2013年01月18日 (金)ファミリーホームで迎えた新年


東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県石巻市。震災で親を亡くした子どもが多くいるのに、子どもを受け入れる児童養護施設が1か所もありません。そこで、地元の住職が受け入れ先となるホームを作り、新しい活動を始めました。初めての新年を迎えたホームを取材しました。

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石巻市に去年12月に完成したファミリーホーム。震災で親を亡くした子どもや家庭で養育できなくなった子どもを受け入れる、いわば子どもたちにとって”第二の家”です。作ったのは、地元の住職で、NPO法人みやぎ子ども養育支援の会の理事長、木村孝禅さんです。
20130117-4.jpg初めて新年を迎え、真新しいホームで1月2日に新年を祝うパーティーが開かれました。これまでに受け入れた子どもは中学生と高校生の2人。この日は、近所の人やスタッフ、木村さんの子ども3人も参加して、にぎやかに新年を祝いました。20130117-3.jpg木村さんからお年玉を受け取るとみんな大喜び。木村さんは、みんなを集めて「ルールを守って今年も仲良くやろう」と、声を掛けていました。
20130117-5.jpgホームで受け入れた中学生1年生の男の子です。この男の子は、祖母と2人で暮らしていた家が津波で流されました。男の子には軽い障害があり、慣れない避難生活で育てるのは祖母には負担が重く、耐えきれなかったといいます。男の子が大好きなのはミニカー。木村さんは、できるだけ一緒に遊ぶなど、そばに寄り添うことで、男の子が心を開き、ホームで自分の家のように過ごしてほしいと願っています。
20130117-6.jpgまた、木村さんは、NPOの活動の中で、子育ての相談にも応じています。震災から時間が経つにつれて、親が家や仕事を失ったストレスから、育児を放棄したり、子どもに手を挙げてしまったりする相談が目立ってきたといいます。木村さんは、ストレスが長引く中、家族や親族にとって、子育てが難しくなるケースが増えていると考えています。木村さんは、「心が沈んでいる状況でお子さんに当たってしまったり、実際に預かってもちょっと放棄してしまいたいような心境になったりしている。頑張ろう頑張ろうと、この2年近く生きてきた人も、やはりいつまでも頑張れない」と、話していました。
20130117-7.jpg石巻市には児童養護施設が1か所もありません。ホームでは預かる子どもをことし6人にまで増やす予定です。しかし、運営は楽ではありません。ホームを建てるため、木村さんは、自宅などを担保に2000万円近い借金をしました。「街並みはきれいに整っても、そこに住む方の心を考え、長期的な支援と寄り添う心が必要だ」と話す木村さん。今後の運営は、寄付を募るなどして何とか維持していく考えです。今年の抱負を聞くと、木村さんは、「子ども達が自分の人生を良い方向に歩んでいけるような1年として、基礎作りをしていきたい」と話していました。
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投稿者:天間暁子 | 投稿時間:06時00分

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