稿時間:15時12分

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