2012年11月27日 (火)男性の家事・育児増えても妻の愛情回復せず


「イクメン」が新語・流行語大賞のトップテンに入ってはや2年。赤ちゃんを抱っこしたパパの姿も珍しいものではなくなりました。
民間の研究機関の調査で子どもを寝かしつけたり掃除をしたりするなど、父親の育児や家事への参加がこの5年で進んだことが分りました。しかし、出産後に冷めがちな女性の愛情を保つまでにはいたっていなかったようです。
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東京・板橋区のこちらの保育園ではここ数年、朝、子どもを送りにくる父親が増えているといいます。特に早い時間は父親が多く、午前7時を過ぎると自転車に子どもを乗せた父親が次々に現れます。登園すると着替えやおむつを決められた場所にしまったり、タオルをかけたりと準備が必要ですが、どの父親も手なれた様子で準備を進めていました。また「パパ、行かないで」とぐずってもしっかり抱きしめてこどもをなだめ、職場に向かっていきます。

20121127_papas.jpg父親たちは「あさ、部屋の掃除をしてから出てきました」、「パパを好きになってくれるので子どもとの時間を長く持つようにしています」などと話していました。

こうした育児や家事に積極的な父親の増加がデータでも裏付けられています。「ベネッセ次世代育成研究所」が去年11月に0歳から2歳までの子どもの父親1303人を対象に行った調査の結果が今月、まとまりました。

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▼「週に1回以上子どもがぐずったときに落ち着かせる」と答えた人は82.8%
▼「週に1回以上子どもを寝かしつける」のは57.9%で、いずれも5年前の同じ調査と比べておよそ5ポイント上昇していました。

20121127_kajidate.jpgまた、家事についても
▼「週に1回以上掃除をする」と答えたのは44.6%
▼「週に1回以上洗濯する」のは35.9%といずれもおよそ8ポイント上昇していて父親が家事や育児に関わる割合が増えていることが分かりました。

子どもが小さいときの家事、育児への参加度合いは妻の夫に対する愛情を左右するのが分っています。
(参考「"産後クライシス"ひょっとしてあなたも?!」 http://www.nhk.or.jp/seikatsu-blog/200/130947.html

今回の調査では5年前と比べてパパの貢献度があがったにも関わらず、妻の夫への愛情アップにはつながっていませんでした。
なぜなのでしょうか。詳細なデータをよくご覧ください。

ikujiimage001.pngkajiimage003.png一番多いのが「週に1~2回する」という答え。つまり、平日は妻に任せ、週末に家事や育児をするというのが典型的なパターンなのです。家事や育児の分担度合いで言えば女性が圧倒的に高い状況は変わっていませんでした。

さらにこの研究所がおととし、中国の北京、上海それに韓国のソウルで行った調査と比べてみましょう。
週に1回以上子どもを寝かしつける父親はソウルでは7割以上、北京や上海でも8割以上で日本よりも20ポイント前後上回っています。
また掃除をしている父親もソウル、北京、上海のどの都市でも日本より40ポイント前後上回っています。東アジアと比較しても日本の男性の家事や育児参加の度合いはまだまだ低いのです。

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調査をしたお茶の水女子大学の菅原ますみ教授は「イクメンブームで父親自身の意識が変わってきたほか、企業や行政の制度も整ってきて父親の育児休暇も取りやすくなってきています。それでも残念ながら妻の夫に対する愛情をアップさせるまでにはいっていません。お父さんが子育てにもっと参加できる時間の確保が必要です」と話しています。

投稿者:内田明香 | 投稿時間:06時00分

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